ずっとここにいる 〜準幼馴染という歪〜
「準幼馴染」という言葉を聴いて、皆さんはどんな印象を受けるでしょうか。
親密な友人?ただの知り合い?もはや他人?「幼馴染」とは一体何が違うのか。
では、もしそんな相手を好きになってしまったら?
もしそれが片想いだったとしたら?
少しだけ、そんなことに思いを馳せながら読んでいただければ幸いです。
1章
高 1 の体育祭の後、いつものメンバーで地元の飲食店にいた。
話題が恋愛へと流れて、話の矛先がこちらへ向いた。正直、自分の過去を語るのは気が進まなかった。特別面白い展開なんてない。…だが、逃げられる空気でもない。一呼吸おいてから、ゆっくりと口を開いた。
***
出会ったのは、幼稚園の年長のころかな。お互い、この街に引っ越してきたばかりで、家が近かったから自然と遊ぶようになったんだよね。だから、小学校入学当時、知り合いは M だけだった。「準幼馴染」という表現が最適かな。
小 2 くらいまでは、毎週のように遊んでた。他人から姉弟のように見られたこともあった。それでも、小 3 を過ぎた頃から、遊ぶ頻度は徐々に減っていって、気がついたら、自治会の集まりがある時くらいしか顔を合わせなくなってしまっていたんだよね。そのときは自治会の後に遊んでたんだけどね。
小 4 の後半くらいから、M が H という男子と一緒に帰る姿をよく見かけるようになった。正直、しんどかったね。
そうして悶々とする日々を過ごしていたら、小5 のある日、 M から思いがけない言葉が飛び出した。「なんか H と変な噂立てられてるんだよね〜。H にも迷惑かけちゃって……」 申し訳ないけど、正直嬉しかったよ。もちろん、そんな素振りは絶対に見せなかったけど。
ところが――。「『好きだ』って言っちゃったんだよね。好きな人に。」 あまりにも脈絡の
ない不意打ち。その瞬間、頭が真っ白になった。クラス中にそれがバレて、大騒ぎになったらしいけど、正直、その後の記憶はほとんどない。
***
M には好きな人がいた。考えてみれば当然だ。俺にだって、M という存在が心の大部分
を占めていたのだから。 M にも好きな人の 1 人や 2 人くらい……いや、 2 人はおかしいか。
***
感情の起伏が激しすぎて、振り回されっぱなしだった。自分の感情に振り落とされて死ぬかと思ったほどだ。これで死んでいたら「愛の亡霊」とでも言ったところだろうか。
***
そこから俺の『諦めマインド』が始まったんよ。もう完全に手を引くことにして、 M が幸せならそれでいい。せめて、『このまま』友達でいたいと願った。そう自己暗示し続けた。
「M への想いを絶対に表面化させない。」
その日、俺はそう誓った。
「どんなことがあろうとも、M の恋愛事情には絶対に介入しないようにしよう、余計なノ
イズ無しに恋愛を楽しんでもらおう」
と心に決めたんだよ。 とはいえ想いが消えるわけではないから、草葉の陰から見守り続けるんだけどね。
そうして小学校生活はあっという間に過ぎていった。ところが、中学に上がると、まさかの同じクラス。「神はここにいたか!」冗談抜きで、そう思ったね。……とはいえ、人生はそんなに甘くない。H も同じクラスだったんだよ。
毎日、年季の入ったカップリングを見せつけられる日々。あの「変な噂」などと言ってい
たのは何だったんだろう。全然妥当でお似合いじゃないか。きっと好きな人もなんだかんだH なんだろう。心の中はいつも暗い疑念の渦に支配されていたね。
ある日、俺と H と M の 3 人で学校から帰ってたんだよ。奇妙な面子っぽいけど、俺と Hは部活が同じで、 一応友人ではあるから、そこまで不思議なことではないんだよね。まあでも「3 人」というのは間違いかもしれない。実際には「2+1」の状況だったからね。H と Mの戯れ合いを後ろから眺めていただけ。何なら、H の方がまだ俺の方を気にかけてくれていたような気さえする。
とはいえ、 当然俺はお邪魔虫だから、途中で 2 人と別の方向から帰ったよ。全くバレなかったね。俺の方が M と家が圧倒的に近いのに。近いどころか、隣接してるんだよ?あのときの感情なんて思い出したくもないね。なんなら 2 人の絆の強さに感心さえしたよ。でも、思い返せば当然なんだよね。だってHはMの「幼馴染」で、俺は「『準』幼馴染」なんだから。
しかも、それだけじゃなかった。入学してから、 M が急に俺と距離を取り始めたんよ。今まで下の名前で呼んでくれていたのに、いつの間にか苗字呼びに変わっていた。そして、あることに気づいてしまった。M は、親しい友人のことは呼び捨てで呼ぶ。俺は出会ってからずっと、「くん付け」されていた。でもそれは「仲良くない人」に対する呼び方だった。
気づいた瞬間、血の気が引いたね。今までのことは、何だったんだろう。俺の願った「このまま」って、一体何だったんだろうって。もしかして、近所だから、隣の席だからってだけで、仕方なく付き合ってくれていたのか? 申し訳なさと虚しさが押し寄せて、どうしようもなく辛かったよ。
それでも、思わせぶりな態度は続いた。……
一瞬は嬉しい。でも、その後、冷静になったときとの落差で押し潰されそうになる。「拒絶するなら徹底してくれ」とも思うし、諦めておきながら、「もしかしてワンチャンあるのか?」と期待してしまう自分が何より許せなかった。
M は本当にすごい人だった。文武両道を地でいって、芸術の才能もある。人望が厚く、リーダーシップもある。
俺は運動音痴の陰キャな訳だから、対義語のような人だよ。
「俺と遊んでいた幼少期が、M の人生で唯一の汚点なんじゃないか」とさえ思う。
でも、俺が好きになったのは、そんな M のハイスペックさじゃない。いつも笑顔を絶やさない、ただただ可愛くて、天真爛漫な M だった。だからこそ……恋愛を楽しめたことは一度もなかった。
むしろ、M から距離を取るようになってたね。そして、中 1 が終わって当然のようにク
ラスは離された。それから 1 年半、まともに顔を合わせることもなくなった。
***
俺は話を止めた。 周囲の賑やかな空気が胸に刺さる。もうやめたかった。話せば話す程、自分が過去に取り込まれていくのを感じる。消えかけたと思っていた感情が返ってくる。
***
中 3 の後期になって、ようやく同じ委員会になった。久しぶりに話せる環境が訪れたとはいえ、委員会中に雑談する余裕なんてない。そして、最後の委員会の日、たまたま帰るタイミングが重なった。
進学先の話題になり、なんでか分からないけど、M が俺の進学先を知ってたんだよ。驚きすぎて、理由を聞くのも忘れたね。俺は当然、 M の進学先を知っていた。……知らないふりをしていたけど。俺が M 周りの情報を聴き漏らすわけがないんだよね。
そのとき M は荷物を抱えていた。「この荷物を持ってあげれば、一緒に帰れるんじゃ?」
淡い期待を込めて申し出た。
結果――見事に断られた。まあ、 そりゃそうだよね。全てを失った俺は、 M が荷物のせいで靴を履くのに手間取っている間に、一人で帰ったとさ。
俺の人生の大半が否定されたようなもんだよ?もはや虚しいとすら、思えないよね。
***
話し終えると、みんなが口々に「面白い」と言う。こんな話の何が面白いんだか。そんな
喧騒の裏で、俺は M を最後に見たときのことを 1 人思い出していた。わざわざ話す気には
なれなかった。
***
夏休み前に、M が通っている学校の文化祭に行った。本来の目的は別の友達に会うこと
だった。きっと。目的のお化け屋敷に入ったら、最後の最後に M がいた。どうやら同じク
ラスだったらしい。
暗い通路を進んでいくと、最後に覗き穴があって、覗くと M がいた。神はいつも「面白い」運命を用意してくれる。
今回のことだけではない、中1のクラスもそうだし、そもそも出会いの時点で奇跡だ。
心が強く締め付けられた、それと同時に、謎の高揚感を感じていた。まあ無理もない。ずっと好きだったのだから。長い間会っていなかったが、一目で M だと分かった。化粧も衣装も違うはずなのに。亡霊の格好をしていても、彼女がもつ雰囲気は、紛れもなく M だった。……亡霊との親和性があまりにも高過ぎる気もしたが。
思わず小さく手を振ってしまった。あれだけ距離を置こうと決めていたのに、 体が勝手に動いてしまった。それでも、M は何も言わなかった。こっちに気づいているのかすら分からなかった。ただぼうっと立っているだけで。もしかしたら役に徹していただけかもしれない。それとも俺が見ていたのはただの幻だったのか。あるいは…気づいていても、無視したのか。
一瞬、彼女の目が動いたのを見た気がする。でも、それ以上の反応はなかった。言葉をかけてくれることもなかった。当然のことだ。一瞬でも何かを期待した自分が恥ずかしい。
***
あれはきっと M と会う最後のチャンスだったのだろう。認めたくなくても受け入れるしかない現実を、直感が伝えてくる。
ふと我に返ると、話が一段落しているようだった、そして相手のことが何%くらい好きなのかが議題になっていた。皆が悩んでいる中、俺は無意識に口を開いていた。「俺は 100%だよ。」自分でも驚いた。
どうやら、俺は未だに縛られているらしい。戻ることのできない過去に。二度と出られない暗闇に。
2章
体が、 まるで輪郭を失ったかのように、 曖昧だ。ひんやりとした空気が肌を撫でるのか、それとも透過していくのか、判然としない。周囲の音は水底から響くようにくぐもり、視界は常に薄靄がかかっている。これが、死という状態なのだろうか。いつ、どうやって、私はこの境界を越えたのだろう。確かな記憶はない。ただ、この静かで冷たい闇の中に、私の意識だけが漂っている。
文化祭の賑わいが、遠い世界の残響のように耳に届く。そうだ、私はお化け屋敷の亡霊役を演じていたはずだ。けれど、その役割と、今のこの浮遊感との境目が、もはや分からない。
私は、演じているのだろうか…それとも、本当に……。
その時、温かい気配が、この淀んだ闇を揺らした。確かな輪郭を持つ存在。まさか。闇に目が慣れると、そこに立っていたのは、S くんだった。
なぜ? 彼が、どうして「こちら」に?
彼は、驚いたように一瞬動きを止め、それから、小さく手を振った。その仕草はあまりにも生々しく、私の希薄な存在を揺さぶる。彼はまだ「あちら側」の住人なのだ。触れることのできない、温かい世界の。なのに、彼の視線は、確かに私を捉えているように感じた。
何かを伝えなければ。でも、声というものが、この体から失われているような気がした。言葉は形にならず、意味を結ばずに霧散する。彼と私の間には、見えない、けれど絶対的な境界線が存在するのだ。
やがて彼は踵を返し、光の方へと去っていく。その背中を、私はただ見送るしかない。まただ。生きていた頃と、何も変わらない。いつも、一番伝えたい瞬間に、私は言葉を失い、動けなくなってしまう。
途端に、生前の記憶が冷たく客観的な映像として脳裏を流れ始める。
***
小学校に上がる前、隣に越してきた、太陽みたいに明るい男の子。彼と過ごした日々は、セピア色の写真のように、今はもう遠い。あの頃は、彼が隣にいるだけで世界は完璧だった。
兄妹みたいだと言われることもあったけれど、私の中では最初から、彼は他の誰とも違う、特別な存在だった。
学年が上がるにつれ、無邪気に過ごせる時間は減っていった。それでも顔を合わせれば、昔と変わらない笑顔がそこにあったから、どんな時でも彼には笑顔でいようと心に決めていた。
中学で同じクラスになれたときには、本当に奇跡だと思った。神様がくれた、たった一度の機会だと。しかし、その瞬間から、彼の一つ一つの仕草、言葉が、あまりにも大きく私の心を占めるようになり、私は自分をうまくコントロールできなくなった。下の名前で呼べなくなったのも、 「くん付け」からの脱却ができなくなったのも、彼を意識しすぎるあまりに声が震え、視線が泳いでしまう自分を隠したかったから。
ただ、恥ずかしかったのだ。あるいは、過剰な期待から自己を遠ざけるための無意識の防衛線だったのかもしれない。どちらにしても、「ただの友人」とは一線を画すものだった。
でも、彼の反応はいつもそっけなかった。 もともと口数の多い人ではなかったけれど、それでも冷たすぎる気がした。
……私が何かしてしまったのだろうか?
幼馴染の男子 H と仲良くしていたこと?でも、それは小 5 のとき、H との噂が流れ始めたときに弁解したはずだ。あいつはただの「幼馴染」で、S くんとは違う。
そういえば、そのときに恋愛の話になった流れで彼の心を試そうとしたのだった。
「『好きだ』って言っちゃったんだよね。好きな人に。」
フィクションだった。 S くん以外の好きな人がいることを悲しんでほしかった。そのため
だけの、ただの作り話。 なのに、彼は必要以上に真摯に受け止めてしまった。いつものよ
うな、ただの愚痴だと思ったのかもしれない。むしろ 「大変だね」と同情さえしてくれた。
結局、その言葉が彼の心を動かしたのかどうかを私は知ることができなかった。本当は、S くんが好きで好きで、その気持ちを持て余していた。少しでも彼の気を引きたい、彼の心を探りたいという、子供じみた浅はかな思いつき。 あの嘘が、彼との間に決定的な溝を作ってしまったのかもしれない。
その出来事を思い出した私は、彼の気持ちを取り戻そうと必死になった。彼について知れる限りのことを調査した。そして、 まずは外堀から埋めようと、周りに私たちの仲の良さを不自然なくらいアピールした。
毎週末、彼の家に遊びに行っていたことや、彼の昔の写真を部屋で見つけた話を、わざと周りに聞こえる声で話した。
クラスメイトとゲームをして、負けたら語尾を変える賭けをしたときも、「長い付き合いだから言うけど、S の語尾が変わったら違和感しかないよ」 なんて言って、露骨に仲良しアピールした。結局、私が負けて「にゃんにゃん」言わされる羽目になったけど。
自分で言っておいて、思わず笑ってしまう。 「気持ちを取り戻す」って、何?まるで彼が私を好きだったみたいじゃないか。
ある日、友人 A がニヤニヤしながら「なあ、S、お前 H と M のことどう思ってんの?」
と S くんに尋ねているのを見かけた。
S くんは笑みを浮かべながら「お似合いだよね」と答えた。
A が S くんに詰め寄る。「お前も M とも H とも仲良いじゃん。あいつらが付き合ってんの
かどうか知らないの?」
S くんは小さくため息をついて、笑いながら言った。「知らんわ。まあ付き合っててもお
かしくないよね。当人達が幸せならなんでも良いと思うよ。」
A が不意に冷たい声で言う。「嘘つけ、お前 M のこと好きだろ?」
私の全身が強張る。本人に聞こえるようなところで訊かないでくれ。逃げようとも思ったが、興味が勝ってしまう。 怖いもの見たさとでも言おうか。 一瞬 S くんと目が合ったような気がするが、気のせいだということにした。
S くんは尚も半笑いで答える。 「そもそも今好きな人すらいないんだわ」
聞きたくなかった答えだった。私の策は一切の意味を成していなかった。それどころか Hとの関係を疑われている。最悪だ。いや、むしろまだ可能性が残されているということか?でも今更?真っ黒な感情の渦が私の心を支配した。
本来であれば、 H を自分から遠ざけるべきなのだろうが、彼に罪はないし、彼もまた大切な友人の 1 人なので、それを捨てる決断は私にはできなかった。……でも、思い返せば、HはHで私に少し冷たかった気もする。
無情にも中1の1年間はあっという間に過ぎ去って行き、それからしばらく顔を合わせることすらなくなった。
そして1年半が経った中3の後期。久しぶりにSくんと同じ委員会になった。しかし、上手く話すタイミングが見つけられなかった。このままではいけない。私は静かな焦りを感じていた。
中 3 の最後の委員会の日。 私は、彼の帰るタイミングを合わせて話しかけた。 まずはジャブがてら、彼の進学先を当ててみせた。 驚いた顔をする S くん。でも、彼は私の進学先を知らなかった。それくらいは想定内だった。問題は、このまま一緒に帰ること。そして、想いをきちんと伝えること。
たくさんの荷物を抱え、慣れない靴に手間取っていた私に、彼が声をかけてくれた。「荷
物、持とうか?」 不意打ちの優しさに、胸が締め付けられるように高鳴った。顔が熱くな
るのを感じた。喉まで出かかった「お願い」の言葉を、吞み込んで、 「ううん、大丈夫」と
強がった。 ここで甘えたら、せっかくの覚悟が亡くなってしまいそうだったから。
本当はずっと、一緒に帰りたかった。だから、せめてもの抵抗で、「……でも、ありがとう」と付け加えた。その一言に、伝えきれない感謝と、断ってしまった後悔と、ほんの少しだけ、「気づいてほしい」という悲鳴に近い願いを込めたつもりだった。彼が、一瞬だけ、何か言いたげな、寂しそうな顔をしたように見えた。その表情が、今でも忘れられない。
結局、彼は何も言わずに先に帰ってしまい、私は一人、重すぎる荷物と、それ以上に重くのしかかる後悔を抱えて、その場に立ち尽くした。
***
そして、今。亡霊となった(あるいは、なりかけている)私の前に、彼は再び現れた。手を振ってくれた。でも、私はやはり、何も応えられなかった。生者と死者の間に引かれた、越えられない境界線。それは、生きていた頃からずっと、私たち二人の間に存在していた、心の壁そのものだったのかもしれない。
お化け屋敷の役目を終え、私は一人、夜の闇に紛れるように歩き出す。体はやはりどこか軽く、地面を捉える感覚も希薄だ。さっきの出来事が、現実だったのか、それとも死の間際に見る最後の幻だったのか、もはや判別はつかない。
ただ、確かなことは一つだけ。彼の手が、もう二度と私に届くことはないということ。そして、私の声も、想いも、もう二度と彼に届くことはないということ。
気づけば、見慣れたはずの帰り道を歩いていた。しかし、そこはもう、私の知っていた温かい場所ではないような気がした。生と死の境界が溶け合った、この薄明りの世界で、私はただ一人、永遠に彷徨い続けるのだろう。
そう。だって今の私は、正真正銘、「愛の亡霊」なのだから。
生きていた時に伝えられなかった想いを、この冷たい体に抱えたまま。誰にも触れることのできない、孤独な亡霊。それが、私の辿り着いた、終着点だった。
ご精読ありがとうございました。
結局2人は「準幼馴染」という歪な世界の出口を見つけることができませんでした。いや、もしかしたら目を背けてしまっただけなのかもしれません。きっと彼らはこれからもそんな歪な世界に存在し続けることでしょう。
彼らの物語が、せめて皆様の心を動かすものでありますように。