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ツギシモノ  作者: KAIEI
1章 転移
9/18

第九話 光琉の暴走、そして

またもや書きすぎた(word換算3383字)。でも達成感あるから問題ない!!

「やはり、暴走しつつあるな。」


フレイムが光琉を観察しながら落ち着きとともにつぶやく。そんなフレイムにも予想外のことが起こった。


「うああああああ!!」


光琉から魔力があふれ出したのだ。


「くそっ!!魔力暴走も併発したか!?」


フレイムの予測では光琉は暴走し見境なく攻撃するとみており、それのための対策は十全にしていたが、魔力暴走の件は過去の勇者リーダに関する資料に特に記述がなかったため、大きく留意していなかった。


(…まずい!!)


司の“鑑定”がオートで発現し、光琉の体が真っ赤になって見えた。


「お前ら撤退しろ!!引け!!離れろ!!騎士団!総員戦闘用意!!」


『了解!!』 


戦闘準備する騎士たち。しかしそれよりも光琉が動くのが早かった。


「UAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!!!!!!」


光琉は愛葉に向かって突撃してくる。


「え!?」


「あぶねえ!!」


司は愛葉の前に出て杖で光琉の剣を受ける。そして間髪入れず、攻撃を繰り出した。


「Phantom Rush!!! クゥゥゥララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララァァァァァァァァァァァァシュゥッッ!!」


杖の宝石が輝き、無数の幻影が出現し光琉に幻影が嵐のごとく拳をたたきこむ。実はこの技、幻影が神経に干渉できることを応用しており、肉体を透過し直接痛みを与えることができる。


(くそ、やっぱ効いてねえか。)


ただこの技、“Phantom”が魔力に非常に弱いという弱点がある。光琉は現在魔力暴走中、それすなわち体内から体外へ大量の魔力が洪水を起こしている状態であり、司の“Phantom”は光琉の神経へと到達する前に消えてしまうのだ。


(この人外モードの会調様にどれだけ対応できるかが問題だな。明日人と洋一郎なら…。幸い俺だけに注意は向いてるみたいだし…。)


「全員俺たちから離れろ!!洋一郎!明日人を呼んできてくれ!!明日人と洋一郎、二人ならこの暴走会長を止められるはずだ!!」


「わかった!!」


洋一郎と騎士たちは司の声にすぐさま従った。が生徒たちはやはりというべきか対応が遅い。それにすぐ動いたのはさすがというべきか、フレイムだった。自分たちのスペックであがくより司に任せたほうが良策だと考えたのだ。その判断の根拠の一つは彼が唯一騎士団の中で“鑑定”をしっているのもある。


「お前ら、身近の勇者達を連れて安全なところまで撤退しろ!!」


『はい!!』


その声に騎士たちが自分たちの面倒をみていた勇者の腕をひき、城のほうへ走りだす。


「ザーブ、一度すべての指揮権をお前に渡す。頼んだ。」

「わかりました。」


ある程度騎士団たちが距離をとれた瞬間光琉は叫び自分と司を囲むそれなりに広い結界を作り出した。


「くはは。信頼が重いな。久々のタイマンといくか、会長。」


司がそうつぶやく。一方光琉は魔力をドラゴンのブレスのごとく司へと放射する。だが、それは司本体ではなく完全には解除していなかった“Phantom Rush”の“Phantom”に向かって飛んでいく。


(安心して完全に暴走モードになったってとこか?暴走モードだとどれが本物かわかんねえのか。攻撃力バーカ高えけど隙はあるわけだ。)


そう考えた司はすぐさま自分の現状余裕をもって持続的に出現させられる限界まで“Phantom”を出現させる。その数十体。


「AAAAAAAAAA!!!!!!!!!!!!!!!!!」


手当たり次第に“Phantom”を攻撃していく光琉。ただ司も負けじと“Phantom”を量産していく。


(膠着状態だな…。洋一郎、ミハエルさんのアトリエ知らねえはずだしすぐ来れるとは思わねえし…。あー。団長に頼めばよかったのか…。)


そんなことを思いながらも光琉に対する警戒は最大限。


「AAAA!!」


どうも本物の司だと思い“Phantom”へ本気の一撃を叩き込むもあっさり消えてしまったゆえに光琉が体勢を崩す。


「ッラァッ!!」


そのすきを見逃さず司は光琉の背面に蹴りをいれ、更に姿勢を傾けさせる。


「UUUAAAAAAAAAAAA!!!!!!」


しかしその後に攻撃を続けることはできなかった。光琉が叫んだかと思うと彼を中心に魔力波とでもいうべき攻撃が行われた。そのため“Phantom”はすべて消失し的は司本体のみとなる。


「やっべ…。」


そうつぶやいたときには遅かった。


「ぐふぉッッ」


何とか杖を盾にすることはできたがそれでもしっかりと聖剣の一撃を食らってしまう。ドサッという音とともに地面にたたきつけられ、肺の中の空気がすべて噴き出る。


「UAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!!!!!!」


そして司へ光琉からの追撃。司へと聖剣から魔力波が一直線に迫る。


「がっは!」


再び吹き飛ばされ土煙を立てながら転がっていく。


Vroom…. Vroom….


「青葉君!!!」

「青葉!!」


愛葉や真達が駆け寄ろうとするが司は大声で叫んだ。


「来るな!!!」


「でもよ!?」


食い下がる真。すると司は笑い出した。いきなりの笑い声に暴走モードの光琉も二の足を踏む。


「くははははは!!……援軍なら間に合ってる。」


VROOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMM!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


『なッ!?』


「イエッハー!!司、待たせたな!!!」


大音量とともに登場したのはバイクの後ろに洋一郎を乗せた明日人だった。


「洋一郎!!」


「任せて!!保護(ロック)!!」


洋一郎の特殊技能“保護”が施されたバイクが結界に激突し、砕け散らす。


「かーはっはっ!!俺参上!!満を持して…。お前俺に撃たれてみる??答えは聞いてないッ!!」


言い終わるや否や背中から流れるように弓を取り矢をつがえ光琉めがけて放つ。


「アックスフォームどこ行った…。」

「司、感想そこじゃないって…。」


「UA」


司があきれている前で光琉は矢をつかんでいた。


「KABOOON!!」


明日人がそう叫ぶと矢は爆発した。


「俺ちゃん特製のスタンボムアローだ、ゼ!!司今だ。」


「OK。」


間髪入れず司は“Phantom”を作り出し、自分の腕に集中させ光琉の腹へッ、拳を叩き込む!


「ッラあああああ!!」


見事なボディブロー。光琉は吹き飛ぶ。


「UAAAA…。」


だが、光琉の暴走は解けていなかった。


「オイオイオイマジかよ…。」


「UAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!!!!!!」


光琉が矢のように明日人へと突進する。しかしそれは洋一郎の盾によって阻まれる。


「光琉!!!いい加減元に戻りなさいッ!!」

「光琉!!戻ってきやがれ。」

「光琉君!!」

『神楽坂ぁ!!』

『神楽坂君!!』


愛葉、真、佳乃を筆頭に生徒たちが光琉に向かって声をかける。それを聞いた光琉の姿は少し鈍くなり、彼の体からほとばしっていた魔力が徐々に落ち着いていき、周りにあふれていた光が消えていく


「UA…。」


それを見てフレイムが叫ぶ。


「魔力暴走が収まった!!全員、光琉の手から聖剣を抜け!!」


その言葉に騎士団が一斉に動く。二人がかりで光琉にとびかかり、ほかの者は光琉に向かって各々拘束魔法を展開する。その傍ら、フレイムが叫んだその言葉に司は脱力していた。


「そっかぁ…。聖剣取ればよかったのかぁ…。団長先に言えよ…。」

「すまん。それは俺も気づかなかった。」

「僕もだ。三人とも変なテンションになってたもんね…。」


フレイムとしても一瞬場を副長であるザーブに任せ、文献を確認しに戻っていたので仕方ないといえば仕方ないのだが。一方、フレイム達は光琉の手から聖剣をとれず苦労していた。


「くそっ!?なぜ抜けんのだ!?」


「UAA!!UAAAA!!!!!」


未だに暴走モードの光琉は自分の周りに絡みつき聖剣を奪おうとする騎士たちを弾き飛ばそうともがく。だが、司だけに手を煩わせてたまるかといった騎士の意地なのかはたまたただ純粋に騎士としてなのか、騎士たちの拘束が解けることはない。


「くそぉ!!抜けろ!!抜けてくれぇ!!!!」


フレイムが叫ぶ。だが聖剣は光琉の手に溶接でもされているのかと思うほどびくともしない。


「いけ。“Phantom”」


そこへ司は“Phantom”を召喚し光琉の腕の神経に干渉し、


「おててくらい一人で開けよ。世話のかかる会長だな。」


そう苦笑しながら光琉の手を強引に開かせた。


「なあ、洋一郎…。あいつさっきまで…ズーンってオノマトペ似合いそうだったよな??」

「まあ、僕らもだけどね…。相変わらずの切り替えの早さだね…。」


聖剣が地面に落ちる。そして光琉の体からも力が抜け羽交い絞めにしていた騎士たちが倒れかける。だが、さすがは騎士、踏みとどまった。


「よし、光琉を医務室に…?」


フレイムが満面の笑みで指示を出しかけて、何かを感じ後ろを振り向いた。


「団長??」


「総員!!警戒態勢をとれぇ!!!」


騎士たちがすぐさま動くが、生徒たちは司たちも含めまだまだだった。


「え?なんでだ?」


そんな声が誰しもから湧く。だが、すぐにその理由は現れた。


「GYAOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


城下町をぐるっと囲う結界の外に赤く大きなドラゴンが現れたのだった。


個人的に明日人君の登場台詞は大好き!さっすが明日人君!って感じですね!!←どっちにしろ書いてるの俺だけどw


次回もぜひ読んでください!


ああ、あと、ブクマや感想等いただけると大変うれしく思います!!


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[良い点] ストーリー展開がはやい [気になる点] 『人外モードの会調様』 [一言] 明日人くんいいですね
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