休みについてのあれこれ(図書館へ行こう)
図書館へ行ってくださいと言われて、心躍る人はどのくらいいるでしょうか?
かくいう僕も、心が躍る人間の一人です。知らない知識を身につけるのも楽しいですし、知らない話を読むのも好きです。会社へ入ってから、勉強の本が多く、小説はあまり購入できていませんでした。
だからこそ、産業医の「図書館に通いましょう。」という言葉を理解した瞬間に、あ、これはいい時間が出来た。読めていなかった本を読もう!(特に小説を)と瞬時に決心しました。
しかし、現実は甘くありません。よく考えてください。遊ぶための時間ではありません。直後の「図書館では勉強をしてください。」という言葉で思考が固まりました。
どうしろというのでしょうか。
僕は自慢ではありませんが、普通の勉強が嫌いで一浪していました。大学生になっても勉強嫌いは治らず、再履修ギリギリだった科目は先生や優秀な同級生に泣きついて時間外に補習をしてもらっていました。
そんな僕が、勉強。休養中に受けられそうな資格試験も申し込みが既に終了している、今。
何をしろというのだ!と叫びそうになりました。実際、「何を勉強するんですか?」と聞きましたが、「お好きなものでいいです。」との回答でしたので。嫌がらせかな?ヒントさえもくれないなんて酷いと帰り道に思ったものです。
産業医と面談した翌朝、僕は図書館へ開館と同時に入りました。
そして、とりあえず業務に関係ありそうな本を手に取りました。ただ、頭の中では別の事がずっと頭を占めていました。
何を勉強したらいいのか。産業医の言葉にヒントはなかったか。
目は文字を読んでいるのに全然頭に入ってこなかったです。それでも必死に読もうとしていて、気づきました。
そうだ、"復帰する際に提示する、再発防止策"を考える為の勉強をしよう。
実際、産業医が面談中に複数回触れていました。「職場に復帰する際、上司や人事に再発防止策を提示しないといけません。」という旨を。であれば、僕はこの再発防止を提示できればすぐに復帰できるのではないか。
結果から言うと、この考え方は正しくもあり、間違いでもあります。
僕の場合、再発防止は必ず求められ、仕事内容や職場の雰囲気を考えると、定数的・定量的かつ他でも再現可能な案を出さなければいけません。最初のうちから時間をかけて考える、というのは、夏休みの宿題を最終日にまとめてやるような僕からすれば、とてもいい心がけでした。しかしながら、少し早すぎました。悩みのループへ落ち込める時間もできてしまったのです。答えのない課題ですから、仕方ないと言えば仕方ないのですが。
また、僕の病気における再発防止策の事例が無かったことも、僕が悩んだ一因でした。僕の病気"適応障害"はストレス過多による発生が多く、治療とストレス原因の除去が正しく行われれば、まあ落ち着くような病気です。
分類からすれば、骨折や風邪のように完治が他人の目に見えるものではないので、精神的な分野になります。精神的な分野で似た症状や発生原因となる病気、と考えた時、僕はうつ病しか思い浮かびませんでした。実際、僕の通っていた近隣の図書館は精神的な分野の本となると、うつ病が大部分を占め、残りは読む人はいるのか?と聞きたくなるようなとても特殊な本でした。
僕はうつ病関連の本を片っ端から読み、うつ病紛いになりました。
何故なら、再発防止策に関しては、重症な部分から書かれているので、やや軽症と思われる自分には当てはまらなかったからです。更に、自分もそう見られていないか、そうなっていないかと無駄に心配になりました。記載されているチェックで引っかかって、自分が実はうつ病なんじゃないかと考えだしたりしてしまいました。
何故、答えが見つからないのか。これは本が偏っているからではないか。では、日本一大きな図書館ならば、答えは見つかるのではないか。
愚かな考えだと笑ってくれて構わない。でも、それしかない。というか、たぶんそうだ。国会図書館に行けば問題が解決するだろう。幸い、僕が出勤する時間に自宅を出て、電車を乗り継げば、開館時間に到着する。出社のリハビリとしても丁度いいと思い、次の産業医との面談まで、国会図書館へ通いました。
結果から言えば、近隣の図書館で得た以上の知識は得られませんでした。そのことは通い始めて3日で分かったので、以降は自分の興味のあることを調べる片手間で病気のことを調べていました。
そして、休職してから2回目の産業医面談となりました。