仕事に戻ろう(定時勤務編・6か月目から10か月目まで)
結果から言えば、復帰した時に手がけてた仕事を完遂することはできませんでした。
これは僕が体調を崩したからではなく、仕様が二転三転した後に墜落スレスレ状態になったからです。責任者の先輩は新婚だというのに目の下に酷いクマを作りながら、深夜まで仕事をしていました。これはヤバいと察知した課長が「お前には…うん、やってもらいたい仕事があるんだよね!」と僕を担当から外しました。結局、復帰した際に振り分けられた仕事は、当初の予定を大幅に過ぎてからの納入となりました。
その後、僕は顧客の要望を聞いてシステムを改修することが専門になりました。ありがたいことに顧客側の担当さんも知っている方で、こちらが何を言いたいのかすぐに理解してもらえましたし、あちらが何をしたいのかが理解できました。
しかし、事情を知っているということは、諸悪の根源にもなる訳でして。「これ、今週末までによろしく。」「この機能は◯◯日(3日後)までに実装できるよね?」と無茶なお願いのオンパレード。顧客の問い合わせ・クレーム対応も受け持っていたので、就業時間内に仕事が終わることもなく。僕はこの仕事をしている間、定時で帰れる方が稀でした。ちなみにこの係に僕を任命した課長ですが、僕がまた死にそうになっていたので、課長が仕事の半分を受け持ってくれました。いやでも、これ殆ど課長が断りきれなくて受けちゃった仕事ですけど?という言葉は飲み込みましたが、この手の仕事が多過ぎて、ある時遂に課長にタメ口をきくという社会人としてやってはいけないことをしました。今でもまだ、タメ口に近い言葉で話していますが、幸いにして「まあ仕方ねえよな。」とおっしゃってくださっています。仕方ないの後ろは「あの死線を潜り抜けた者同士」とか入るのだろうか…?
ただ、こんな働き方が上層部に認められる訳がありません。僕が復帰してからほとんど定時で帰っていないこと、体調が悪くなり始めていることを危険視した人たちが居ました。
それは、統括部長と呼ばれるクラスの人たちです。
一般的な会社の役職はわかりませんが、僕の会社は下記のような体制になっています。
強い←←← →→→弱い
社長 役席(専務とか) 統括部長(支社長含む) 事業部長 部長 課長 係長 特殊 一般
僕の部署が所属する部門の、役席に最も近いとされる統括部長が、僕は本当は開発に向いてないのではないか…?と今更なことを考え始めました。ちなみに僕は入社時の飲み会で、その当時の統括部長に「僕は開発というかSE自体向いてないと思います。何故、僕を採用したんですか?」と言ったことがあります。その際、「そういう子もそのうち入るようになるだろうから、部門のローテーションをやってみて、適正とかを本人に決めてもらおうと思うんだ。」と構想を教えてもらいました。残念ながら、その方は理想を実現する前に定年でお辞めになってしまいましたが。
さて、4年前の僕が心配していたことを今更どうにかしようと思って動いた統括部長。前任者もうまくいかなかったことを無理矢理どうにかしようとした結果(に見えました)、僕は彼の部下である課長に預けられることとなりました。彼曰く、「元々いた場所を離れることで、自分の仕事がどうだったかの振り返りにもなるし、今後の進め方の指針にもなる。」とのことでした。しかし、僕は異動前から僕が今後どうなるかを知っていました。同時に統括部長というのは忙しいし、やはり他人に興味もなければ見てはいないのだと。見て話して、僕に聞いていれば分かった筈です。
そこが僕の第2の地獄になるだろう、と。