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夢現~僕達は忘れられない

作者:島忠(シマチュウ)
 薄っすらと雪が積もる真冬のホーム、電車の暖房が心地良い季節に彼――荒船 晃(あらふね こう)も例外ではない、何の計画も無い彼は瞼を閉じ睡魔に身を任せる。 
 彼は瞼を開けると電車の中にいたはずなのに、目の前にはデジタル時計が目の前にある。彼自身も追々分かったが小学五年生の過去に遡っていた事に、それも二十歳の記憶は残ったまま……。
 彼――荒船 晃は小学生時代、不登校だった。奇しくも、過去に遡る前の時間も小学五年生で登校した。そして何の知識、友達の関係も分からなかった晃は、誰にでも優しくして、いじめられても言い返せず一人悔しがっていた。
 一週目は中学時代から捻くれて行った晃は、二度目の小学校生活では暗い過去を捨て、明るく、強く声を大きくしていく決心をした――。
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