第30話 大仕事と3人姉弟
遅くなってすみません。仕事がやっと落ち着いて書ける様になりました。
昨夜、十分に休んだ僕達は朝早く目覚め出かける準備をした。今日は引き受けたクエストの中で各自やらないといけない仕事をする為、三手に分かれた。
今日、僕の予定はモロット師匠のお店へ行ってポーション作りを手伝い、その次には美術品を一つ完成させる事だ。お姉は貴族の書類整理、お兄は引っ越しや内装を変える仕事をしに行った。昼ごはんを食べる頃になったら、モロット師匠の店で食べる事にした。
因みに僕達のステータスを確認してみたらこの様に上がっていた。
タチバナ・ヨシミ
LV:17(4↑)
職業:ネイチャーウィザード
HP:180(30↑)
MP:9999
攻撃力:130(魔法攻撃力:1300)(30↑)
防御力:130(魔法防御力:1300)(30↑)
知能:999
速度:125(30↑)
器用値:440(20↑)
スキル:火魔法(LV:8)、水魔法(LV:8)、風魔法(LV:8)、土魔法(LV:8)、光魔法(LV:10)、闇魔法(LV:3)、雷魔法(LV:5)、灼魔法(LV:3)、木魔法(LV:4)、溶魔法(LV:1)、塵魔法(LV:1)、氷魔法(LV:1)、時空魔法(LV:1)、魔力操作(LV:20)、魔力感知(LV:22)、詠唱破棄(LV:MAX)、魔力回復:極大(LV:MAX)
タチバナ・モトヨシ
LV:17(4↑)
職業:ウェポンズマスター
HP:9999
MP:250(20↑)
EP:1070(20↑)
攻撃力:650(50↑)
防御力:350(50↑)
知能:60
速度:390(20↑)
器用値:180
スキル::装備万能(LV:MAX)、格闘技術学習(LV:15)、剣(LV:8)、 両手剣(LV:6)、小剣(LV:12)、刺突剣(LV:2)、手斧(LV:2)、 鎌(LV:2)、棍棒(LV:3)、重棍(LV:2)、槍(LV:2)、異世界格闘技(LV:18)、気配感知(LV:10)、気闘法(LV:5)、体力回復:高(LV:6)
タチバナ・モトアキ
LV:17(4↑)
職業:クリエイションサモナー
HP:400(20↑)
MP:1120(20↑)
攻撃力:200(30↑)
防御力:200(30↑)
知能:630(30↑)
速度:190(30↑)
器用値:999
スキル:召喚魔法(LV:13)、召喚獣意思疎通(LV:8)、召喚獣融合(LV:3)、魔物図鑑:(LV:MAX)、魔力操作(LV:10)、魔力感知(LV:8)、魔力回復:高(LV:11)、多様多芸(LV:10)、鑑定(LV:9)、解体(LV:5)
名前:シャール
LV:7(3↑)
種類:エレメンタル・キャット
種族段階:2段階
HP:225(5↑)
MP:125(5↑)
攻撃力:65(5↑)
防御力:30
知能:50
速度:70
器用値:70
属性:闇属性、雷属性
スキル:猫爪(LV:12)、噛み付き(LV:7)、影同化(LV:11)、風魔法(LV:3)、土魔法(LV:1)闇魔法(LV:8)、雷魔法(LV:2)、魔力回復:極小(LV:10)
名前:プービー
LV:6(3↑)
種類:サンダー・スライム
種族段階:2段階
HP:340(10↑)
MP:105
攻撃力:55
防御力:50(5↑)
知能:50
速度:30
器用値:45
属性:雷属性
スキル:捕食(LV:7)、分裂(LV:4)、巨大化(LV:1)、硬化(LV:1)、物理抵抗:中(LV:6)、雷魔法(LV:8)、体力回復:極小(LV:9)
名前:モリィ
LV:3(2↑)
種類:ホワイト・ホース
種族段階:2段階
HP:425(5↑)
MP:40
攻撃力:75(5↑)
防御力:50
知能:50
速度:75
器用値:35
属性:無属性
スキル:体当たり(LV:8)、踏みつき(LV:7)、持久走(LV:8)、蹴り(LV:8)、光魔法(LV:1)、体力回復:小(LV:5)、乗馬者回復:小(LV:3)
良い具合にステータスが上がっている。ここ最近は濃厚な戦闘が多くてレベルがぐんぐん上がる。流石に呆れて何もいえない。ゲームだったら初期のレベルが上がるのは分かっているが、ラノベや他の小説だと大体はレベルがそこまで早くは上がらない。勿論、戦い続けてだ。僕達の戦闘回数はゴブリン集団、モヒカン共、ウルフ75匹、ジャイアントボアと番の群れ、そして昨日の盗賊クロールを合わせて計5回だ。いや、良く考えてみるとレベルはもっと上がるはずだ。僕達の職業の必要経験値が高いからかな?それならレベルは思ったよりは上がっていないもの頷ける。
“ご主人、遅れちゃうよ?”
“マスター、ハヤク、スル”
「ああ、そうだね。ありがとう」
僕に抱かれている二人が注意してくれた。
まあ、今はモロット師匠の手伝いだ、急がなくては。
モロット師匠の店に着いた僕は店の中に入った。カウンターには誰もいなかった。
「すみません、モロット師匠いますか?」
「おお、モトアキ君か?」
調合室からモロット師匠が出てきた。
「お仕事手伝いに来ました」
「よく来てもらったの。今日はよろしく頼むぞい!」
「はい、ご指導お願いします!」
「うむ、ではこっちじゃ」
僕はモロット師匠の後に続いて奥の部屋に入った。相変わらす薬草の臭いが凄かった。
「モトアキ君がいて心強いの。流石に一人でするのは何かと気が滅入らない」
「師匠、いつまでにどれだけのポーションを作らないといけないんですか?」
「邪神の進軍は早くても2ヶ月後と冒険者ギルドは推測しているそうじゃ。その頃には王国から軍が来てポーションを買い取るらしいの。確か国軍3千人、その場に変わるかも知れないが冒険者で百人あたり集まる予定じゃ。少なくても4千本は作って置かないとな。それにマナポーションも100本位かの」
邪神の進軍を見たことが無いせいか事の深刻さが良く分からない。でも、モロット師匠が本気で言っているので黙ってお手伝いをするしかないな。
「4千本、ですか?」
「今やっと500本辺りかな。モトアキ君が来てくれた事だ、更に作業量が進むだろう」
「直ぐに終わらせてポーションの味を改良する実験をします」
「頼もしいの。さて、始めるか」
「はい!」
まず僕が始めた事は師匠の隣でポーションを作成した。師匠がポーションを10個中全てをレア度Cのポーションが作れるようになれば、大量生産しても良いと言ってくれた。いきなりは難しいと言っていたので慣れる事から始めるのが重要らしい。なので黙々ポーションを作った。
10個1セットと考えると、最初のセットは10個中4個がレア度Cが作れた。なかなか難しいが、ここで諦める僕では無い。次のセットは7個作れた。良い調子だけど後もう一歩だ。もう一度作ったけど惜しくも9個だけレア度C。次はいけそうだ。
結果、作り始めてから約二時間ほどで10個中10個をレア度Cを問題なく作れるようになった。
「凄い集中力じゃな。短時間で達成するとは」
「まあ、色々あって大変でして。何とか生き延びていく為に磨いた能力なので」
「まだ若いのに大変じゃな」
「もう慣れたので大丈夫です」
「そうか。それでは大量生産の方法を教えよう」
それからモロット師匠から大量生産するのに重要なポイントを教えて貰った。まず試しに10本分のポーションの作り方を見せてもらった。作るのに必要な薬草の量は変わらないが煮込む時間、水の量、そして火力が違った。薬草10本をすり潰す時は念入りに細かく潰す。細かくする事で更に成分を水に滲ませられるらしい。それから水量は多めに入れていた。長い時間煮込むのでなるべく20本分の水に細かくした薬草を煮込む。水が多めなので煮込むのに時間が掛かるけど、全部の汁を出し切る為なので仕方が無い。それから煮込むこと30分、全ての汁を出し切った薬草のクズを取り除いて瓶に注いでいく。この作業で10本のポーションが生産された。
「この作業を出来る限り何度も繰り返して欲しい。ある程度慣れたら20本纏めて生産する方法を教えよう」
「はい、やってみます」
僕はモロット師匠が教えてくれた方法で10本分の薬草を手に取り、生産作業を始めた。
最初の10本は失敗だった。最初の7本がレア度Cのポーションで残りがレア度C-のポーションだった。だとすると注ぐときに時間を掛けると質が落ちるのかな?試しにもう一度、10本分を作ってみたら全てレア度Cになった。良し、コツを掴んできた。そのまま時間を短縮するために錬金レシピに登録して30回ポーションを生産した。僕は計317本のポーションを作った。作る時間は体感的に5分で10本のポーションが出来上がった。作るのに集中しすぎて時間が早く過ぎていた。そろそろ昼を作らなくては。
モロット師匠に昼ご飯を作る許可を貰った。ついでにお姉とお兄も呼んで良いか聞いたら喜んで許可してくれた。僕は外に出て昼ご飯の材料を買いに出た。今日はコロッケとトンカツと適当にスープを作ろう。硬いパン、ジャガイモ、豚肉、卵、小麦粉と適当な野菜を多めに買っておいた。また師匠の家で作るから多めに買っておこうと思った。
買い物から帰る途中でお姉とお姉に偶然会った。お姉はどこかの執事のお爺さんに断っているのに振りほどけず、お兄はムキムキの男達に呼び止められているにも関わらず無視しながら来ていた。今日の依頼で何があったんだ?お兄は面倒臭かったのか威圧を放ったら付いて来ていた人達は逃げるように帰って行った。場が収まり、一緒に師匠の店に行った。師匠はお姉とお兄が来たら歓迎してくれた。
昼ご飯を作って食事しながら二人に依頼先で何があったか聞いて見た。お姉は貴族の屋敷で金銭問題の書類を整理していたら、傘下の貴族が不正を起こしていたのを発見したらしい。それでスカウトされていたそうだ。お兄は数人で3時間掛かる仕事を一人で1時間で終わらせて、他の仕事もあっと言う間に終わらせてしまったらしい。それで引越し連合の方達の暑い勧誘が絶えなかったらしい。
賑わいながら昼を食べた後、残りの仕事をする為に僕は店に残った。お姉、お兄は別の場所に向かった。
僕も頑張らなければ。さて、時間までにポーションを作れる分だけ作っておこう。
正直、魔法が無くても暮らしていけるのでは?