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異世界冒険と3人姉弟  作者: Banapan
第一章 始まりと3人姉弟
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第24話 調薬と3人姉弟

すみません!なぜか財難で後処理で投稿が遅れました!


 モロットさんに奥の部屋に案内された僕達の鼻に病院で嗅いだ事がある薬の臭いが漂った。部屋に入って見えたのは、机には様々の乾燥された薬草、細かくする薬研、すり潰す乳鉢、軽量測るための天秤など置いてあった。棚には見た事の無い薬草や素材など貴重に見える素材が保管されている。薬を煮込む為の鍋と釜戸が設置されている。最適な設備と道具が揃っているので、良いポーションを作れているんだろうな。ミネルさんに後でお礼にお菓子か何か差し入れを作って行こう。

 モロットさんは二人が座る椅子を出してくれた。お姉とお兄は少し後ろに、僕はモロットさんの話が聞く為に前に立った。あ、モロットさんじゃなくて、モロット師匠と呼ばなくては。

 モロット師匠が教える為に様々の道具を出しては準備をしていた。全て整って、僕の方を見た。


「さて、モトアキ君。まずは君に調薬の基礎を教えよう」

「はい、お願いします、師匠!」

「ふぉふぉ、師匠と名乗る気は無かったがのう。好きに呼ぶが良い」

「ありがとうございます」

「思わぬ形で素質の良い弟子が出来て何よりじゃな。始めるのでこっちに来なさい」

「はい!」


 師匠の隣に行くと、僕の薬草を掴んでいた。


「調薬をするのに必要なスキルは‘調薬’と‘錬金術’を習得する必要がある。スキル‘調薬’は薬を作るのに補助してくれるスキルじゃ。‘錬金術’は薬を作るのに必要な作業を短縮できる魔法系スキルじゃ。本来‘調薬’だけでも十分じゃが、魔術の素質があれば‘錬金術’を教えている。モトアキ君はどっちも学べそうなので両方を教える」

「スキルはどうすれば習得できるのですか?」


 僕の‘多様多芸’で直ぐに習得出来そうだが、この世界の一般の知識でどう習得できるのか知らない。この期に聞いておこう。


「スキルは使って見せるか知識を積まないと教えることが出来ないが、教える本人に適性が無いと習得出来ないからのう。錬金術を使うのは邪道だが、効率的に良いからのう」


 ヤッパリ、僕このままだとチートになりますな。普通はスキルはポンポン出るはずが無い。出来れば隠して置かなくては。


「では、‘調薬’と‘錬金術’を両方とも使って見せるので、見て覚えるのじゃ。モトアキくんが持って来てくれたこの薬草でポーションを作って見せようぞ。

 大体薬草一束で初級ポーション一本が出来る。まずは最初に綺麗に洗った後、薬草は乾燥させる必要があるのじゃが、錬金術で薬草を一瞬で乾燥させる。乾燥した薬草を薬研で込まなく細かくした後に、このフラスコに薬草の粉と清水一杯分を一緒に煮込む。」


 煮込んでいる間、師匠の教えをここに来る前に買った羽ペンとメモ用紙でメモった。ここでは紙が少し高かった。羽ペン、紙、インクをセットで5銀貨だった。


「煮込んで薬草の成分が出てきたら残りカスを取り除く。そしてそれを更に煮込んで、余分な水分を少し飛ばす。そして出来たのをポーション用の瓶に注げば完成じゃ!」

「「「おお~~!」」」


 瓶の中に入っているの赤い液体が正にポーションって感じだ。作り方が思ったより簡単そうに見えるけど、清水の適量や煮込む時間が間違えると失敗しそうだ。


「ほれ、三人とも分けて味見してみなさい」


 師匠にポーションを渡された。ちょっと気になって‘鑑定’で性能を見てみた。


 初級ポーション

 製作者?:モロット

 レア度:C

-飲むと体力が50回復する。10分間、重複服用が出来ず、服用すると中毒になる。味は苦い。


 間を開けないと中毒になるのか。気をつけよう。しかも苦いみたいだ。

 僕達はお姉から僕の順番で飲んでみた。


「うっ!」

「うげ!」

「こ、これは...」

「「「に、苦い...」」」

「ワッハハハ!すまんすまん。作る物の味を知らなくては意味が無いからの」


 じ、実に教育方針が素晴らしいでありますな。百聞一見ならず百間一味だな。青汁より苦い気がする。


「一応味を改善しようと試行作業をしているが、なかなか良いレシピを作れていないのでな。調薬は出来ても普通の料理は下手で上手く作れないがな。ワッハハハッ!」


 なんとまぁ、色々と苦労されているみたいだ。


「さて、早速作ってもらおうかな?」

「え、いきなりですか?」

「うむ、道具はここの物を使っていいからの」


 いきなり本番だ。流石にコツとか教えて貰えないのかな?


「モトアキ君は料理は得意かね?」

「い、一応嗜み程度なら」

「モンモンの料理は最高です!」

「嗜み程度じゃなく、料理人並の実力だと思うんだが」


 流石に褒めすぎじゃね?常に美味しいのを作ろうと料理の本を買っていたけど、そこまでじゃないと思うんだけどな。


「なら大丈夫だの。やってみなさい」

「はい!」


 こうなったら自棄だ。やってやろうじゃないか!


(スキル‘多様多芸’の効果で‘調薬’と‘錬金術’を習得しますか?)


 ‘多様多芸’様様でありますな。相変わらずぶっ壊れているけど、習得するか。損は無いからな。

 まずは‘鑑定’で各スキルの効果を確認してみよう。


 ‘調薬’

-薬を生産する際に習得した者を補助する生産スキル。レベルが上がれば上がるほど高度の薬を生産でき、失敗する確率が下がる。


 ‘錬金術’

-様々の生産に補助できるスキル。生産スキルのレシピがあれば質は落ちるが、素材を短時間で生産できる。


 習得完了っと。‘調薬’や他の生産スキルはレシピを教えてもらえないと使えないが、‘錬金術’は感覚的にどう使うか自然と分かる気がする。

 えっと、最初は確か薬草を乾燥させる為に‘錬金術’で乾燥する必要だ。僕は薬草を一束掴んで‘錬金術’で薬草を乾燥をかける。瑞々しかった薬草が一瞬で乾燥されて軟くなっていた。そして、乾燥したこの薬草を薬研で込まなく細かくする。ゴリゴリと音と共に薬草が細かくすり潰されていく。その後に空いてある丸いフラスコにすり潰した薬草の粉と清水1コップ分だったかな?蝋に火を点けて煮込む。どれ位煮込めば良いのか分からなかったので、師匠と同じ時間で止めてみよう。体感では10分ぐらいだったかな?しばらく煮込んでいたら少し赤色に変色していた。薬草の成分が出てきみたいだ。残りカスを取り除く為に、別の容器に布で取り除く。そして残りカスを取り除いた液体を更に煮込んだよな。それで余分な水分を少し飛ばせば完成かな。水分をすこし飛ばした液体ををポーション用の瓶に入れれば完成!


(‘調薬’のレシピに初級ポーションが追加されました。‘錬金術’で生産できます)


 お、早速レシピに初級ポーションが追加されたみたい。こんな風に習得するみたいだ。


「師匠、出来ました」

「ほう、一目で習得するとは...どれ、性能どうかな?」


 師匠は僕が作ったポーションを見つめていた。師匠も鑑定を持っているのかな?僕も確認してみた。


 初級ポーション

 製作者:モトアキ

 レア度:C-

-飲むと体力が45回復する。15分間、重複服用が出来ない。服用すると中毒になる。味は苦い。


「良い出来じゃの。初めてにしては上出来じゃ」

「ありがとうございます!」

「次は魔力草でマナポーションを作ってみようかの。魔力草一束でマナポーションを作れるの。

 最初は魔力草を洗う。魔力草は薬草と違って魔力を逃がさないようにする為、生産作業が違うのじゃ。まず、魔力草をそのまま清水一杯半に浸す。ゆっくりかき混ぜながら火をつける。手荒にしてしまうと魔力が逃げてしまうから要注意だの。魔力草の成分の殆どが魔力で出来ているから、ある程度萎んだら取り除く。長く煮込み過ぎると魔力草が溶けて濁ってしまう。そして更に煮込んで水分がある程度抜けて瓶に注げば完成じゃ!」


 師匠の手に青い液体が入っている瓶を‘鑑定’をしてみた。


 初級マナポーション

 製作者:モロット

 レア度:C

-飲むと魔力が50回復する。10分間、重複服用が出来ない。服用すると魔力中毒になる。味は苦い。


「師匠、レア度Cにするのに理由があるんですか?」

「おお、鑑定も持っておるのか?それはちょうど良い。ポーションを店で売るならばレア度Cにするのが決まりじゃ。覚えといた方が良いの」

「分かりました」

「ではマナポーションを作ってみるのじゃ」

「はい!」


 最初は魔力草を洗ってからそのまま清水一杯半に浸す。魔力草が傷つかない様にゆっくりかき混ぜながら火をつける。手荒にしてしまうと魔力が逃げるから気を付けないといけなかったな。魔力草がある程度萎んだて青色に染まった。長く煮込み過ぎると濁るらしいので早めに取り除く。この中液体から魔力を感じる。そして更に煮込んで水分がある程度抜けて瓶に注げば完成!


「出来ました!」

「どれ...」


 おっと、‘鑑定’っと。


 初級マナポーション

 製作者:モロット

 レア度:C-

-飲むと魔力が45回復する。15分間、重複服用が出来ない。服用すると魔力中毒になる。味は苦い。


「これも良い出来じゃの」

「ありがとうございます」

「初回で成功するとは...モトアキ君、君に興味が沸いた。君を正式にワシの弟子にしよう」


(称号【調薬師モロットの弟子】を習得しました)


 ほぇ?


3人の全財産18金貨72銀貨です。

そして称号が登場!

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