第22話 進化と3人姉弟
最近涼しくて快適な気温ですね。
段々と余裕を持てそうな予感です。
一通りステータスを確認したので、次はシャール達の進化か...これは期待できるな。そもそもどのどんな魔物に進化するか楽しみだ。このワクワクはあれだ、ポ○モンだな。
「可愛くなるのかな?」
「カッコいいのになるだろうな」
「強くなるのは確かだけどね」
お姉とお兄の意見と、強さが備わっていればいい。可愛いのとカッコいいのどちらも好きだ。でも色っぽいのは...オーケーだ。二人にバレなきゃ問題ない。後でゆっくり探してみようかな?
でもどうすれば進化するのだろうか。これもまた意識すれば良いのかな?とりあえず進化することに意識を集中させた。
-進化可能な召喚獣:シャール、プービー、モリィ
-進化先を確認しますか?
おお、確認できた。なんか今思うとゲームっぽい要素が多いな。神様が操作しやすいように補助してくれたのかな?ゲームを沢山していたので扱いやすい。神様に感謝だな。
それじゃあ1匹づつ確認してみますか。
-召喚獣シャール、シャドウ・キャットの進化先
・ダーク・キャット
・エレメンタル・キャット
-召喚獣プービー、サンダー・スライムの進化先
・ビッグ・サンダー・スライム
・サンダー・スライム・ゲル
-召喚獣モリィ、バトル・ホースの進化先
・ウォー・ホース
・ホワイト・ホース
召喚獣達の進化が二択づつ出てきた。この選択覧に鑑定をかける事が出来るかな?
・ダーク・キャット
-闇魔法を扱う猫型の魔物。シャドー・キャットから進化し、影から影へと移動が可能。隠密行動が得意なため、夜中に遭遇すると闇に溶け込んで見つけにくい。
・エレメンタル・キャット
-様々な属性魔法を扱える猫型の魔物。属性持ちのキャットの間に稀に生まれてくる特殊個体。上位の魔物に進化すると更に扱える属性が増える。
・ビッグ・サンダー・スライム
-スライムが大きくなった魔物。単に大きくなっただけでは無く、体力と魔力も増えているので倒しずらくなっている。弱点のコアを自由に動かせる事が出来る。
・サンダー・スライム・ゲル
-スライムが液状に近くなった魔物。液体化する事で物理はほぼ効かない。弱点となるコアも液体化するので倒すのは難しい。
・ウォー・ホース
-戦闘に特化した馬型の魔物。体力と持久力が高く、長く乗馬しながら戦える。進化により土魔法を扱えるようになった。
・ホワイト・ホース
-支援に特化した馬型の魔物。光魔法と素早く駆け抜ける速度で仲間を助けることが出来る。乗馬者を癒す事が出来る。
やはり進化すると様々な効果が加わって強化されるみたいだ。モリィは今出せないから進化させる事が出来ないので不便だな。これって召喚していない状態でも進化って可能かな?
召喚獣モリィを進化させますか?
お?出来るみたいだな。でも流石に本人、いや本馬?に選択させてあげたい。何か召喚せず、会話が出来ないかな?
(スキル‘多様多芸’の効果で特殊スキル‘召喚獣帰還念者’を習得できます。習得しますか?)
...この‘多様多芸’、チートの臭いがする。普通のスキル習得だったらまだ理解できる。でも‘召喚獣帰還念者’ってスキル、今まで沢山のラノベを読んでいるけど見た事も聞いた事もな無い。僕がその気になって条件が何か良く分からないが、条件さえ揃っていればいくらでも望んだスキルを習得できるのでは?考えてみるとお姉のように多すぎる魔力と魔法を持っていなく、お兄のように高い体力と武器を自由に扱えるスキルを持っていないのだ。僕に何かしら高い器用値の見合ったスキルがこのスキルみたいだ。これを有効に使っていこう。
話が逸れた、今は進化だ。まずはシャールから進化だ。
「シャール、ダーク・キャットとエレメンタル・キャットのどっちに進化したい?」
“私はご主人が選んでもらえればいいよ”
「う~ん...出来れば自分の意思で決めて欲しいな。何か縛っている様な感じだから嫌だね。家族に強要するのも何か変だし...」
“...わかった、選ぶ”
「ありがと。変な我が儘言ってごめんね?」
“大丈夫、ご主人優しいから”
何この猫天使、シャドーなのにめっちゃ眩しいんですけど。可愛くて思いっきりモフモフしてしまった。僕にモフモフされるままにジッとしているシャールだった。
“決めた、エレメンタル・キャットにする”
「わかった、選択するね」
-エレメンタル・キャットに進化しますか?
イェスでお願いします。
-召喚獣シャールが進化しました。レベル調整でステータスが変化します。
名前:シャール
LV:4(3↑)
種類:エレメンタル・キャット
種族段階:2段階
HP:220(5↑)
MP:120(5↑)
攻撃力:60
防御力:30
知能:50(5↑)
速度:70(5↑)
器用値:70
属性:闇属性、雷属性
スキル:猫爪(LV:10)、噛み付き(LV:6)、影同化(LV:11)、風魔法(LV:1)、土魔法(LV:1)闇魔法(LV:6)、雷魔法(LV:1)魔力回復:極小(LV:9)、
シャールの黒い毛並みが銀色に近い灰色に変わった。そしてステータスが上昇している。新たに魔法スキルが増えていた。雷魔法ってこれフュージョン・モンスターの影響なのかな?風魔法と土魔法も追加されている。
「綺麗~、可愛い!」
「凄いな!」
「毛並みも変わって更にフサフサのモフモフになってる!」
シャールを撫でながら各自の感想を言い合った。
“強くなったからご主人を沢山助けることが出来るね”
「ありがとう!」
よし、次はプービーを抱き上げて選択させよう。シャールを撫で回している時に横目で見たらプービーがプルプル震えていた。嫉妬かな?
「プービーはどれに進化する?」
“キメタ、オオキク、ナル”
「ビッグ・サンダー・スライムになるの?大きなウォータークッションになるのかな?」
「お、それ気持ち良さそうだな!」
「同じく、どうなるか楽しみだね」
-ビッグ・サンダー・スライムに進化しますか?
オッケーでお願いします。
-召喚獣プービーが進化しました。レベル調整でステータスが変化します。
名前:プービー
LV:3(2↑)
種類:サンダー・スライム
種族段階:2段階
HP:330(10↑)
MP:105
攻撃力:55
防御力:45(5↑)
知能:50
速度:30
器用値:45
属性:雷属性
スキル:捕食(LV:7)、分裂(LV:4)、巨大化(LV:1)、硬化(LV:1)、物理抵抗:中(LV:6)、雷魔法(LV:8)、体力回復:極小(LV:9)
プービーのプルプルボディが大きくなった。どうしよう...今すぐ飛び込みたい...
「トウッ!!」
お姉がプービーに向かってフルダイビングした。
プニュ!と音と共にプービーの体に着地した。
「ふわぁあああ、プニュプニュ~...」
「「あ、ズルイ!!!」」
“オオキク、ナル”
プービーの体が更に膨らんだ。僕達三人が寝れる大きさになった。
「俺も!」
お兄も飛び込んだ。二人とも顔が極楽な顔になっていた。
ぬぬぬ...僕も今すぐ飛び込みたいけど、まだモリィの進化が残っている。それまでは我慢しないと...
早速習得したスキル‘召喚獣帰還念者’を使ってモリィと話してみよう。
(モリィ、聞こえるかな?)
(“はい、ご主人様。聞こえています”)
(今モリィが進化できるのが攻撃特化のウォー・ホースと支援特化のホワイト・ホースなんだけどどっちが良い?)
(“私はご主人様の支援させて頂きたいのでホワイト・ホースでお願いします”)
(わかった、ありがとう)
-ホワイト・ホースに進化しますか?
はいです。
-召喚獣モリィが進化しました。レベル調整でステータスが変化します。
名前:モリィ
LV:1
種類:ホワイト・ホース
種族段階:2段階
HP:420(5↑)
MP:40
攻撃力:70
防御力:50
知能:50(5↑)
速度:75
器用値:35
属性:無属性
スキル:体当たり(LV:8)、踏みつき(LV:6)、持久走(LV:7)、蹴り(LV:8)、光魔法(LV:1)、体力回復:小(LV:5)、乗馬者回復:小(LV:1)
ステータス確認は出来たけど姿が確認できないのでどのように変化したのか分からない。明日確認しよう。二段階になるとレベルが上がるたびに二箇所ステータスが上昇している。シャールがレベル調整で4箇所、ブービーが3箇所上がっている。
さてと、全員進化させたし僕も行きますか。
「せいやっ!」
僕もプービーの懐(?)にダイブした。
プニュ、とプリンみたいな弾性と共に僕の体が半ば沈んだ。
「ひゃ~...良いね~...」
「そういえば反省会は~?」
「俺、もう寝たい...」
「...面倒になってきたから寝よう...」
「「賛成~...」」
これは素晴らしい寝心地だ...思考が強制的にシャットダウンされる感じだ。
「おやすみ~」
「「おやすみ~」」
明日はゆっくりする日だから反省会は明日だ。調薬師からポーションの作り方を習おう。
シャールが僕の目の前で丸くなっては寝込んだ。撫でていたら僕の意識は眠りの中に落ちていった。
Bボタンなしで進化。3人姉弟はゆっくりのんびりですね。