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異世界冒険と3人姉弟  作者: Banapan
第一章 始まりと3人姉弟
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第19話 依頼達成と3人姉弟

お久しぶりです、そして大変申し訳ございません!

リアルで忙しくなり、全く手を付けられない状態でした。

以後、正常の時間帯の毎週木曜日の0時に投稿します。

長く待たせてしまい、申し訳ございません。


 魔力草を積みすぎた僕達は今まで来た道を戻りながら森を進んでいた。少し迷いそうになったけど、シャールが匂いを辿って道案内をしてくれているので迷わず街の方向へ勧めた。初の依頼なのでもっと時間が掛かるかと思ったが、上手く達成出来るとは思わなかった。順調に事が運ぶな。


「モンモン、ごめんてば〜」


 さぁ、早く帰ってギルドに報告しなければ。もう一文なしになってしまったからな。


「悪い、ちょっと手加減出来なかった。ここに来てパワーが上がっていたからな」


 それにしてもプービーのスライムボディは不思議だ。プリンとゼリーを同時に触っている様な感触だ。プービーを召喚してからここまで感触を堪能したことが無かったから新発見だった。


「モンモン、機嫌治して。明日はちゃんと自分で歩く時間を増やすから〜...」

「お姉がサボっていないかちゃんと見張っているからさ」

「お兄は反省していないよね?お兄の苦手な食べ物で健康料理を作るよ?」

「それだけは勘弁!」

「あ、やっと口を聞いてくれた!」


 もっと上の条件を出して来るまで黙っていようかと思ったけど、お兄が変な事を言い出し始めて思わずツッコんでしまった。


「お姉はさっきの言葉、忘れすに実行してね。お兄はお兄の嫌いな食べ物の健康料理一食分ね」

「嬉しくない健康料理だけは勘弁を!」

「だが断る」


 お兄の罰はこれでいいだろう。いい年してお兄の好き嫌いが結構あるのが幸いだな。肉体的罰はトレーニングの一興だと言って、軽々くこなしてしまうので、この方法以外の罰が無いからな。お兄テンションがめっちゃ下がっているけど構わず、森を出る為にさらに前へ進んだ。

 そんなこんなで今日の依頼の反省点を話し合っていたら森を抜けた。日もかなり傾いていて、遠くにオレンジ色に染まっていくヒュールの街が見えてきた。


「自然で見る夕焼けって綺麗だね」

「都市の中じゃなかなか見られないな」

「さ、日も沈んできたし、急いで帰ろう。門が閉まっちゃうからね」

『サモン·モンスター』


 僕は急ぐ為にモリィを召喚した。


「今朝みたいに飛ばさないでね」

「軽く走らせてくれ。また全力持久走は無理がある」

「...分かった」

「今の間は何だ?モンモン?」


 ...チッ、そうしようかと思ったけど先に感づかれてしまった。今回は諦めるか。

 お姉を先に乗らせて、その次に僕もモリィに乗って、お兄は走るために準備運動をしていた。


「それじゃモリィ、お兄、出発!」

(モリィ、途中から速度を少しづつ上げてね)

“はい、ご主人様”


 モリィとお兄は一斉に街を目指して草原を駆け出した。少しづつ速度を上げて行くモリィと、追いかけようとさらに速度を上げるお兄を見ながら早く街に着くのを待った。

 お姉と今夜は何を食べるか話し合っていたらもう街の側まで着いていたので、モリィの速度を落とした。


「モンモン、お前また速度を上げただろ!?」

「はて?僕はただ出発としか言っていないけど?」

「嘘付け!」

「はいはい二人共、喧嘩しないで早く門を通ろう。門が閉まっちゃうよ」


 おっと、お兄をおちょくっていたら門が閉まってしまう。ここまでにしようか。

 僕とお姉はモリィから降りて、モリィを帰還させて門を潜った。お腹が減って来たので急いで報告をして、宿に戻って夕食を食べよう。

 するともうギルドの建物が見えて来た。意外と早く着いたので怪しまれないかな?少し心配だ。

 ギルドの中に入って真っ先に受付に向かった。


「おいおい、あの新入りの三人、今朝依頼を受けていなかったか?」

「難易度もそこそこ高いのを3つか4つ位受けていたぞ」

「怖気づいてもう帰ったとか?」

「ガハハハ、ありえるな!」


 む、今のは少しイラっと来た。僕達が昨日やらかした事を知らないのかな?よし、隠密に済ましたかったが堂々と物を出すしかない。今朝と変わらずミネルさんが受付にいた。


「お帰りなさいませ、依頼の報告に来られたのですか?」

「「「はい!」」」

「では、どちらの依頼を達成できましたか?」

「全部で」

「はい?」

「4つとも達成しました」

「か、確認の為、見せて貰っても宜しいでしょうか?」

「はい、ちょっと待ってください」


 僕はアイテムボックスからウルフの死体75体、ビッグボアの皮27枚、ジャイアントボアの頭、薬草5セット、魔力草2セットを取り出した。


「これで全部では無いですけど、これで良いでしょうか?」

「「「「「.....」」」」」


 ...ありゃ、やり過ぎたかな?


「...一応聞いておきたいのですが、どの様な経過でこの数を狩られたのですか?」

「え〜っと、まず東の森の前にウルフに遭遇、ウルフが仲間を呼び寄せて全て倒しました。森に入ってしばらくしたらジャイアントボアとビッグボアの群れに遭遇して、なんとか倒しました。さらに進んで魔力が溢れる泉の側で魔力草を採取しました」


 またもや沈黙。


「ウルフ70匹以上っておかしいだろ...」

「しかもジャイアントボアって番いを数十匹はいるだろう?滅茶苦茶だ」

「番いのビッグボア20匹もいってる。ヤベェな」

「パーティーに入れて欲しい...」


 また変な騒ぎにならなくて良かった...のかな?悪い行動は別の意味で注目されるから出来るだけ避けて置きたい。


「確認お願いします」

「...畏まりました。少々お待ちください」


 ミネルさんが僕達が狩った物を丁寧に鑑定している。しばらく鑑定が続いてミネルさんが顔を上げた。


「では、依頼の精算を致します。ウルフ綺麗に対処されているのと大量に対処されたので75体で2金貨、ビッグボア27体で2金貨70銀貨とジャイアントボアが出現していたので5金貨を合わせて7金貨70銀貨、薬草採取5セットで50銀貨と魔力草3セット60銀貨、合計で12金貨50銀貨です」

「「「おお〜...」」」


 凄いな、結構稼いだぞ。今までの最高金額だな。


「あの〜...」


 なんかミネルさんが何か言いたそうな顔をしていた。


「はい?」

「もしできればビッグボア5体分とジャイアントボアの肉を少しギルドに売って貰えないでしょうか?」

「えっと、ちょっと待ってください。お姉、お兄、どうする?」

「いいんじゃない?まだまだ沢山あるんだし」

「モンモンさえご飯食べる量を抑えれば良いんだからな」

「余計な事を言わないでくれるかな?」


 プービーにお兄へ電撃を与えるように指示して、僕はアイテムボックスから解体したビッグボア5体分の肉とジャイアントボアの肉を5キログラム位出した。隣から焦げた臭いがする。


「これでいいでしょうか?」

「はい、ありがとうございます。丁度ビッグボアの肉の依頼が来ていた所なので直ぐに報酬をお渡し致します。ビッグボアの肉5体分で1金貨、ジャイアントボアの肉はこの量だと5金貨です。先程の報酬を合わせて18金貨50銀貨です」

「ガッポガッポに稼いだね!」

「明日は休んでおこう。色々と疲れた...」

「そうだね、んじゃ宿屋に戻ろうか?」

「「賛成」」

「ありがとうございます、またいらしてください」

「「「はい!」」」


 僕らはギルドを出て宿屋に戻ることにした。今日足りなかった道具とか買わないといけなかったが、疲れたので早く戻ってご飯を食べたくなったので明日にしよう。


「さて、今夜は何を食べようかな〜♪」

「昨日みたいに沢山食べないでね?またお金がすっからかんになるのはゴメンだよ」

「そうそう、食費だけで全財産の2割はいくんだから」

「昨日は装備や防具を買ったからお金が無かったの」

「でも食費はどうにか出来ないかな?」

「俺達が装備を整える前に食費がずっと出てしまうだろうな」

「そうだよね〜...」


 どうするか。確かに僕は大食いだし僕のせいで食費だけでかなりの金額になってしまうしな。どうすれば良いか?食べる量を減らすのは無理、でもだからといって食べ続けるのも駄目だな。どうしようか?いっそ自分で作って...

 ん?作る?


「そうだ!」

「何?どうしたの、モンモン?」

「お腹空きすぎて今でもビッグボアの肉を食うつもりか?」

「違うよ、そうじゃなくて!僕達の世界の調味料とか、ここではないレシピを売れば良いんだよ!」

「おお〜、グッドアイディアだね!」

「それならレシピ代として稼げそうだな」

「宿屋に戻ったらアランさんにレシピを提供する代わりに泊まっている間は食事を半額に出来ないか聞いてみよう」

「「おお!」」


 僕達は期待をいだきながら宿屋に向かった。

3人の全財産18金貨72銀貨です。

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