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異世界冒険と3人姉弟  作者: Banapan
第一章 始まりと3人姉弟
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第13話 料理壮大堪能と3人姉弟

ギリセーフです。最近忙しくてたまんないです。

前回の修正の広告するのを忘れてました。喜美の職名をヴィザイードからウィザードに変えました。


「おお〜!」


 香ばしい臭いと酒臭い臭い、異世界の食堂と酒と飯を賑やかに貪る冒険者、正に異世界だね。


「もう席は取ってある、あっちだ」


 オールさんが食堂の奥の方を指差した。十人ほど座れる大きな食卓だった。僕達はその席に着いた。

 すると、メニューを持った少女がやってきた。


「いらっしゃいませ、オールさん」

「ああ、今日は大勢で食うからな、忙しく働かせてしまうがよろしくな」

「大丈夫です。むしろ忙しいのが働きがいがあるので。そちらの三人方は?初めて見かける方々ですが」

「ああ、紹介がまだだったな。こちらのお嬢さんはギルガルドさんの娘さんのシェリーだ」

「シェリーです」

「こっちは今日冒険者になった三人姉弟だ」

「喜美だよ!」

「元吉だ」

「元明です。今日からこの宿屋にしばらくお世話になります」

「そうなんですか。ヨシミちゃんも冒険者に?冒険者になれる条件って15歳からじゃなかったんじゃ...」

「「ブフッ!」」


 僕とお兄はシェリーちゃんの反応が可笑しくて吹いてしまった。オールさん達も笑いをこらえていた。


「コラーッ!笑うな~!」

「アハハハッ!普通はそんな反応だよな、ククク!」

「え、え、え、?ち、違うんですか?」

「クハハハ、い、いや大丈夫だから。何歳だと思っていた?」

「えーっと、12歳?」

「「あはははははっははは!!!」」

「私は17歳だよ!そして長女だよ!二人とも笑うなー!」

「ええ~~~~~!?」


 しばらく僕とお兄は笑い狂っていたので注文をしていなかった。本来の目的を忘れる所だったよ。お姉はプンプンしながらメニューを見ていた。

 メニューには見たことの無い料理が沢山あった。基本、元の世界と同じ食材の名前が多くあったが、見たことの無い食材の名があった。オークのステーキ、ビッグボアの煮込みスープ、ファイヤーバードの丸焼きなど魔物の食材で調理した料理があった。どれも食べてみたい。

 メニューにはお酒以外に注文出来る料理は20種類あった。計算して見ると25銀貨程になった。魔物の料理が高かったけどそれなりに危険だし、美味しいのだろう。食べて見る価値ありだな。


「僕等三人はお酒以外のメニュー全部一人前ずつお願いします」

「え、全部ですか?」

「全部」

「では出来上がった順から運びますので宜しいですか?」

「はい」

「オールさん達も同じく注文されますか?」

「いやいや、いつものでお願いする。それとエール5杯だ」


「かしこまりました、少々お待ちください」

 慌てながら厨房へ向かうシェリーちゃん。シェリーちゃんが注文の内容を伝えたら厨房にいた人達が驚いていた。その後に大量の料理を作るために包丁とまな板の音が凄まじく響いた。

 僕達は料理が来るのを待っていた。


「本当に全部食べられるのか?」


 ダンさんが心配そうに聞いて来た。


「大丈夫です。余裕がある時によくこうやって食べてますから」

「マジか...」

「凄いね、ヨシミたん」

「凄い...」

「食費で赤字になりそうですね」


 皆一言ずつ感想を言う。まぁ、殆ど僕が食べるんだけどね。


「ご注文の品をお持ちしました。ヨシミちゃん達のは一部分の料理と飲み物、オールさん達のをお持ちしました」


 シェリーちゃんが他の従業員と一緒に大量の料理を運んで来た。オールさん達と僕達の料理だけでテーブルがいっぱいになった。


「これで全体の4分の1の量です。数分後に次のをお持ちします」


 シェリーちゃん達が去って周りの人達の視線が集まっていたが、気にならなかった。目の前に置いてある料理に集中していた。


「三人とも祝の乾杯をしよう。君達は冒険者になったんだ。同じ冒険者同士、あるいはライバルになるかも知れないが、祝わせてくれ」

「良いよー。早くしないとモンモンが食べだしちゃうから」

「お姉、僕そこまで意地汚くないからね?」


 お姉にツッコミながら、僕等は自分の配られた杯を持った。


「さて、みんな杯を待ったか?」

「「「「「はーい!」」」」」

「んじゃ、三人の冒険が無事である事を祈って、乾杯!」

「「「「「乾杯!!!」」」」」


 僕が持っていた飲み物はリンゴのジュースだった。元の世界のリンゴと変わらない味だった。

 さて、早速料理を食べみようか。最初に来た5品はパスタ、ビッグボアの煮込みスープ、様々の野菜が入っているサラダ、マッシュポテト、焼き鳥。どれも美味しそうだな!

 お姉とお兄は各自の取皿に各自装いで食べて、残ったのを僕に回した。お姉が10分の1、お兄が10分の3、僕が残った10分の6を食べる様になる。


「なんかモトアキの量が多いけどモトヨシは足りなく無いのか?」

「え、モンモンが俺より食べるけど」

「「「「「え?」」」」」


 みんな驚いている。まぁ、無理も無い。体格的にお兄が多く食べると誰もが予想していたのに、僕がお兄の二倍の量を取ってた。基本お兄より多く食べている。


「...そんなに食べて太らないの?」


 フィルさんが心配そうに聞いた。


「僕ですか?う〜ん...何もしていないと太りますけど、何か活動しているなら基本太りませんね」

「「「...」」」


 何故か女性陣から羨ましそうな目で見られている...ここはあえて何も言わず、目の前のパスタ以外の料理を取って食べた。

 ウマい!元の世界と同じ食材もあったにも関わらず、別次元の美味しさだ!特にこのビッグボアの煮込みスープがその味が強い。元の世界で一度猪の肉は食べて見たが、この世界の方がさっぱりした味だった。臭いが全くないので調理方法が気になる。

 まぁ、今は食べるのが先だ。その他の料理も美味しかったせいで食が進んだ。あっと言う間に全部を食べて尽くしてしまった。その時間わずか十分も掛からなかった。僕達姉弟以外はその速さに圧倒されて自分の手が進んでいなかった。


「アンタ達、飯が冷めちゃうよ!」


 厨房から大量の料理を持って来た女性が怒鳴った。明らかにここの女将って感じだ。怒鳴られて自分達の食事を続ける客を見てはこちらに来た。


「次の料理を持ってきたよ。しかもさっき出したのももう食べ終わっているね」

「え、っと...あなたは?」

「アタシはここの主人の妻でシェリーの母親のアランだよ。夫と娘から聞いたよ。本当に全部食べられるのね?」

「はい、ちゃんと全部食べます。モンモンが」

「そうだな、問題ないさ。なぁ、モンモン」

「だからモンモン言うな。食べられるけどさ」

「そうかい、なら安心だ。みんな、全部持っておいで!」


 アランさんが叫ぶと厨房からシェリーちゃんを含めて働いていた全ての従業員が料理を次々と運んで来た。


「冷めちゃうから早く食べたほうが良いよ」

「「「有難く頂きます!」」」


 お姉、お兄、僕の順で回しながら食べた。お姉とお兄が早く回してくれたので休まず食べる事が出来た。勿論、よく味わいながら食べた。

 チャーハン、豚、牛、鳥のスープ、豚のミートボール、ハンバーグ、手打ちの麺のスープ、塩気の卵焼き、野菜が沢山入ったサラダ、牛のステーキが一般的な料理だった。どれも思っていたより美味しかった。全部食べるのに二十分掛かった。

 そして、メインが魔物素材で作った料理が運ばれて来た。ファイヤーバードの丸焼き、ビッグディアーのハンバーグ、ホーンラビットのシチュー、イーブルベアの熊鍋、オークのステーキだった。


「魔物の料理はなかなか食べる人がいなかったから多めに入れておいたよ。残さず食べるんだよ」

「はい!」

「モンモン、私もう一口ずつしか食べれないかも」

「俺もそろそろギブだな。一口なら食べられる」

「そう?分かった、僕がちゃんと食べるから」

「「ありがと」」


 お姉とお兄は魔物の料理を一口ずつ食べるから僕に回した。

 では、魔物の料理を堪能しますか。

 まずはファイヤーバードの丸焼きだ。思ったより大きくはなかった。せいぜい鶏位の大きさだった。食べて見ると味付けは辛い香辛料を使ったのかピリ辛だった。それに少し体が熱くなった気がする。でもそれが美味しさを引き立てていた。

 次はビッグディアーのハンバーグだ。食べるとジュウシーな肉汁が口の中に広がった。鹿も食べた事があるがこれはもっと美味しかった。

 ホーンラビットのシチューはクリーミィーで兎の肉がとろける様な噛み心地で美味しかった。兎とシチューの組み合わせが絶品だった。

 イーブルベアの熊鍋は肉が少し硬かったが、小さく切ってるあるのですぐに飲み込めて食べやすかった。汁も美味しくてつい全部飲んでしまった。

 最後はオークのステーキだ。匂いが食をそそる。ミディアムで焼かれていたので適度な強度だった。口に運んで噛んだ途端、新世界が見えた気がする。何これ、めっちゃ美味しい!オークって筋肉モリモリだから硬いイメージがあったけど全然違うのかも知れない。むしろマッチョな程、美味しいのだと思う。オークのステーキをゆっくり堪能して、食器を下ろした。


「ふぅ...ごちそうさまでした」

「「「ウワァアアアア!!」」」


 僕が食べ終わった瞬間に周りが歓声を上げた。


「すげぇぞ、あいつ!全部食いやがった!」

「さっきのステーキ美味しそうだったな。俺も頼もうかな?」

「ファイヤーバードの丸焼きを追加で!」


 次々と注文する客が一気に増えた。


「本当に食べきるとは、大したもんだね。忙しくなりそうだからアタシは厨房に戻るよ」

「はい、ごちそうさまでした」


 アランさんが去って僕等はゴルファドのメンバーと話をしながら皆が食べ終わるのを待った後、お勘定を済ました。値段は25銀貨でちゃんと払った。

 各自の部屋に戻るためにゴルファドのメンバーを別れた。

 今日は沢山食べたな...美味しかった。

 さて、これからの目標を決めるとしようか。


3人姉弟の所持金1金貨22銀貨

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