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第3話 説教は程々に



「断らせてもらう」



その言葉が二人の耳に入ってくる。


「どうして?」


姫様はわからないといった表情で聞いくる。


「人に頼る前に自分で行動しろ、とにかく俺は何もしない」


龍介は立ち上がる。


「ですから、自分でやっても無理でしたからあなたに「それは違うな」………どういうことです?」


「さっきの話しを聞いてわかった、自分でやって無理でした? 違う、お前は“何もしていないんだ”」


「!? そんなことありません!

小さいときから一人で全部がんばって『思い込みもいい加減にしやがれ!!!!』ッ!?」


怒鳴り声が部屋中に響きわたる。


「一人だと? お前にはそこにいる奴もこの城の人達が見えないのかよ…………

お前にとってこいつらは唯のお飾りか? それとも何でも言うことを聞く人形か?」


龍介はウィーリアに眼を向けて話す。


「挙句の果てには一人で全部がんばってだと? お前ごときに何が出来る。

ただその場で迷い勝手に困り果てているだけだろうが」


その言葉にウィーリアが立ち上がり剣を抜いて龍介の眼前に刃を突きつける。



「貴様………これ以上の姫への侮辱は私とて許さんぞ」


低い声でそう呟く。


「俺にはこんな奴につくお前等の気持ちがわからねえよ。

それにさっき、何故両親が死んだとかいう話をした? 同情を買うためか?」


「それは…………」


ウィーリアは言葉を詰まらせる。


「残念だったな姫様だけが特別じゃない、俺にも親がいないんだよ」


龍介は途端に寂しそうな顔になる。



「子供の頃、目の前で殺された……………

病とかではなく“俺のせいで殺されたんだよ”」



「!?」


「死ぬ間際にさ、何て言ったと思う? ハハッ笑っちまうよ」






『アンタなんて生まれてこなければよかった』






「「……………」」


二人には言葉が出てこなかった。


「それから俺は本当に一人で生きてきた。 周りには誰もいない、

毎日逃げて逃げて逃げまくってあの言葉を重荷にしてきた」


「あなたは…………」


「周りに人がいて、慕ってくれる人がいて、尽くしてくれてる人がいて……………」


姫の言葉を無視して話し続ける龍介。


「それでも…………一人で生きてきたみたいなこと言う奴が、一番嫌いなんだよ!!!」


その言葉で完全に沈黙する二人。



「お前はさ…………俺みたいに一人じゃないだろ、周りに人がいるだろ…………そういうこと言うなよ………………」



「あ………っ」


姫の目から涙がこぼれ始める。


「姫!?」


その場でうずくまる姫。


「私っ……今まで一人だって………思って…………

父様(とーさま)母様(かーさま)が死んでしまって…………私一人で生きているとばかりっ…………うああぁぁぁぁ…………」


それから姫は子供のように泣きじゃくった。






「気が済んだか?」


「ええ、見苦しい所を見せてしまいました」


「いや、泣きたい時に泣くのが一番だ」


「そうなんですか?」


「そうなんです」


「わかりました今度からそうしますね」


「あぁ、でもあんま泣きすぎると迷惑だぞ」


「ふふ、そうですね」


アハハと笑う二人。

重荷が取れたのか、姫は少し明るくなっている。


それを見ていたウィーリアの顔は微笑んでいた。






「あら? そういえば、まだあなたの名前を聞いていませんでした」


しばらく話し合って突然姫が思い出したかのように話す。


「あぁ…………そうだな、俺の名前は皐月 龍介だ」


「皐月………龍介…………龍介様ですね、覚えました」


様? 何故?


「私は第十三代王女 アイシス ・ ステイラークです、アイシスとお呼びください。 そしてこちらが」


「ウィーリア ・ アーラントだ、何と呼んでもかまわん」


「アイシスに………ウィーリアね、わかった」


そして少し遅れた自己紹介を終えた。






「あらもうこんな時間」


アイシスが窓を見てそう呟く。

ここには時計という物がない。

しかし外の景色でわかるため然程問題にはならないみたいだ。



ぐううぅぅぅぅ〜…………



そんな大きな音が鳴った場所はというと、何と姫様だった。

途端に顔が紅くなり後ろを向くアイシス。


「そ、そろそろ食事が出来ますわね。 い、いきましょう」


その言葉に二人は笑っていた。






食事を終え、もう遅いからとウィーリアに地下にある、コンクリート剥き出しの素敵な素敵な部屋へ案内されました。


「……………って、何で牢屋なんだああああああああああ!!!」


そこには硬いベッドと小さな机だけがありました。


「貴様が何と言おうと姫を侮辱したのは事実だ。 よって今日一日はそこで寝ろ」


そう言って元来た道を戻っていくウィーリア。


「さっさと出せコラアアアアアアアアア」


それでもウィーリア足を止めず角へと消えていった。


「聞いてんかああああああ「うっさいわね!!! 静かにしなさいよ! まったく〜………」…………?」


女性の声がした。

よく見ると目の前の牢屋にも人がいた。

紅い髪のセミロングで綺麗な顔をしている。

黒のミニスカートに大きく胸の開いた赤いTシャツ、

その上に薄地のロングコートと変な組み合わせだったが、動きやすそうだった。


「何だ、人いたのか」


「何よ、いちゃ悪い?」


「いや、何で捕まったのかな〜、と」


「そ、それは…………その〜…………ねぇ?」


いや、聞かれても。



「最近ピンチだったからさぁ、城なら何かイイモノあるかなぁ〜…………って」




………………………


あまり関わらないでおこう。


「ちょ!? 何よそのかわいそうな人を見る眼は!」


「いや、べつに〜………」


眼を背ける龍介。


「まぁ、いいわ。 とにかく静かにしてね、今大事なところなんだから」


「脱走の計画でも練ってるのか?」


「そうよ! だから邪魔しないでね!」


「はいはい」


そう言って何かブツブツと呟き始める女性。






さてと……………これからどうするかな。


Q どうやって元の世界に帰る?


A 無理だな、自分で移動したのならともかく召喚で無理矢理だからな。

しかも異世界ときたらなおさらだ。



Q ならこれからどう行動する?


A 考えてはいるが……………実行はまだだな。



しばらく待つか………………


そしてベッドに横になる龍介。





時間が過ぎ深夜ごろ……………


……………そろそろいいだろ。






強引にまとめちゃいました〜。

龍介「わかってて書くお前は馬鹿」

うわー、キッパリ言うねコイツ。

龍介「アホ、マヌケ、カス」

言いすぎだボケw

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