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平凡娘と獣と騎士と。  作者: 葉月ナツメ
再び、トゥイタギアへ
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事件の終息

前回に続きイシュマ視点です!

そしてちょっと短いです。

力を合わせて魔獣を倒すと、その胴体を縛り引き摺るようにして帰路につく。

こいつは村を荒らした真犯人として、村人達に見せなきゃならない。

引き摺る役目をヴィルに任せ、俺はフィーを横抱きにして運ぶ。

何も言わずとも、あいつはそんな俺の横に来て、共に村へと歩き始めた。

こいつもフィーが心配なんだろう。

その考えを証明するように、その視線は時折フィーに向けられている。


「大丈夫だ、もう怪我も治っている。じきに目を覚ますさ」

「……ォン」


お、返事が返ってきた。

やっぱり俺達とでも、会話をしてくれるんだな。

そんな事に予想以上の喜びを感じながら、俺達は揃って歩を進めた。


★  ☆  ★  ☆  ★


村に着くと、変わらず広場にいた団長達やトゥイタギアの騎士達に一連の出来事を報告する。

治癒魔法で既に治したとはいえ、フィーに怪我をさせた事で、俺は団長から鉄拳制裁を受けた。

当然の処罰だから、大人しく受けて頭を下げた。

俺からの謝罪を受けた後、団長達は魔獣の体を引き摺り、あいつの事も伴って、村人達への説明へと向かう。

フィーの付き添いをユスティ達女性陣に任せ、俺達も団長達に付き従った。

村人達は団長から真相の説明を受けると、村を荒らした犯人が倒れている魔獣だという事については納得していた。

けれど……団長達の背後、俺の横で大人しく座っているこいつが人を襲わない魔獣だという事については信じられないようで、怯えと嫌悪の混じった視線を向けている。

まあ、自国の騎士であるトゥイタギアの騎士達も、いまだ半信半疑といった様子を見せているのだから、仕方ないだろうな。

どのみちこいつは、今後この地を離れ俺達と行動を共にする事になるんだから、たとえ信じて貰えなくても、そう不都合はないだろう。

フィー、こいつへ同行の誘いをかける役目は、お前に任せる。

団長達もそのつもりだろうし、お前も自分で誘いたいだろう?

早く、目を覚ませよ。

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