買い物に向かいました。
季節は4つ――春、夏、秋、冬。
一年は13ヶ月で、1ヶ月は30日。
ただし、13月だけ5日で、この5日間の空模様はとても神秘的なものになる、らしい。
…どう神秘的なのか、レイドさんに詳しく聞こうとしたら、"13月になってからのお楽しみ"だと笑って言われ、それ以上は教えて貰えなかった。
1日は24時間。
一年が13ヶ月で、1ヶ月が30日、それと13月の5日間を除けば、元いた世界とそう変わらず、朔はひとまずほっとした。
約束の地云々の事は、今は考えない事にした。
考えると不安で不安で、仕方なくなるからだ。
この世界はクロクフィルドという名前で、今いるこの国は、東の大国のひとつ、商業が盛んな国トゥイタギア。
つまり、もしこの国に残りたいなら、この国の王様に、商売に関する、この世界にはない新しい知識を持ってる事を示せばいいという事。
…うん、無理。
そんなもの持ってるわけない。
……とと、考えない事にしたと言ってるそばから考えてしまった。
「それにしても…まだかなぁ?」
朔は玄関を振り返った。
『これで基本的な事柄は完了だ。次は金銭についてだな。これは実際に買い物をして学ぶといい。この世界の服も必要だろう。出かけよう、玄関で待っていてくれ』
レイドにそう言われて玄関に来てから、ずいぶんたつ。
朔が階段のほうを仰ぎ見ると、女性騎士達二人が降りてくるのが見えた。
「ごめんなさい、お嬢さん。ずいぶん待たせてしまったわね」
「さあ、行きましょ!」
女性騎士達は朔の左右に回り、腕を掴んだ。
「えっ?あの、レイドさんは?私はレイドさんと買い物に…」
朔は首を左右に振り、女性騎士達を交互に見た。
「小隊長?小隊長は留守番よ」
「女性の衣服を買いに行くのに、男性が付き添うなんて、邪魔でしょ?恋人なら別だけど。だから私達、小隊長を口で言い負かして来たのよ!」
「かなり時間がかかってしまったけれどね。さぁさ、行きましょ!遅くなってしまうわ」
「え、えと…はい…」
朔は女性騎士達に促されるまま、歩き出した。
数歩歩いてふと振り返ると、玄関の所で肩を落として佇む、レイドの姿があった。
「あの…あそこにレイドさん、立ってますけど…」
「え?」
朔の言葉に女性騎士達は玄関を振り返った。
「あら…やあね小隊長ったら。諦めの悪い」
「気にしなくていいわお嬢さん。ほら、行きましょ」
女性騎士達は気にしたふうもなく、朔を促す。
「い…いいんですか?」
朔は困惑して玄関を見たまま言った。
「いいのよ。それより、小隊長の事、名前で呼んでるのね?私の事もそうしてちょうだい。私、キキ」
「あら、なら私も。私はルル。お嬢さんは?」
キキとルルは微笑んで名乗った。
「…私の事は…お嬢さんのままで…」
朔はまたしても名乗らなかった。
レイドに続いて女性騎士二人の名前も決定!
キキとルル。
金とゴールドを元に命名。
さて、昨夜の三択の話……受け付け終了まであと約3時間ですが…いまだに一件もコメントが…もしや葉月、空回りした…?(^_^;)
企画消滅かなぁ…まあ、どうしても書きたかったら需要なくても、葉月勝手に書き出しますけどね。←
とりあえず本筋頑張ります~これからもよろしくお願いします!m(__)m