第14話
「って、…え?」
『あら?』
その扉の先にはあると思っていた楽譜はなく、もぬけのからだった。
「なんか、このパターンもどっかで(涙)」
『いや、でも感じるんですよ、楽譜の気配を、必ずこの近くにあるはずです!探しましょう!!』
「ええぇぇぇっ!また探すの~!?」
『何か文句でも?』
「だって、竜宮城の時もあんなに走り回ったのに~!?」
『あれは自業自得です。あなたが勝手に走りだしたんでしょう』
「うぅ、まぁ、はい」
『でも、この近くにあるのは確かなんですから、頑張ってくださいよ』
「わかった、わかりました、やればいいんでしょ」
『そうです、やればいいんです。』
「ちぇ~」
私達はその部屋の中を探し回った
もちろん、全力失踪でね!
「はぁ~~~、見つからない~疲れた~」
『桜花さんはいい加減学習能力を身につけたほうがいいですよ』
そんなことを言いいながら壁にもたれ掛かった瞬間
カチッ
『「へ?』」
カパッ
私達が今さっきまで立っていた床は真っ二つに割れ、私達の身体は結構速い速度で落ちていった
「うわぁぁぁぁぁっっ~~!!」
『きゃぁぁぁぁぁっっ~~!!』
「ソフィア!とりあえず地面にぶつかるまでに何とかしてぇぇぇぇぇ~~!!!!」
『えぇ!?ど、ど、えぇ!?』
「と、とりあえず、なんかクッション的な物出してぇぇーー!!」
『わ、わかりましたぁぁぁ!!』
「早く早くっ!!もう地面がぁ~!」
『えぇっと、ご、極太ふかふかマット!』
「そんなんでいいの!?」
ボン!
その名のまま、極太のふかふかそうなマットが目の前に出現した。
ボフゥンッ
「プハァ、せ、セーフ」
『な、何とか間に合いました』
「落下中、マジで死ぬかと思った…」
『私もです』
「魔法って、本っ当に便利、魔法無かったら確実に私達死んでた」
『私も、普段何気無く魔法使ってたから忘れてましたたけど、魔法って本当に、スッゴク便利な物だったんですね』
「魔法に大・感・謝ぁぁーー!!」
『やめてください、うるさいですよみっともない』
「ごめんごめん」
『もぅ』
「とりあえずここから降りようぜ~」
『そうですね、じゃ、飛び降りましょう』
「え!?これ消さないの?」
『はい、これは時間が経ったら消えます』
「ふ~ん、じゃ、飛び降りるか」
「とうっ!」
見事着地! と思いきや
「うゎあ!」
滑ってバランスを崩し
ベシャッ
転倒。
「いった~」
『何してるんですか』
「しょうがないじゃん真っ暗で何にも見えないんだから」
『まぁ、確かにそうですけど』
そう、そこは真っ暗闇だった
一寸先は闇とはこのことだろう
「なあ、ソフィア?これでどうしろって言うのさ。降りたはいいが闇一色で何も見えないじゃないの」
『シィッ!何が来るかわかりませんよ!!油断は禁物ですって』
「へぇ~そ~なのかぁ~」
『炎よ!この忌まわしき娘を焼き払え!!』
「はあ!?ちょっと可笑しいだろ!!事実を述べただけじゃん。何なんだよ!」
『はぁーー、なんで女王様はこんな人をお選びになられたのでしょう。私にはわかりません』
「仕方ないでしょ。あんただって最初は≪ここで会ったが何かの縁≫ってさんざん言ってたじゃない。」
『ほざくな。醜いぞ』
「え」
明らかに最初の頃と扱かわれ方が違う気がする。
これはひどいわ
何て言ってる間が〝油断″な訳で。
《ブォォオオオ!!》
瞬時に砂嵐が巻き上がり、自分たち目掛けて飛んできた。
「『変なの来たー」』
危機一髪すれすれで避けてああ、私なんか格好良くね!?なんて思いながらソフィアに目配せした。
ソフィアは私の心をよんだのか変な人を見るような目でこっちを見ていた
私はそれを見なかった事にしてその変な物体?の方に向きかえった
「ええと、取り敢えずどちら様ですか?」
《オマエラ ジャマ ケス》
「はぁ、やっぱりな」