家族の食卓
前回の更新からずいぶん経ってしまいました。
きっと、ながらくインデックスにはこの小説は更新されない可能性があります。と書かれていたことでしょう。。。
まだ読んでくださる人がいると嬉しいです。
遅い昼寝から目覚めた渉がソファに上る。
「のんちゃん、おひるね?」
無邪気にきく渉に、悠がご飯にするから準備しておいでとうな促し、ついでにセナに他の兄弟を呼ぶ様に指示すると、セナは嬉しそうに跳ねながらリビングから出て行く。
「翼、起こしなさい。
もう大丈夫だから。」
悠に促され翼が手を伸ばす。
「希、夕飯だぞ?
起きないと食べちゃうぞ?」
言葉と一緒に希の体を揺さぶった翼に反応する様に、希がごそごそと動く。
悠の胸元にいっそうすり寄り、ヤダと声が聞こえる。
「ヤダじゃなくて、そろそろ夕飯なんだが・・・」
それまで翼を促すだけで希に声をかけることがなかった悠が思わずといったようにつぶやく。
「兄さん、それじゃ何も変わらないよ。
翼もそんなこわごわじゃなくて勢い良くやらないと起きそうにないぞ?」
ごそごそと悠にすり寄り起きる気配のない希の甘えた様子に、ちょうど手を洗って戻ってきた渉が大きな声をあげる。
「のんちゃん、パパのだっこでねるなんてこどもみたい!
おきて!のんちゃん、ごはんだよ!!」
渉が大きな声で呼びながら起こそうと希を揺するが、それでもむずかる様にうなって悠に抱きつく。
それに合わせて渉がより大きな声で希を呼びながら揺する。
渉の呼びかけは次第に大きく激しくなるが希が起きる気配は無く、ひたすら悠にしがみついている。
悠は笑ってその様子を見ているが、翼を呼ぶと、しっかりと抱えていた希を翼に渡す。
突然頼りなくなった自分を抱く腕にむずかる様に悠の首にしがみつくが、悠は翼に希をそのまま引きはがすように指示する。
「翼、しっかりと抱いていなさい。」
言うとすぐに悠は立ち上がる。自然と希は自分の体重に耐えられず、悠の首から腕が離れる。
ストンと翼の腕に落ちてきた希はぱっちりと目を開けていた。
パチパチと目をしばたかせた希は翼を認めると手を伸ばしギュウっと首にしがみついた。
「びっくりした〜」
抱きついた希の体を支えた翼はあまりにあっけない目覚め方にため息をついた。
「寝穢いな〜
さっきからずっと起こしていたのに、まったく起きないんだから。」
翼は先ほどまで怖々と希を揺さぶり起こそうとしていたのを馬鹿馬鹿しく思いながら、自分にしがみついたままの希を抱きしめ体勢を整えると、床に下ろす。




