Brave 19
メイガスだけならまだしもまさか武王機関のTOPでもある
アルフェルシーも一緒に居る
「まさかとは思ったが武王機関のTOPが主犯だとはな」
時空切断の魔剣タイムエクシードをしまうと修羅の双剣を手にし構える
それと同時にロザリアも2人の凄まじい殺気を感じ取り雷葬鬼刃を構える
「そんなに構えなくったっていいじゃな~い♪」
メイガスが指を鳴らすとデストとロザリアの体が急に動かなくなる
「な!?呪縛か!?」
「その通りよ♪何も悲劇だけ与えるだけが私じゃなくてよ♪
これでも本業は魔道師なんだから呪縛くらい使えるわよ~ん♪」
呪縛とは魔力で作り出された縄で相手の動きを封じる魔法
それ程強い拘束力を備えている訳ではないが
メイガスのような強大な力を持つ魔道師が放つ呪縛は
コンクリートで腕を固められているくらい強い拘束力を発揮する
「お話はこの辺で終わりですの
メイガス・モルガーナは速やかにコスモギアス復活の準備をしなさいですの」
「はいはい!仰せのままに♪」
にんまりとこれまでに無いほど不気味な笑みを浮かべ
コスモギアスの祭壇の周りで作業を始める
「まったく後数分遅く来ていたら時間の狭間に祭壇を流されていましたの
それにロザリアさんには本当にがっかりしましたの」
「何じゃと!?」
「貴女ならデスト・コンティアムを倒せると思っていましたの
しかしそれは私の見当外れでしたの
最初から私が殺していればこんな手間はかからなかったのですの」
やれやれと言った表情でロザリアの腹部に蹴りを入れる
「ぐはぁぁぁ!!!」
鋭くそして正確に人間の鍛えられない部分に思い蹴りを何度も入れる
まるで役に立たない道具を壊すようになんの躊躇いも無く
「やめないか!」
「あら?何か言いましたの?」
きょとんとしながらデストの方へ歩む
「その女は関係ないだろうが!」
殺気に満ちた表情が気に入らなかったのかアルフェルシーはデストの顔に蹴りを入れる
「身の程を知りなさいですの
私は武王機関最高責任者であるアルフェルシー・リヒカイト
貴方達程度が口を聞いていい相手では無いですの」
あまりに無茶苦茶で自分以外を何者とも思わない冷酷な表情で何度も蹴りを入れる
流石に飽きたのかメイガスの様子を見に行く
「デスト……」
「大丈夫だ
これくらいでどうにかなるような体ではない
それより気づいたか?呪縛が徐々に弱まっていくのを」
先程まで指1つ動かせないほど強力だった呪縛が徐々に弱まってきた
「これはどういう事じゃ?」
「恐らくあの準備をしている間はそれに集中するあまりこっちは疎かになるんだろう
なら今のうちにこれを破ってあいつらを止めるぞ」
「承知した
合図は任せてよいのじゃな?」
「ああ任せてくれ」
メイガスとアルフェルシーの集中が完全に作業に集中するしこっちへの集中が切れる
その瞬間を見極めデストはロザリアに合図し呪縛を取り払い武神降臨をする
「武神降臨!!!」
武神降臨後すぐに2人はメイガスとアルフェルシーに襲い掛かる
「ここは私に任せてメイガスは作業の準備を進めなさいですの」
「OK~!任せて頂戴♪」
アルフェルシーはどこからか細長い真っ青な長剣を取り出し2人の攻撃を一度に押さえ込む
「これでも武王機関のTOPですの
貴方達程度の攻撃で押し通れる物なら押し通ってみなさいですの!」
まるで木の枝を振り回すが如く軽くそして重い斬撃を2人にぶつける
「埒が明かん!
ロザリア!俺がこいつの相手をする!お前はメイガスの作業を!」
「承知した!!!」
修羅の双剣で長剣を挟み込み抑える
その隙にロザリアは一気に駆け抜けメイガスの元に向かう
「あら中々速い速度ですの」
それなりに感心した表情でロザリアのほうを向いている
完全にデストの事を舐めている
「あまり舐めてるんじゃねーぞ…
神器投影!『勝利を約束された剣』」
誰もがその名を一度は聞いた事があるであろう
聖剣の中の聖剣勝利を約束された剣エクスカリバーをデストは神器投影する
「貴方の行為は数々の英雄達への侮辱ですの
その武器は持つべき者が持ってこそ真の力を発揮する
それを汚い手で作り出して我が物の様に使う貴方は恥を知るべきですの」
更に重い斬撃を幾度となく打ち込んでくるアルフェルシーに対して防戦的なデストだったが
「悪いが俺には恥をかくような綺麗な物は持ち合わせがなくてね!
『必勝の斬撃』!」
光り輝く一筋の斬撃はアルフェルシーを細い長剣ごと押し飛ばす
「悪いが俺に勝つなら軍隊でもつれてきな!」
エクスカリバーを肩に背負いアルフェルシーに今までの攻撃全てを倍返した