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X Brave  作者: 八雲紅姫
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「くぅぅぅぅ…」


深層心理の世界の中でロザリアは雷鬼との契約の糸が切れないように


色々と試している


糸を無理矢理繋げ合わせたり色々としているが


糸の消失は止まらない


それどころか自分の体力がドンドン減っている事に気づく


深層心理の世界では思った以上に力を消失しやすいようだ


「もう半分しか残っていないぞ?

 どうするつもりだ」


ロザリアの苦しむ表情を見ながら問いかける


「黙っておれ…!絶対に繋ぎとめてみせる!!!」


一か八か自分のエネルギーを糸に流し込んでみる


すると糸の消失が若干だが止まった


「これか!!!」


「やっと気づいたか

 俺とお前の契約の糸の消失を止めるには

 消失するエネルギーをも超えるエネルギーで再構築するしかない」


やっと分かった事に喜びを隠せないロザリアだったが


色々な事を試した為かエネルギーを大量に使用してしまった


もうあまりエネルギーは残っていない


しかし少しでもエネルギーを弱めれば再び糸は消失を始める


「その程度のエネルギーじゃすぐに消失を始めるぞ?」


「黙っておれと言うのが分からんか…!」


息が荒くエネルギーも底をつきそう


自分では気づいていないが外の方でもエネルギーを大量に放電している


エネルギーが切れれば深層心理の世界からは解放されるが契約は消える


それだけは絶対にさせたくないと言う思いが今のロザリアを支えている


「タイムリミットはあと30分程度だな

 その間に何とかしろ

 でなければ契約が切れるだけではなくお前の命も危ういぞ?」


雷鬼からの忠告など耳に入るはずも無い


今はただエネルギーの微調整をしながら突破口を探している


「まあ好きにするがいいさ」


その頃外では痺れを切らせたジュリアとペルセフォネが病室に入ってくる


「いつまで待たせるのかな!?

 いい加減ロザを解放してよ!」


「あら?可愛い子が怒鳴っちゃ駄目よ?」


ジュリアの頭をそっと撫でようとするメイガスの手を払いのけて怒鳴り散らす


「もう何時間立っていると思ってるの!?」


「流石に私達も限界です

 これ以上ロザリアさんに何かするなら私達が全力で止めます」


ジュリアとペルセフォネは武器を持ち構える


するとメイガスも痺れをきらせたのか紫色のカレワレの杖を出現させて杖先を向ける


「私も好きでこんな事してるんじゃないわよ

 あまり図に乗っていると食べちゃうわよ…?」


今にも殺し合いが始まるといった雰囲気だったが


ロザリアの体から物凄いエネルギーが漏れ出す


「な…何!?」


あまりに強いエネルギーにジュリア、ペルセフォネ、メイガスは動けずに居た


「やっと終わりのようね♪」


エネルギーが拡散し部屋が吹き飛ぶ


辛うじてペルセフォネが張った結界でジュリアとペルセフォネは助かった


メイガスも何らかの方法でその場を凌ぐ


煙が晴れてベッドの方を見る


そこには雷帝鬼装に似た鎧を纏うロザリアの姿があった


「はぁ~…はぁ~…

 これで…良いのじゃな!?」


メイガスに視線を送りロザリアが問い詰める


「勿論よ~ん♪

 よく突破口が見つけられたわね♪」


「このロザリアに不可能…などないわ…」


今の一撃で完全にエネルギーがそこを尽きたロザリアは武神降臨?も解け


裸のままその場に倒れこむ


「ロザリア!!!」


ジュリアは急いでタオルでロザリアの体を隠し


集中治療室に運ばれる


「さて…私の役目はこれでおしまいね♪」


そう言って病室を後にしようとするとメイガスの周りには巨大な蛇が取り込んでいる


間違いなくペルセフォネの呪蛇だ


「あら?何のつもりかしら?」


不思議そうにペルセフォネに質問をする


「貴女の身柄を拘束します」


「あら?拷問でもするのかしら♪?」


余裕を見せるメイガスに呪蛇で締め付ける


「ああああん♪」


「余裕を見せている暇なんて無いですよ?

 抵抗、口答えをするのでしたら容赦なく絞め殺します」


本気のペルセフォネにメイガスもある程度真剣に話をする


「絞め殺せるものならして欲しいわね

 でも…少し遅かったみたいね♪」


その言葉を放たれた瞬間自分の周りに黒い靄が現れる事に気づく


「これは!?」


その靄が呪蛇に触れると呪蛇は姿を保つ事ができず術式に戻っていく


「私の術式を打ち破るだなんて…」


「あら?術者ともあろう者が知らないわけじゃないでしょ?

 全ての術は魔道にありよ~ん♪

 さぁ~お眠りなさい…深い深い深遠の淵で」


指を鳴らすと黒い靄がペルセフォネの体を包み込む


まるでプレス機で押しつぶされるが如くペルセフォネは押しつぶされていく


「可愛い子だったのに勿体無い事をしたわ…」


少し寂しげな表情でその姿を最後まで見届けるとメイガスは再び病室の窓から姿を消す


しばらくして戻ってくる気配が無い事を確認するとペルセフォネが


空間を裂いて飛び出てくる


「はぁ~…まさかあれ程までに強力な魔道師とは…

 『呪界じゅかい』に飛び込まなければ確実にやられていました…」


封印術で黒い靄を封印し神無月を解除する


そのままジュリアにこの事を報告するべくペルセフォネは病室を後にする

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