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X Brave  作者: 八雲紅姫
11/25

Brave 10

「ここはどこじゃ?」


青白い光の中を進むロザリア


どこまで行こうがその景色ばかりで入口も出口も何も見つからない


いい加減飽きてきた所でその場に座り込むロザリア


すると急に辺りが暗くなる


「ん…雰囲気が変わった…」


青白い光からどんどんと暗くなっていく


それと同時に何やら不気味な声が聞こえてくる


それは耳からではなく脳から


とても暗く凍りつくような声が脳内から響く


「くぅぅぅ…何じゃこれは!?」


耳を塞ぎ頭を壁に叩きつけるが痛いだけで声は止まない


寧ろ酷くなっていく


「何なのじゃ!何なのじゃ!!!」


次第に頭痛が酷くなり吐き気までしてくる


地面?らしきところでのた打ち回っていると大きな黄色い鬼が目の前に立っている


「これしきの事で音を上げるとは我契約者も大した事は無いのだな」


頭に棍棒を擦り付ける


すると先程まで脳内から発していた声は消え気分も楽になる


「御主…何者じゃ…?」


と言っても息は荒く吐き気もまだ収まっていない


「俺の事を知らない?

 長い間貴様の武器となり鎧となり戦って来た者を知らんとは嘆かわしい」


「ま…まさか雷鬼なのか!?」


突然の事に驚くロザリア


自分の契約している武神がその姿を具現化させてそこに立っている


「そのとおりだ

 貴様とこうやって話すのは契約の時以来だな」


ロザリアの隣に腰を下ろし懐かしそうに思いふける


「な…何故貴様がこんな所にいるのじゃ?」


尋ねると雷鬼は飽きれた顔でロザリアに説明する


「ここはお前の深層心理の世界だ

 外に居る魔女の力でこうやって会う事が出来たんだろうな」


「メイガス・モルガーナの力か…

 しかしこれでどうやって強くなれと言うのじゃ…

 お前と訓練でもしろというのか?」


雷鬼はロザリアに赤い糸を見せる


その糸はドンドン短くなっていく


「何じゃその糸は…?」


「もう気づいているのでは無いか?

 これはお前と俺との契約の糸だ

 当然これが無くなれば契約は白紙となる」


その言葉に驚きロザリアは飛び掛る


「どう言う事じゃ!?何の冗談じゃ!?」


「ありのままだ

 これが貴様の最大の悲劇

 俺と言う力を失う事だ

 これを乗り越えられなければ貴様は力を失いただの小娘になるだけだ」


「メイガス・モルガーナの仕業じゃな…

 ふざけるなあの女…!!!

 良いじゃろう!この悲劇乗り越えてみせる!!!」


ロザリアが深層意識の中で雷鬼との契約解除


最大の悲劇を乗り越える為に苦戦をしている頃


メイガスは遺跡へと向かう


「やっときたか」


そこに立っていたのはデストだった


「あら?待って居てくれたの?」


相変わらずの甘い声でメイガスは親しげにデストに挨拶をする


「それでロザリアとは接触できたのか?」


「勿論♪私を誰だと思っているの?」


「まあ無事に接触出来たならそれで良い

 後の事は任せて良いんだな?」


そう言って小さな包みをメイガスに渡す


「あらあらこんなに良いのに♪

 任せておいて♪あの子を強くする事くらい造作も無いわ♪」


包みの中を確認すると怪しく光る宝石が幾つも入っている


その包みを胸の谷間にしまうとウィンクする


「出来るだけ早くしてくれよ

 それじゃあまたな」


そう残しデストは遺跡の中に消えていく


「まったくも~♪

 人使いが荒いんだから♪」


メイガスもデストを見送りX Braveに戻る


病室に戻ると体中から物凄い電流を放出しているロザリアがのた打ち回っている


「あらあら♪意外と根性があるのね♪」


のた打ち回るロザリアを抱きかかえベッドに寝かせる


その様子をただただ見守る事にする

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