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X Brave  作者: 八雲紅姫
10/25

Brave 9

メイガスと名乗る女性がロザリアの頬をそっと舐める


「な!無礼者!!!」


傷だらけで立てないくらい疲労が溜まっていたはずなのに


何故か立てていることにビックリする


それはおろか体力もエネルギーも完全に回復している


「少しは楽になったんじゃないかしら?」


「ロザに何をしたの!?」


敵意をむき出しにしているジュリアの頭を優しく撫でる


「もう!この子の傷を治してあげたのよ♪」


ゾッとするような言葉遣いでジュリアはノックアウト


「もしかして貴女は悲劇の魔道師では!?」


ペルセフォネは思いついたという表情でメイガスに尋ねる


「世間様からはそう言う風に呼ばれているわよ~ん♪

 でも出来ればメイガスお・姉・ちゃ・ん!って呼んでくれるかしら?」


ウィンクをしてペルセフォネに笑みを送る


「そ…そのメイガスとやらが何の用でここに…?」


恐る恐る質問をしてみると


「強いて言えばある方の依頼で貴女を強くする為にきたのよ」


「な…何じゃと!?」


ロザリアは思わずメイガスの胸ぐらを掴む


「調子に乗るなよ…

 御主の様な者に教わる事など何1つとしてないわ!」


ペルセフォネとジュリアが止めようとするとメイガスが2人を見て微笑む


「あらあら♪そんなに興奮すると傷口が開くわよ♪」


「黙れ…!!!」


傷口が開き血がにじみ出る


「ほら言わん事ない…」


再び傷口を舐めるとロザリアの傷は塞がり血も止まる


それと同時にロザリアの意識が遠のく


治癒と同時に睡眠の魔法をかけたようだ


「さて!貴女達は申し訳ないけど部屋から出て頂ける?」


「え…でも…」


2人が心配そうに見ているとメイガスの雰囲気が一瞬変わる


「貴方達程度がここに居ても邪魔なのよ

 それ位理解しなさ~い」


物凄く殺意で2人を怯えさせ部屋から追い払う


「さて…貴女の悲劇はどんな味かしら♪」


大きな剣十字の杖をロザリアの頭上に掲げる


眩い光がロザリアを包み込み


光の糸が伸びそれをメイガスは掴む


「あらあら…つまらない子…

 この程度を悲劇と呼んでいるの?」


溜め息をつきながらメイガスは杖を一振りして糸を切り裂いた


再度杖を掲げるとロザリアは何かに目覚めさせられるように目を覚ます


「うぅぅぅ…一体何が…」


「さあ早速貴女を強くするわよ♪」


何かを愛するようにメイガスがロザリアを撫でる


「えええい!汚らわしい!

 何なのじゃ御主は!?」


「だから言ったでしょ?貴女を強くしにきたのよ♪」


「じゃから大きなお世話と言っておるじゃろうが!

 御主の力なんぞ借りなんでも妾は強くなれる!!!」


ベッドから立ち上がろうとするがそれをメイガスは許さない


「あまり駄々を捏ねるなよ小娘が

 こちとら好きで貴女のような我まま娘を強くしに来たんじゃない

 行為のある方からの依頼だから来たのよ

 あまり手を煩わせるなら悲劇のどん底に叩き落すぞ…」


剣十字の杖を喉元に突きたてる


あまりの殺気に身を縮めロザリアは震え出す


「そんなに震えなくとも良いのよ♪

 さぁ~…これから物凄い苦痛を与えてあげる

 それを乗り越えた時新技も完成するかもね~♪」


剣十字の杖をくるくると回しながらロザリアの頭上に振り下ろす


「来たれ悲劇の根源

 『カレワレ36番の杖』発現!」


紫がかった光がロザリアの周囲を囲み小さな結界を作り出す


「こ…これは!?」


「心配しなくても良いわよ♪

 壊れたら私の『奴隷ペット』にしてあげるわ♪

 さぁ~いってらっしゃいな

 貴女の最大の悲劇へ」


カレワレの36番目の杖と呼ばれる剣十字の杖をロザリアの結界に突き立て


メイガスは椅子に座り成り行きを見守る

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