06 前日譚終わり
スマホの着信音が鳴り、画面には祖母の名前が表示されている
画面をタップし通話を始める
「もしもし、おばあちゃん?」
「もしもし、蛍か?元気にしてるかい?」
優しい祖母の声が聞こえた
「おばあちゃんから電話なんて珍しいね。どうかしたの?」
「
「なに、かわいい孫が元気か気になって電話しただけだよ。昔からあなたは色んなモノから好かれやすいからね。」
祖母は所謂、視える人というやつである
しかもかなりの力があるらしい
「1つ婆さんからのアドバイスとして聞いて欲しいんだけど、目の前にあるもの全部が見える必要無いからね。無反応でいてもいいものもあるしね。」
祖母はこちらの状況を分かって言っている気がする
「まあ、何かつかれちゃって話したくなったらいつでも言ってきてな」
「分かったよ、ありがとう。おばあちゃん」
どうやら全て見透かされているようだ
「あぁ、あと会ってほしい人がいるんだよ。優秀な営業マン探してるんだって。興味あったら先方から電話してくれるらしいよ。どうする?」
「おばあちゃんの頼みだし、1回話してみるよ」
「ありがと。じゃあ電話来ると思うから聞いてみて。」
そう言って祖母は電話を切った
その後、5分もしないうちに電話があった
その人と会社を立ち上げるのはまた別のお話