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第三十九話 「ポーキー対ガーボン」

「来やがったな、レオの子孫のガキ・・・。」

リデューは嬉しそうに笑う。

「嬉しそうですね、こんな嬉しそうなリデューさん、初めて見ました。」

リデューの部下、ミカンは言う。

「あの時は決着つかなかったからな!」

リデューは魔石を発動する。黒い大剣。

ジョーカーを殺害したのと同じものだ。


「ミカン、お前は待機していろ。俺は少し席を外す。」

リデューは部屋から出て行く。

ゼルとの再戦のために!


ポーキー対ガーボン。


パワーファイターである二名はお互いに決定打を与えられないでいた。

「面倒臭いブヒ。お前、殴っても効かないブヒ。」

ガーボンは不満そうだ。


「俺は打たれ強さなら誰にも負けない自信がある!」ポーキーは自信ありげだ。

ポーキーは何回も殴られているが、ダメージはほとんど無いに等しい。

ガーボンに攻撃は与えられていないが、こちらの攻撃は一撃必殺。

一撃でも与えられれば勝利は約束される。


ポーキーはガーボンに殴りかかった。

ガーボンはそれをぎりぎりで避ける。


「オイラのもう一つの魔石を見せてやるブヒ。」

ガーボンは腕を伸ばす。


腕は黒くなっていく。


「な・・・!なんだよ、それ!」


「身体の一部を金属化することができる魔石、アイアンボディブヒ!オイラはこれで今までに八十六人を殺してきたブヒ!」

ガーボンはポーキーに殴りかかる。


「かはっ!」

ポーキーは壁に打ち付けられる。

殴られた痛みと、壁の衝撃の痛みの両方がポーキーを襲う。

骨はミシリ、と音をたてている。


(やべえ、骨がやられちまってるか?これじゃあ長期戦は望めない!)

ポーキーの身体から汗が流れ落ちる。


「それじゃあ、行くブヒ!」両腕からの連撃。

ポーキーの身体は衝撃を吸収仕切れずに床に倒れそうになる。


(やべえ、パワーはこちらの方が上だが・・・勝負を左右するのはスピードが!)

確かに、ガーボンは能力の割に安定したスピードを持っていた。

しかし、ポーキーの身体はメリケンサックの発動と共に遅くなる。


いくら力が強くても、当たらなくては何の意味も持たない。


パンチが二発立て続けにポーキーの腹にヒットする。ポーキーは倒れ込んだ。


(コイツ、強い・・・。)

ポーキーは天空騎士団の四番隊隊長だが実際に命のかかった任務はこれが初めてだった。

実戦経験の少ないポーキーはそれだけで不利。


「弱すぎるブヒ!これが天空騎士団とやらの力ブヒか?」

ガーボンは鼻で笑った。


「これじゃあ、一番隊隊長のランジの実力もたいしたこと無さそうブヒ!」


そう言った瞬間。

ガーボンの身体は吹き飛んだ。

身長ニメートル、体重二百キロを超すガーボンの身体を吹き飛ばしたのだから、かなりの衝撃だ。


「ブタ!てめえは絶対に言ってはいけない一言をいっちまったな。俺の事を何と言おうがかまわねーが、ランジさんのことを悪くいうのはゆるさねー。」


ポーキーは懐から魔石を取り出す。

通常の魔石より一回り大きく、キレイとはとても言えない色をしている。


「おい、ブタ!禁断の魔石って知ってるか?」


「禁断の魔石?確か、一時的に絶大な力を発揮できるが精神を破壊し、身体にも害を与える危険性があるため、法律により所持、使用が禁止されている魔石ブヒ。」

ポーキーはニタリと笑う。「やっぱおめえも政府の人間!さすがに詳しーな。それならこれが本物か偽物かも判断できるんじゃねーか?」


ガーボンはしばらくポーキーの手元の魔石を見続けたが、大きく目を見開いた。

「俺の魔石、怪王をも越える魔石、砕王の威力を見な!」


ポーキーは魔石を発動した。

魔石はその姿を消した。

武器が現れれないということは、特殊能力系の魔石なのだろう。

次の瞬間、ポーキーの両腕が大きく膨らんだ。

「ぐ・・・。さすがに最近使ってないから痛えもんだな。」


ポーキーの身体は汗でびっしょりになる。

「正気の沙汰じゃないブヒ!そんな物を使えば、最悪体

が跡形も無くなるブヒ。」

ポーキーは禁断の魔石を発動する。

ポーキーの身体から発するすさまじい気迫。


それは、まるで鬼神のごとく、ガーボンに絡み付く。

「はっ・・・!はあ、はあ・・・。」

ガーボンは汗だくだ。


「こいつが禁断の魔石、砕王だ。」

ポーキーの腕はかなり肥大化していた。

こんなものをまともにくらったら身体がぺしゃんこになるだろう。


「俺の勝ちだあ!」


ガーボンは、あまりの恐怖に気絶した。


「ふ。力を使うまでも無かったな。」

ポーキーは地面に倒れ込んだ。


「やっべ、これじゃあ先に進めないな。」

ポーキーは目を閉じる。

残りの四人に全てを託して、深い眠りについたのだった。



「ひはははあっ!よええなー!」

叫んでいるのはホークの部下、解体師イトラーだ。


闘っているのは天空騎士団のバリー。残りの三人は先へ進んだ。

先程からイトラーの攻撃を避け続けている。


(コイツ・・・、なかなかすきを見せない。)

バリーには焦りが生まれていた。













二戦目はバリー対イトラー。

はたして勝つのは?


次回 バリー対イトラー

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