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第三十四話 「幻想の跡」

読んでくださった方は、ぜひ感想をお願いします!

ゼルはゆっくりと目を開ける。

見知らぬ部屋。

ジョーカーに逃げられたあとの記憶は無かった。


(あの夢は何だったんだ?じーちゃんがジョーカーの大切な人を殺した?)

にわかには信じられなかった。

ゼルの祖父、レオはそのようなことをする人物ではない。

そもそも、あの夢は一体なんだったのか。

謎だらけだ。


「あ!良かった!目を覚ましたんだね。」

ルーナがゼルが寝ている隣に座っている。

どうやら、ここは病室のようだ。


ルーナの話によると、ゼルは意識を失ってから二日間寝続けていたらしい。

「アデムさん、今日この街をでちゃうんだって。」


「俺らと一緒に来ればいいのに。」


「私もそう言ったんだけどね。何か一人で旅がしたいみたい。」


「・・・そうか。」


「それより、アデムさんにもしゼルが起きたら、研究所に来るように言ってくれって頼まれてたんだ。」


ゼルは、布団から足を出す。



研究所−

ジョーカーが失踪したあと、政府はここを廃棄したらしい。

今は、全く人気が無い。


二階資料室。

そこにアデムはいた。

「何を調べてたんだ?」

ゼルはアデムに聞く。


「政府の研究記録についてだよ。」

アデムは一冊の資料をゼルに見せる。


「ジョーカーはこれまでにたくさんの罪の無い生命から合成生物を作ってきた。エリクシールという魔石によって。どうやら、そのエリクシールを破壊しない限り、僕を含めた合成生物達はもとの姿にもどれないらしい。」

アデムは髪の毛を掻き分ける。


「僕はこれから故郷に戻って、兄さんには悪いけど救世の魔石は譲ってもらう。決心がついたよ。」


「・・・そうか。」


「その後は、エリクシールを探す旅に出る。どうやら、ここには無いらしい。それが済んだら、君に力を貸すよ!」


「おお!頑張れよ!」


アデムは一枚の写真を資料から出した。

眼鏡をかけた、若い男性が写っている。

「この男はの名はボルノ。最近、政府の人間が何度もこの男に接触しているらしい。噂によると、反政府組織に金を流している資産家らしいし、会ってみる価値はあるよ。」

ゼルはその写真を受け取る。裏には、住所が記されていた。


「炭鉱の街、フォドスか。行ってみるよ。次どこに行こーか考えてた所だし。」

「いずれ、また会おう!僕達の祖先が望んだ、平和な世界を作るために!」


こうして、剣士アデムはゼルの前から去っていった。

ゼルとルーナの次なる目的地は炭鉱の街フォドス!



とある地−

ジョーカーは暗い路地裏を歩いていた。

「タウロスは失ったが・・・、まだ終わりでは無い!」


「何だ。こんな所にいたんですか。」

ジョーカーは声のした方を振り向く。


そこには、髭づらのシルクハットをかぶった男、ダイオがいた。

「・・・ダイオ。何のようだ。」


「あなたらしくないですよ、その喋り方。そんなにレオの子孫の少年に負けたことが悔しいのですか?」

ジョーカーは気付いた。

この男は私の命を狙っている、と。


「任務に失敗した私を殺すのか。」


「・・・まさか。そんなことするはずないじゃないですか。八光は止めて頂きますけどね。」

ダイオはニッコリと笑う。

「な!何だと・・・。」


「政府にいないと見つけづらくなりますね。リーボーンが。」


リーボーン。

その言葉を聞き、ジョーカーの目は大きく見開かれた。


「何で、何でお前がそれを知っているんだ!」

ジョーカーは焦っている。

「それぐらい簡単に分かりますよ。一度のみ死んだ人間を蘇らせることが出来る魔石。生き返らせたいんでしょう。レオに殺されたあなたの恋人を。そのために、生命の研究に力を注いできたのでしょう。」


ジョーカーはとてつもない殺気を、ダイオの背後から感じる。

思わず後ずさりしてしまう。

「俺のことをさんざんけなしたよな、お前。ダイオはお前を殺さないが、変わりに俺が殺してやる。」


その男は、リデューだった。しかし、その殺気はかつてゼルと対峙した時とは比べ物にならないほど強い。

「な・・・貴様ごときが何故ここまでの殺気を・・・!」


リデューは無視する。

「俺は、お前の宿敵を殺してやったんだぜ。感謝されてもいいくらいだがな。」

「黙れ!レオは私が殺すつもりだった!それを貴様が勝手な行動で・・・。」


「逆恨みだな。」


リデューは刃も峰も黒い刀をジョーカーに突き刺す。

「がはっ!」


「救世の魔石の一つ、審判の剣リーブラだ。」

ジョーカーはそのまま動かなくなった。


「おい!コイツ本当に殺して良かったのか?」


「ええ。この程度の男ならなんの問題もありません。すでに、八光の変わりも見つけてあります。政府が救世の魔石をもう一つ手に入れれば、八光にメンバー入りです。」

ダイオは言う。


「どんな奴だ?少し興味あるな。」


「きてくださーい!サレリアさん!」


青髪て褐色の肌女性が現れた。「サレリア・ミリーだ。よろしく。」


「サレリアさんは、ジョーカーさんの研究所を襲撃した少年の仲間、アデムさんと知り合いなんですよね。」


サレリアはダイオを睨む。

「あっ!すみません!それは言っちゃいけないんでしたね。」

ダイオは慌てる。


「あの方の指示で、サレリアさんにはクラムス洞窟にいってもらいます。そこに、救世の魔石の最後の一つ、バルゴがあるようです。危険度が高いですが、見つけられればあなたも晴れて八光のメンバーです。」













物語は動き続ける。

アデムと関係の深い人物、ミリーが八光に!

この出来事はゼルに何をもたらすのか!


次回 未定・・・!今日中に話を考えます!

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