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第二話 「襲撃者」

魔石、キャラクター等のアイデアがありましたら、教えてください。

日も沈み、辺り一面は真っ暗になっていた。ここ一帯は、街の中心部にくらべ、人通りも少なく、電灯も設置されていない。


「っくそ・・・。何でこんな馬鹿でかい街に薬屋が一軒しかねーんだよ・・。」黒髪の少年が、営業しているかも分からない、ボロボロの薬屋から出てきた。



少年の名前はゼル。

この街から遥か南のライブ島に祖父と二人で暮らしている。

最近、祖父の持病が悪化した。祖父は、ゼルに弱い所を見せないように、無理をして病気を隠している。しかし、ゼルには、祖父の体が以前より、悪くなっているのが分かっていた。

そこでゼルは、祖父の体が少しでも回復するように船に乗り、無賃乗車をして、薬を買いに来たのである。


「もう夜か・・・。じーちゃん心配してるだろーなぁ。何も言わずに来ちゃったもんなぁ。」

ゼルは、一人言をいいながら、トボトボ道を歩いている。

十字路に差し掛かった時のことだった。

反対の道から、一人の男が歩いて来た。その男は身長ニメートルを越えており、ヒゲ面で、髪は燃えるような赤色だった。黒いコートを羽織っているため、怪しいオーラが出ていた。

ゼルはその男に、謎の恐怖を感じた。

(コイツ、何かヤバイ・・・。)

ゼルは、その男と目を合わさないように、下を向いて歩いた。

「おい、小僧。」

いきなり声をかけられ、ゼルは心臓が止まるかと思った。

「お前、魔石を持っているだろ。それも、ただの魔石じゃねぇ。救世の魔石だな。」

「救世の魔石?さっき汽車の人も魔石とかいってたけど、それ何だ?」

ゼルの声は、少し震えていた。

「そうか・・・。汽車で言ってた魔石が何か分からねえってのは、本当のことだったのか。」

「あんた、何者なんだよ!」「俺は、政府特殊部隊のリデューだ。お前からは、救世の魔石の匂いがプンプンするんだよ。」

「そんなもん、持ってねーよ!!」

ゼルは、意味の分からない話に、混乱していた。

「まあいい・・・。お前を殺して調べさせてもらう。手っ取り早くて、一番いいだろ。」

いきなりの宣告に、ゼルは、心臓がドキンとした。

「殺すだと・・・?お前、本当にお前、政府の人間か?」

「ああ。俺は、人を自由に殺せるって理由で特殊部隊に入ったんだ。」

リデューは、ネックレスを手で握る。魔石だ。魔石は、目を開けているのが難しいくらいの激しい光を放った。


光がおさまった。ゼルが目を開けると、リデューの手には、大剣が握られていた。

「武器用魔石、クレイモアだ。コイツの切れ味はすげーぞ。」

ゼルは、後ずさる。

(落ち着け。あの巨体にあの剣だ。奴の移動速度も落ちるはず・・・。俺の足なら逃げ切れる!!)

ゼルは、全速力で逃げ出した。

「へっ!!ざまあ見やがれ!!俺の足は島内でじーちゃんの次に速いんだ!!」

そうさけんだ次の瞬間、視界にリデューが現れた。リデューは剣を振り下ろす。ゼルは、とっさに、右によけた。


ガキィィン


音と共に、地面に亀裂が入った。

(何て破壊力だ・・・。) ゼルは思わず息を飲んだ。「ほぉ・・・。小僧、たいした運動神経だな。」

「何だ・・・。今のスピード。」

ゼルはリデューに聞く。

「くくく。特別に教えてやる。」

リデューは、自分の靴を指差す。そこには、魔石が埋め込まれていた。

「俺は、魔石を二つ持っている。一つは、クレイモア。もうひとつは、高速移動用魔石、ハイスピードブーツだぁ!!」

再びリデューは、大剣クレイモアを振り下ろす。ゼルは、避けきれず、斬られてしまう。血が飛び散る。

「グアッ!」

リデューはそこからニ撃目を放つ。

ゼルが、もう駄目だと、諦めた時だった。


一人の男が現れ、リデューのクレイモアを棒のような物ではじきとばした。


その男は、ゼルの祖父、

レオだった。




続く


次回予告 じーちゃん対リデュー

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