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第二十五話 「幻想箱7 BATTLE」

総アクセス5000突破! ありがとうございます!

ジョーカーと闘う前の最後の試練−

ジャックとキング。


ゼルとアデムは四階の扉の前まで来ていた。

扉に書いてあるのは。


二人は扉を開ける。


そこには男が二人立っていた。

一人は派手な着物を着た男・ジャック。

もう一人は見たことが無い顔だが、おそらくキングだろう。

王冠を被った髭づらの男。コイツもジャックと同じ派手好きなのだろうか。


「あれ?スペードとクイーンさんやられちまったのか。お前達、以外とやるんだなぁ。」

ジャックは言う。


「ふ・・・。奴らも所詮はジョーカー様に仕えるだけの力量が無かっただけの事だろう。」

キングはピアスの魔石を発動する。

毒々しい紫色の光が放たれる。


現れたのは紫色の剣。

「アデムとか言ったな。私はお前と一度手合わせしたい。どちらが強いのかをはっきりさせたいのだ。」


「ゼル君、キングは僕をご指名のようだ。ジャックの方は任せていいかい?」

アデムは虎鉄を振り回しながら言う。


「分かった。気をつけろよ。あの剣、得体が知れねえ。」


ゼル対ジャック

アデム対キング


二つの闘いが始まった。


アデムは、虎鉄でキングに先制攻撃を与えようとする。

虎鉄はキングの横腹にヒットする。

それは刹那の速さ。

一瞬のうちにキングの巨体は数メートル先まで吹き飛んだ。


「どうだい?これが僕の力。風を起こせるこの虎鉄と組み合わせることによって、更なる力を発揮する!今、君は体を反らして避けたみたいだけど。次は更に速くするよ。」


キングは起き上がる。

傷一つついていない。

「俺は世界各地で剣術を学んだが、そのようなものは見たことが無い。どういう流派だ?」


「これは、僕の一族が長い年月をかけて編み出したんだ。そう簡単には破れないよ。」


キングは刀を振り上げる。「確かに、俺の剣術ではお前には到底敵わない。しかし、魔石を使った闘いではその武器が持つ能力も勝負を大きく左右する。俺は剣術よりも能力を優先して鍛えたのだ。」


紫色の剣が怪しく光る。


キングが突進してきた。

アデムはカウンターを仕掛けようとする。


しかし、アデムは何か嫌な気配を察知し、かわそうとした。

キングの剣がアデムの服をかする。


ジュウウ・・・。

服が音を立てて溶けていく。

「なんだ・・・、これは!」アデムは驚きを隠せないようだ。

「コイツが俺のポイズンブレードの能力。物体を腐食することができる!」


「つまり、斬られた物は溶けてしまうと言うことか。一撃でもくらったら終わりだな。」


キングはニタッと笑う。

「それは本来のポイズンブレードの能力。俺は修業によりさらにその能力を進化させた。」


キングの周辺に紫色のオーラのような物が出現する。

「俺に触れたら一瞬で体が腐る。魔石もそう長くは持たないぜ。最悪、折れちまうかもな!」



ゼルとジャックの対決。

ジャックは攻撃してくるそぶりが無い。

「どういうことだ?魔石も発動しないなんて、俺をなめてんのか?」

ゼルはレオを構えて、いつ攻撃がきても防げるようにしているが、相手の考えが分からない以上、攻撃が出来なかった。


「あ、悪い悪い!俺は別にお前をなめてるわけじゃない。むしろ、好敵手と思ってるくらいだ!」


「じゃあ、何で・・・」


「俺は魔石を一つも持って無いんだ。どうも武器っつーのが苦手でよ。」


「魔石無しで俺に勝てると思ってんのかよ。俺はこの街に来る前にすでに政府の人間を二人倒してるんだぜ。」


ジャックは足踏みをしている。

「別に魔石が無くたって闘えないわけじゃねーよ。他国は魔法ってのがあるしな。他にも修業を積んだ者が使える力はある!」


ジャックはジャンプした。それを見て、ゼルは目を丸くする。相当な高さがある天井に手がつく高さまで跳びはねたのだ。

ジャックは緩やかに着地する。


「仙術って知ってるか?己の身体に通っている神経を活性化して、身体能力を高める事が出来るんだ。こんな風にな!」

ジャックが動いた。ゼルは身構える。

(さっき覚えたシールドフレイムも、魔力が無いんじゃ使えねえ!)


「仙術・岩砕拳!」

レオの面積では防ぎきれない。

とても人間のパンチとは思えないほどの威力。


ゼルは腹に衝撃が走り、床に倒れる。


「救世の魔石だろうが何だろうが、この力の前では無意味!」

ゼルは倒れた状態からレオを投げる。

狙うは足!

しかし安々と避けられてしまう。

「ったく。スペードはともかくクイーンさんを倒したっつーからどれほどの奴かと思ったら。これじゃあ全然・・・!」


レオは二つに分裂する。

七ツの技の一つ、焔龍だ。それぞれの刃がジャックの左脇腹と右脇腹を狙う。


左はかすっただけだが、右は命中した。


「どうだ・・・これで!」

ジャックは右脇腹を抑える。

「ふっ。かすり傷一つつけただけでその喜びよう。甘いな。」

ジャックは体に力をこめる。

すると、みるみるうちに傷口が塞がっていった。

「なんだよ・・・、それ。」

「仙術の一つ、生命開花。多少の傷ならこれで塞ぐ事が出来るのだ。」

ジャックは髪の毛を掻きむしる。

「お前のじーさんとは闘ってみたいと思っていた。今となっては叶わない望みだが。お前もレオの孫なら少しは意地を見せる事だな。」














闘いは続く。

果たしてこの二人を破り、ジョーカーとルーナのいる最上階まで辿り着けるのだろうか。


次回 アデム対キング

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