点という概念[1]
さて妄想宇宙論ですから、宇宙を紐解かなといけません。
おやお客様、疲れておりませんか? ──はあ早く先にいけと…えーえーわかりました、続けましょう。
じゃあアカシックレコードから情報を引き出しましょう。
──ピピッ…0000356742112456886番ですな。
ビッグバンは聞いた事があるでしょう、偉い科学者がこぞって提唱しています。前章でもお伝えしましたが──
どこか一点から、そう点から一気にぶわわわんと物質が飛び出して広がった。そして宇宙が創造され混沌としたカオス状態となり、次第に安定して星々や太陽、銀河が形成された。
一点から多様な物質が飛び出した瞬間から時間が進み、空間が広がった。観測上今でも宇宙は広がっているという事は、始まりがそうでないとおかしいって事なんですな。
まあ宗教によっては宇宙の成り立ちや、創造主の解釈が違いますが、それは置いといて、科学的にみてビッグバンはあったと思った方がよろしいですな。
ただ、問題は一点から無限とも言える多様な物質が飛び出したってことなんです。
お客様、ここでの問題は点です。
この始まりの点がどこにあったか?なんです。
──そのヒントが小学校の算数にあります。
点が横に並んだら線、線が横に並んだら面、面が立体的につながったら立体なんて学びましたよね。
それでいて点とは奥行きも質量も面積も何もないそこにある一点、位置だけを持つ概念としての点──なんじゃそれっ、て感じでございましょう。
じゃあ線も面も立体もありゃしない。
だって点が質量も面積も奥行きもなければ、その集合体である面は何もない事になってしまうでしょう!
館主もそう思いました。
なんじゃそれ──。
私、古沸妖もそう思います。なんじゃそれ!
なんじゃそれーーーー!
そこから宇宙が始まったってどういう事──誰か教えてーーーへっへっへっ…。
でもね、大切なのは点そのもので無く「概念としての点」なんですな。