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宇宙の始まりの前に
──あやあや…おっとお客様、赤木図書館館主赤木爽人がやってきました。
「やべ、見つかった」
館主、館主、ちょうどよかった最後は館主が…
「いい、いいから古沸妖がやってくれ」
いやいや私は学芸員、それにあの世の魂です、これ以上は責任持てません。
「俺に責任をなすりつけようっての?」
だって館主の実体験が元で妄想宇宙論が出来上がってるのだから、ここから先は肉体を持つあなたがまとめなきゃいけないでしょう?
「うーん、うーん、うーん」
じゃあお願いしますね、お客様が待ち構えてます、お待たせしてはいけません。
「うーん」
ささ、早く早く
「…後ろで見守っててね…」
もちろんです、守護霊はいつだって一緒です。
「そりゃそうだけど………はい」
そうでなくっちゃねぇ! さあ、宇宙の始まりの始まりーーーー。




