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魔法について学ぼう

今回はリアちゃんがよく喋る!

 窓から顔を覗く青い月が顔中痣だらけの俺を照らしている。そして、目の部分にある痣と月光が重なり黒く見え、

 「パンダさんですな」

 「そうですね、マサトキ」

 俺の独り言にリアが返事をした。彼女は胸と尻が大きくもなく小さくもない丁度良い最高の美女だ。この七日間のうちに仲を深め、今じゃ、名前を呼び合う程の仲だ。

 「それより!その痣、日増しに増えてませんか?」

 「あぁ、まぁね」

 「何かあるのでしたら聞かせてくれませんか?」

 「いやないよ」

 「そうですか。でも、何かあれば後で絶対にいってくださいね?」

 「わかったよ。今日で剣術の訓練終わったし、明日からは何があるんだ?」

 「ラザス様の魔法の訓練がありますね」

 「わかった。ありがとう」

 「いいえ」

 「今日はもう遅いから寝るよ。お休み」

 「お休みなさいませ、マサトキ」

 この七日間の成果を発表しよう!

 実はこの七日間ただ殴られていたわけではない。スキル創造をレベル1まで上げたのだっ!

 大変だったなーレベル上げ。殴られている間も寝ている間もどんな時でも24時間植物を創造してやっと上げられた。増えても違和感が無い植物は中々見つからなかったな。どこでもあって違和感のない植物は苔だと考え付き、コケを石の裏などに創造してレベル上げした。おかげで城の外壁は苔だらけ。サービスでクジョウの部屋に創造してあげたら、大騒ぎしてたな。ダナスのスキンヘッドにも創造したら、見事にマリモになっていたな。あれは面白かった。ダナスに感謝状でも書くか?バレますねはい。

 創造スキルを色々試してわかったことがある。創造物の大きさや、高度な技術で創られた物でも経験値は同じらしい。

 俺には第〇〇〇〇〇世界の全知識があるから簡単で、難易度なんて物はない。だから創る物が高度でも経験値は同じ量になると考察した。だから、これからのレベル上げは自然物を大量に創っていくことにした。だって無駄にヤバい物創って第三者の手に渡ったら大変だもの。周りの人が酷い目に合うってからな。俺は変次元化できるから攻撃がまず当たらないぞ。でだ、お待ちかねの創造レベル1の効果がこれだっ!

 創造 lv 1

 スペシャルスキル 

 レアスキル創造可能

 気体の創造可能

 E級魔物の創造可能

 気体だぞ!気体。気体は使いようで武器にも生命線にもなる。とても万能なのだ。水素を使えば爆発もできる。酸素を使って燃焼効率を最大に上げれば小さな火だって火炎放射になる。気体の可能性は俺と同じ無限大の可能性が秘められているということだ。

 

 

 太陽が窓から俺の顔を覗き込んでくる。雲の無い快晴のようだ。

 「うっ眩しい」

 「おはようございます。マサトキ」

 「う、うぁ~。おはよう、リア。」

 「はい、コーヒーです」

 「お、サンキュー」

 「ぅんー!うまい!何処の豆を使ってるんだ?」

 「これは、城壁のコケから取りました」

 ぶぅぅぅぅぅぅ

 レディの前でコーヒーのシャワーをしてしまい申し訳ありません。が、しかし、

 「何飲ませとんじゃボケ!」

 「ごめなさい、コーヒー豆きらしてしまって。困っていたら丁度よく城壁に珈琲の色したコケがあったのです」

 「コケを煎じた物を普通にコーヒーと言って差し出すメイドはこの世界にお前だけだな」

 「ありがとうございます。マサトキ」

 「誉めてねーよっ!このドアホッ!」

 「あら、残念」

 「お前は本当に天然だな」

 「私はちゃんとお母さんから産まれましたよ?」

 「本当、そういうところが天然なんだよ!」

 「?」

 実はリアちゃんはとてもお馬鹿さんなのだ。何でこんな残念美人が王城に仕えているのか。多分頭は兎に角、見た目で採用しているな絶対。

 

 朝のリアちゃんとの楽しい会話を終え俺は朝飯を食べ終え、魔法使いの教育施設にきていた。そこで、長谷と美空に出会った。 

 

 

 「よぉ、今日は暑いし、やる気が起きないねぇ」

 挨拶の後に普通の人はそんなこと言いませんよ。

 「あゎゎ、マ、マサトキくんおはよう、偶然だね」

 「おはよう。そうだね、偶然だね」

 「いや、それがねー。偶然じゃないんだな」

 「ちょっと、長谷くん!言わないで!」

 はい、知ってました。俺が通るであろう通路で待っていたのだろう?その通路が見つからずに迷って挙げ句の果てにリサちゃんとエンカウントで更に時間が掛かったのを俺は知っている。

 「そうなんだ」

 ここは流そう。スルーだスルー。人は誰しも恥ずかしい事はきかれたくないでしょ。俺はそういう気配りが出来ないがたまにできる。それが今回だ。運が良かったね。

 「え?聞かないの? 」

 「聞かないよ」

 聞いて欲しいけど聞いてあげません。このじらしプレイが俺の楽しみなのかもしれないな。俺はSなのは知っているがドSであることは自覚していない。

 残念そうな顔をする美空さん

 「え、そうなんだ。マサトキ君は私に興味ないの?」

 「うん。そうだなー。どうなんだろー「あら、マサトキ、偶然ね」ねー」

 美空さんの顔の変化が面白い。リアちゃんの登場で更に変わる変わる。人間観察はこれだから止められない。

 「あ、リアちゃん偶然だね」

 はい、美空さんの心が嵐になっておりますね。リアちゃんに殺意を向けております。

 「そ、そそその女はだぁれなのかしら?マサトキくん!」

 「天然ドアホだが、俺の完璧タイプのメイドちゃんです」

 「お褒めに預かり光栄です」

 「何で浮気するのよ!」

 俺はそんな関係になった覚えはありませんよ。

 あ、泣きそうになってる。これじゃ出てくるな。いでよっ守護霊クジョウ!

 「マサトキ!貴様!美空さんだけでなく、他の美女に手を出すとは、このクズめっ!」

 はい、来ました。お前は美咲の後ずっとストーキングしてたくせによく言うよ。トイレまでいったのかは知らないけど。それに姫ちゃまに浮気してたろ。

 「何ですって!マサトキくんをグズ呼ばわりするなんてヒドイッ!九条くんなんか嫌い!」

 美空さん渾身の一撃。見事に九条撃沈!

 「そ、そんな僕は!美咲の事を思って。何でだ!何故だ!僕が何で美空に嫌われるんだ!どうして僕はこうなった?原因は俺じゃない。誰だ!そうだ全てマサトキが悪い!アイツだ。絶対に殺す!絶対に殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!」

 

 はい、放って置いてやって参りました。魔法研究室です。

 ここは魔法の研究と教育をしている。今回の先生はラザス先生だ。俺は魔法について本で調べたから全部わかるから必要ないけどねー。勿論、剣術もいらなかったが。

 俺達がついた頃には、既に皆は席についていた。イケメン君は闇落ち放置したからどうなったのかわからないな。

 「私は王宮魔法師ラザスじゃ。そうじゃ、召喚の間にいた老人じゃわい。これからわしの魔法の授業を受けてもらうわい。では、早速始めるかの」

 「その前にクジョウ殿はいかがしたのじゃ?」

 「クジョウ君は美空さんに嫌われて闇落ちしています」

 「そうか。子供の頃はわしもよくやんちゃしたわい。好きな女の子にちょっかい出しすぎて振られたのー。ホッホッホッ。九条は放っておくが良い。時が苦痛を和らげよう」

 「さて、始めるかの配った魔法学書を開いておくれ」

 そんなこんなで九条を置いて授業が始まった。

 「魔法は自分の持つ魔力をエネルギーとし、様々な事象を起こすのじゃ。…」

 今の内に復習でもするか。

 魔法

 魔法は魔力をエネルギー源とし、各属性へ変化し、様々な事象を引き起こす。

 魔法のレベルや格が高ければ高い程、消費魔力はふえる。現在神級の魔法使いは世界に存在する事だけ確認できている。

 魔法の使い方

 魔方陣を紙に書きそこに魔力を込めることで魔法を発動させる。

 詠唱して魔法を発動させる。

 無詠唱で魔法を発動させる。これにはとても、時間と魔力が掛かる。

 魔力はどんな生物でも持っている。その為魔力を応用したアイテムなどがたくさんある。

 また、一人一人に魔力の波長があり、これを用いてギルドカード、ステータスカードなどのセキュリティや偽装防止、魔物の討伐のカウントに使われている。

 復習終わり。

 因みに俺は無詠唱を使うからね。紙なんぞ持っておたらぐしゃぐしゃになるし、取り出す手間が掛かるから魔方陣は使わない。

 「以上で終わりじゃ。魔法は無限の可能性を秘めておる。じゃがしかし、使い方を間違えれば酷い目に合う。これをよく覚えておくのじゃ。魔法は個人で探求するのが一般じゃ。故に魔法はもうワシから教える物はない。ホッホッホッ。不安はあるかも知れんが、何、救世主殿は若い。沢山間違えればよいのじゃ。では、二週間後にダンジョンに潜り実践を経験してもらことになっておる。覚悟を固めておくのじゃぞ」

 ラザスの話が終わった途端に

 「やっと俺の活躍が見れるじゃねーか」

 「マジで!ダンジョンに行くの俺の夢だったんだよ」

 「クジョウ君に私の訓練に付き合ってもらおうかなー」

 「ズルイ!私もー付き合ってもらうもん!」

 「こ、怖いよ平気かな?」

 「大丈夫だよ。僕が守るから」

 「ありがとう!僕君!」

 「どうってことないさ」

 と、呑気なことですね。

 その後、解散し王様に謁見し、公式にダンジョンに潜ることを伝えられた。その時も九条は居なかった。

 夕食を食べ終わり部屋で空気とコケを創造していると、扉がノックされた。

 「どうぞ」

 入ってきたのは美空で

 「あの、今大丈夫かな?」

 「ああ、いいけど」

 「私、九条君に酷いこと言っちゃったじゃない?それから九条君が失踪しちゃって…

 私どうしたらいいのかわからなくて。責任感じて落ち着けないの」

 「あいつなら大丈夫だよ。きっと二週間後には必ず見つかるよ。だってダンジョンに潜る一大イベントにアイツが来ないわけないだろ?それにきっと今頃、一人で修行しているんだよ」

 「そうかな、うん、そうだよね。私が考え過ぎただけで、クジョウ君は大丈夫!マサトキ君のおかげで落ち着いたよ。その、ありがとう」

 「おう、いいってことよ」 

 美空はスッキリした顔をして俺の部屋を去った。

 さりげなく俺のパンツ持って行ったがな。気づかないとでも思っているのだろうか?残念ながらハイヒューマンの俺には時間が遅く感じるし、並外れた動体視力と視野がある。嫌でも見えてしまうのである。もう一個のパンツはリアが枕カバーだと勘違いして、持っていったきり帰って来ないが。支給された俺のパンツは残り二つしかなくて、結構危機に陥っているんだよね。え?パンツ創れって?まだ創造レベル1で創れません。植物製のパンツならできるよ。

 そろそろ、創造スキルのレベル上げを再開するか!

 この二週間は空気とコケを創りレベル上げに専念することにしている。


そうして二週間が経った。

リアちゃんはアホメイドでした。

次回話を制作中です。

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