1,学年順位最下位とかマジヤベェ
高校生活が始まってから、2回目のテストがあった
そのテストの成績は、今後の私を揺さぶる結果だったのだ。
『さ……最、下位…』
どうしよう。やばい。やばいとかそういう問題じゃない
私、結城奏衣は、睡眠欲が強すぎていつも授業中寝てしまい、テストの点は散々で…
最下位を取ってしまった。
これが、はじめてならまだいい。けれど、これで最下位を取るのは2回目だ。
「奏衣さん、ちょっと職員室へ」
「あ……ハイ」
先生に呼び出された…
何を言われるのかなんてもうわかっている。
もちろん、テストのことだ。
部活禁止、停学…まさか、退学とか?!
ど、どどどどどどうしよう!
天国のお母様、お父様…出来の悪い娘でごめんなさい。
「結城さん、テストの順位見たわよね?」
「ハ、ハイ…見ました」
「あなたもわかっているでしょうけど…さすがにやばいと思うの。」
「ご、ごめんなさい…」
退学だけは勘弁です…!本当に……!
そんなこと考えて祈っていると、
ガラッ、とドアが開いた。
高峯泉くん、だったっけ…
成績優秀な学級委員長だったなぁ、そういえば。
「先生、提出するノートを集めたので持ってきました」
「あら、高峯くん。丁度いい所に来てくれたわね。あなた、結城さんに勉強教えてくれるかしら?」
「え…?僕、ですか? ……はい、分かりました」
「…え、先生、なんておっしゃいました?」
「それじゃ、結城さん、今から空き教室で勉強教えてもらってきてちょうだいね!」
「え、ちょっと、せんせ___」
先生は私の話も聞かず、私たち二人を追い出してしまった。
わたわたと焦っていると
「えっと…じゃあ、行こうか?」
と、高峯くんが笑顔で言ってくれた。