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聖奈美ルート・アパッショナート(10)
「さあ、それでは始めましょう。山本、鳥越ペアVS大久保、杠ペア、一回戦――」
「……………………」
「……………………」
「スタートです!」
戦いの火蓋が切って落とされた。
「――エル・エルミクス、炎の聖霊よ、我らに力を与えん……ファイアーサイン!」
山本が早速詠唱を始める。あの魔法は、味方に力を与える魔法だ。……なるほど、一人はサポートに徹して、もう一人がアタッカーに徹するってわけか。
「――って推理で問題ないよな? 聖奈美」
「そうね、あたしも同じことを思ったわ」
「だとすればここは……アタッカーのブースト状態を断つことに念頭に置けばいいわけだ」
「そういうことね。……来るわよ、向こうから攻撃が」
「おう」
「――エル・エルス、水の聖霊よ、我に力を……ウォータードラゴン!」
「おおっと、いきなり大技が飛び出しました。この攻撃を、大久保、杠ペアはどうやって潜り抜けるのか!」
「――なかなか、でかいなこのドラゴンは」
「ブースト状態になってるだけあるわね。……吹雪、よろしく!」
「おう! ――――エル、エルアリス、水の精よ、我に力を与えたまえ……ウォーターホール!」
水のホールが、俺たちを外側から包み込む。ウォータードラゴンはそれに躊躇なく襲い掛かってくるが…………。




