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聖奈美ルート・アパッショナート(8)
「あ……」
「はっは、聖奈美は腹の虫まで可愛いんだな」
「山賊焼きだけじゃ、満足できてないみたいね」
「そりゃそうだろ。俺だって、まだまだ腹減ってるし。……もうちょっと出店回ってみようぜ。んで、好きなものを食う」
「ええ、いいわよ」
――一時のお祭り風景を楽しんだ俺たちだった。
そして……俺たちの出番が近づいてくる。
[場所:大会会場]
「……………………」
「急に口数が少なくなったけど、どうしたの?」
「いや、やっぱり本番が始まる前の時間って、どうしても気張ってしまうっていうか……言いたいこと分かってくれるか?」
「それは分かるわよ。始まってしまえば特にそんな風には思わないんだけどね。でも、一人じゃないんだから、そんなにガクガクしなくてもいいんじゃない?」
「やっぱり、潜り抜けてきた回数が多い人間は、威風堂々としてるな」
「こうやって、ビシッと立っていれば、相手に実力ありそうって思わせることもできるでしょう? 既に勝負は、招集の時から始まっているものなのよ」
「おお、名言だな……今度何処かで使うとしよう」
「著作権フリーだから、全然使ってちょうだい。……リラックスよ、大丈夫」
「ああ、サンキュー」
「――それでは、大久保選手、杠選手、こちらの方にどうぞ」
「はい」(二人)




