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聖奈美ルート・ビエンリズム(10)
「わ、分かった。もう言わない」
「うん、それでよし」
「…………はは」
「今度は笑っちゃって、どうしたの?」
「いや、学園の頃は、こうして聖奈美によく説教されてたな~って、ちょっと思い出したんだ」
「……前から言ってるけど、昔のあたしの話をあたしの前でされるのは、非常に恥ずかしいんだけど」
「俺は、あの時の聖奈美も好きだったけどな。今もそうだけど、芯が通っていて、自分っていうものをしっかり持ってたから」
「……ただの堅物でしかなかったと思うんだけどな」
「そんなことはないさ。それに関してはダルクが保障してくれるよな」
「うん、吹雪の言う通りだね。あの頃の聖奈美は結構可愛らしかったよ。特に、吹雪と付き合いたての頃なんかは」
「ああ、ちょっと! そのことはいいから。おしまい、おしまい!」
狼狽える聖奈美。道が暗いからあまり見えなかったが、きっと顔は赤くなっているだろう。




