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聖奈美ルート・トスト(20)
「あは、ちょっとくすぐったいわ」
「ん?」
「耳に当たったの、手が」
「……こんな風に」
「ああっ、もう、今のはわざとやったでしょう?」
「くすぐったそうにしてる聖奈美の顔が見たかった。というわけで、このまま実行する」
「あ、ちょっと~……あはは、やめてよ、あははっ!」
「うん、何とも可愛らしい笑顔である」
「ホントに、くすぐったいんだからね? やってあげようか? 吹雪にも」
「俺のくすぐったい顔は見ても何も面白くないからやめることを推奨する。誰の得にもならんぞ」
「どうしてそんなに、パソコンのエラー画面で出てくるような言い方なのよ。……あなただけ楽しむのは、ちょっとフェアじゃない気がするんだけど」
「何かリターンが欲しいってことか?」
「ええ。そうね~…………ここに、お返しをもらいたいかな」
そう言って、聖奈美は自分の唇に手を当てた。




