31/200
聖奈美ルート・ヴィヴァーチェ(29)
「優勝する姿、期待してるからね」
「ええ、頑張るわ」
「――じゃあ、私は仕事に戻るね。時間の許す限り、ゆっくりしていってね」
舞羽は手を振って向こうに戻っていった。
「――実際のところ、俺たちは何処まで通用するんだろうな」
「そうね。あたし個人的には、好勝負できると思ってるんだけど」
「俺も、少し思ってるけどな。聖奈美が味方にいるわけだし」
「あたしは、あなたがいるから好勝負できるんじゃないかって思ってるんだけど」
「はは、お互いに相手のことに一目置いてるんだな」
「ふふ、でも、悪いことではないでしょう? 実際、あなたは唯一あたしを打ち負かした人なんだから」
「まあ、一応な。昔の聖奈美であれば、すぐには受け入れられなかったんだろうけど」
「もう、その話はいいでしょう? 恥ずかしいから思い出させないで」
「いいじゃないか、別に。それがきっかけでこういう関係になれたようなもんなんだしさ。それに、お前の恥ずかしがる姿は見てて飽きない」
「……それ、本人の前で言っちゃっていいの? 普通は裏に隠しておくものでしょう」




