27/200
聖奈美ルート・ヴィヴァーチェ(25)
「ごちそうさま」
「美味しかったわね」
「ああ、これだからバーバロは通いたくなるんだよな」
「――えへへ、そんな嬉しいこと言ってくれるお二人に、私からホットコーヒーを一杯無料サービスです」
気付くと、舞羽が俺たちの席にやってき、コーヒーをテーブルに置いてくれていた。
「おいおい、いいのか? そんなサービスして」
「店長さんに怒られちゃうんじゃないの?」
「ふふ、大丈夫だよ。店長さん、吹雪くんのこと知ってるし、いつも来てるから、それくらいしても怒ったりしないから」
「……顔、覚えられてたのか? 俺」
「うん、それはもう随分前から。というか、バーバロで働いてる人で吹雪くんのこと知らない人なんてほとんどいないと思うな」
「有名人なのね、吹雪は」
「……全く気付かなかった」
「暇を持て余した――って続きそうな言い方だったね」
「若干意識して言ってたからな」
「あはは、とりあえず、遠慮しないで飲んでください」
「ありがとう、須藤さん」




