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聖奈美ルート・ヴィヴァーチェ(17)
「その油断が命取りなんで、気を抜かずに行くようにします」
「……せっかくだし、祐喜も参加しましょうよ。魔法、結構上手でしょ?」
「え? 僕ですか?」
「もったいないわよ、魔法の実力は平均以上なのに披露しないのは」
「でも、僕は攻撃魔法が得意じゃないんで。防御一辺倒な試合ってつまらないでしょう?」
「そこはお相手さん次第よ。一人で参加だったらそれはつまらないかもしれないけど、お相手さんが攻撃魔法タイプなら、バランスはバッチリとれるでしょう?」
「攻撃魔法タイプなら、ですよね?」
「別に勝たなくたっていいじゃない? 要は思い出作りよ。楽しめればいいんだからさ」
「俺も、祐喜にも参加してほしいかな。せっかくなら、皆で参加しようや」
「うーん……仕方ないな~」
「ふふ、決まりね。急にスノーフェスティバルが楽しみになってきたわ」
「うーん、お相手さん、誰にしようかな~」
……………………。
…………。
……。
――こうして、俺たちはマジック・コロシアム2に参加することになったのだった。