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07.【中二病転移】

[中二病転移]


※『異世界中二病プロジェクト』本日から副音声は()でファンタジー肯定派のクロノマオウ女史、ファンタジー否定派の成瀬遥香女史、SF映画監督の神谷でモニタールーム『神の間』からお届けしています。



『・・・慎太郎。慎太郎。起きなさい!』(謎の声)


「う、うーん、はっ! あれ? だ、誰? こ、ここは?」(慎太郎)


 慎太郎の目の前で足元から幾つもの光の珠が立ち上がる。そこに光に満ち溢れた女神様がいた。


『慎太郎。わたくしは女神エドナです。あなたをここ『ガウレリア王国』に転移させました』(女神エドナ)


 (古垣ユイちゃん3Dホログラム映像マジいいな。音声(こえ)もいい。俺も大ファンなんだよ)


 (うん、今のホログラムってこんなに凄いんだ。実体がそこにいるみたい。この衣装も凄くイケてるよ。さすがモナピさんだね)(成瀬)


 (本当に大西先生の言う通りユイちゃんだってバレないのね)(クロノ)


 (ちょっとコミュ障だから美人女性の顔を直視出来ないんだな)


 (それにしてもこの洞窟良く出来てるわね)(成瀬)


 (ああ、大森組の総力を使って相当金も掛かったが本物っぽさで言えばあのインディ以上だよ)


 (インディw)(成瀬)



「えっ! 転移? マジで? 確かミオナちゃんと学校帰りに魔法陣が出て、、、ここダンジョンっぽいしこれってもしかして本当に異世界転移じゃね? ヤ、ヤッター!」(慎太郎)



 (何がヤッターよ、帰れないとか考えない訳?)(成瀬)


 (そんな思考は中二病にはないわね)(クロノ)


 (しかもそんなに簡単に異世界に転移なんかする訳ないわよ。それなら今頃異世界は日本の中学生と過労死した日本人の勇者だらけだわ)(成瀬)


 (おまえら端から飛ばしてるな。そんな身も蓋もない事言うなよ)



『この国ガウレリア王国は間もなく魔王が復活し滅亡の危機が迫っています』(女神エドナ)


「ま、魔王! 本当にそんなのがいるんだ!」(慎太郎)


『そこでこの国を守る為に貴方の力が必要なのです』(女神エドナ)


「フッ、流石に女神様にはバレてしまいましたか。隠された俺の力が!」(慎太郎)


 シュバッ!



 (何あのポーズ)(成瀬)


 (腕クロスタイプの中二病ポーズだよ。これ重度の中二病〜)(クロノ)



『しかしあなたはまだ力が足りません。貴方だけ特別に経験値が10倍になるスキルを与えましょう。魔法のオーブを集め魔法使いミオナと共に敵を倒しながら強くなり魔王を倒して欲しいのです』(女神エドナ)



 (何このスキル10倍って)(成瀬)


 (普通だと他の冒険者と同じだから中二病患者には自分だけ特別だっていう願望でそういうのが多いのよ。『俺だけ、、、』とか『たった独りの、、、』とかね)


 (マオウがそのスイッチを押せば10ずつ値が上がるだけだがな)


 (はぁ。他の人も同じだとは思わないのね。社会に出てからがとても不安だわね)(成瀬)


 (それが中二病なんだからいいのよ)(クロノ)



「えっ、ミオナちゃんと? 一緒に来てたんだ」(慎太郎)


 キョロキョロ。


 

 (ダメだミオナに気付いてくれないよ、、、)(クロノ)


 (目が慣れてないのか。少し明るいんだけどな。 しょうがねーな。『はいもう少しだけミオナ側の照明あげて』)



 洞窟の少し先が仄かに明るくなった。



『その勇者の腕輪にステータスと唱えればあなたや敵の状態がわかります。では慎太郎。ミオナと共に良い冒険を!』(女神エドナ)


 フォン。


 女神は慎太郎の目の前で霧のように消えた。


「女神様はすげー美人ぽかったな。えーと、ステータス! おわっ!」(慎太郎)


 慎太郎の腕に着けられた腕輪から中空に画面が表示された。


 フォン。


「す、すげー。この画面手がすり抜けるぞ」(慎太郎)



 (アレ何度見ても本物っぽいな。物理的に何もない場所に映像を出すにはプロジェクタが何台も必要だからな。暗くないと難しいしあれはどんな仕組みだっけ?)


 (微細水蒸気でスクリーンを小さな気流で作ってそこに腕輪からマイクロプロジェクタ投影してるのよ。失った水も水蒸気回収をイオンで自動で集めるし電池が持つ間は大丈夫だと思う。ただの受信モニターだからね)(成瀬)


 (成瀬はこんなのを実現しちゃうんだな)


 (でもこういうのゲームの中なら誰が作った設定なのよ)(成瀬)


 (そういう管理者のアドミン側のラノベもあるよ。大抵設定が破綻してるけど。神さま的のが作った的な?)(クロノ)


 (破綻って、それ大丈夫なのか?)


 (それがラノベ脳だからね)(クロノ)


 (管理者ってPCなの? UNIX? 電池は? ユーザインターフェースのデザインにプログラミングを神様がやるの?)(成瀬)


 (難しい理屈を書いてるのはないわね。でも大抵、管理者側は悪なのよ)(クロノ)


 (はいっ!? じゃあ私達が悪側じゃないの)(成瀬)


 (ま、まあ、中二病だからその辺で勘弁してくれ。もうお前らが神でいいから)



「俺だけかぁ、やっぱスゲーよ。勇者だな。えーとレベル1か。剣もあるぞ。まず雑魚モンスターでレベルを上げないとな」(慎太郎)



 (でもなんで勇者(こいつ)、自分のレベルが低いと雑魚モンスターしか出てこないと思ってんの?)(成瀬)


 (いやー、普通はそういう設定だからねー。大抵そっからちょっとピンチになって勇者の超常的ななんかでピューって)(クロノ)


 (もうバカバカしいわね)(成瀬)


 (それは言わない約束だろ。今の俺等の飯のタネだぞ。元のミームはゲームとラノベなんだから演出もそうしているしラノベに詳しいマオウに任せれば大丈夫だ)


 (はぁ、、、)(成瀬)


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