閑話 弁当を忘れる《リアル》
またランキング載っている....?赤飯炊こうかな?
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そして申し訳ない。今回はステータスにしようと思っていたんですがリアル回になってしまいました。
ハッ!朝からEIOやるつもりだったけどそういや今日学校やんけ!準備準備!
俺は急いでシャワーを浴び髪を乾かし制服に着替える。そして誰も母も妹も起きておらず朝食と弁当がないことに気付く。すぐさま弁当と朝食を作り朝食を食べる。
「あれ、お兄早すぎじゃない?」
「早いってお前もう八時!じゃない....だと.....?」
俺はリビングのテレビの上の時計を目にする。その時計の短い針は七に長い針は一だった。
「くっそぉ!皆寝坊したと思って弁当と朝飯作っちまったよ!」
「アッハハハハハハハハバカじゃん!」
お腹痛いと言いながら笑い転げる霧菜。ええい黙れ!俺の優等生レベルが上がったと思えば良いんだ!そう!俺は優等生だ!
よし!じゃあ!俺は朝飯も食ったしもうやる事ないな!部屋で携帯いじって来よう。ん?恥ずかしいから逃げるのかだって?違う!これは戦略的撤退だ!さらば!
「あっ、ちょお兄!」
「おう!弁当忘れるなよ!兄ちゃん部屋行ってくるからよ!」
そう言って駆け足で階段を駆け上がっていく。部屋に着きスマホを見るとメッセージアプリに一件のメッセージが届いていた。そしてグループチャットに一言。
[バジ]『我。大日本帝国に帰還。』
そう書かれた一通のメッセージ。
こいつもう帰ってきたの?!ジョウめ.....ホントにギリギリで教えたな?もっと早く教えてくれよ!
[たつ]『今日の学校来んの?』
[バジ]『我遅れ申す。故に行かぬ。我。我が家で現実的からくり遊び致す。』
[ジョウ]『翻訳すると今日は着くのがもう遅いし遅刻するのやだから家でEIOやるってよ』
なんだコイツ!ボケが分かりずらいんじゃ!読みずらいし!
「お兄あたし先に行くから!鍵閉めてきて!」
「えっ?!母さんは?!てか、早くね!?七時半よ!中学校徒歩七分だよ!?」
「お母さんはもうとっくに出たよ!今日は友達と行くの!鍵頼んだよ!」
そう言ってバタリと扉が閉まる音が聞こえる。
なんだよ。随分早いな。
そして十分程経った後に携帯に飽きた。
じゃあ俺も今日は早めに行って一人で図書館でも行くかな。図書館の大きさだけは他校に自慢出来るよな。ホントに。よし。今日はそうしよう。図書館で本読んでこよう。
そう思いリュックを持って下に行くと弁当が二つ残っている。
アイツ弁当忘れたな?!なにげ初めてじゃ?!弁当忘れるのとか!いや、小学校の遠足に忘れたからってチャリでアホほど頑張って届けた事あったか。
とりあえず届けねば。
リュックに二つの弁当を詰めて歩いていく。
懐かしいなぁここら辺中学ん時の通学路とか久しぶり過ぎて泣けてくるな。あっ!俺らの看板無くなってる!
そんな感じで昔の記憶を頼りに思い出に浸りながらゆっくりと歩き数十分で中学校に着いた。そして弁当を届けようと中に入るが何組か分からなかった為職員室に寄る。
「すいません。失礼します。城爽 霧菜の兄なんですが霧菜は何組なんでしょうか?」
そう言うと全員の先生がこちらを向き顔を凝視してくる。その中の一人のごついジャージの先生が凄い剣幕でこちらに寄ってくる。
「あっ!大将!久しぶり!」
「お前に久しぶりに会えて俺も嬉しいぞ!」
そう言って抱きついてくる。
「アハハ。とりあえず大将!アイツ弁当忘れたんで霧菜の教室何組か教えてくださいよ!」
「案内してやろうか?」
「あっ、いやそれは大丈夫なんで教えてください」
「相変わらずだな!ハハハハ!三年の四組だ!真ん中にあるからな!気を付けろよ!」
頭を下げ走っていく。
やっべぇ....時計見たらもう八時やんか。まぁ、良いか。全速力で行ったら五分かかるかからないかくらいだしな。そう思うと大丈夫だな。
途中色々な生徒に見られるが俺の顔になにか着いてるのだろうか?だとしたら恥ずかしいな。後で顔洗ってこよう。
そして三年四組につき扉を開ける。
「キリ!弁当忘れてたぞ!」
中には机の上に座り数人で話している霧菜の姿があった。
「ちょっ!なんでお兄が....バカにぃが来たの!」
「バカにぃとはなんだ!せっかく弁当届けてやったのに!まぁいいや。今度の土曜参観。親父まだ仕事らしいから俺が行くからそれもついでに伝えに来た」
「えっ、あっ、うん。じゃなくて!もう帰って!今日はもう学校行って!」
なんだよそんなにブサイクな兄を見られるのが嫌なのか?仕方ないか。年頃だもんな。土曜参観は絶対に行くけどな。
その後俺は職員玄関から出ていき全速力で学校へと向かった。
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〈設定〉
作品説明にある通り実は友達というのは達世を含めて五人居ます。その中の一人は海外に留学に行っていて帰ってきました。その名も.....今はやめときましょう。
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-霧菜-
もう!ほんとに!ただでさえお兄ちゃんに会ってみたいって子が居たのにまた会いたいって人が増えちゃうじゃない!
「ねぇ!あの人霧菜ちゃんのお兄ちゃん?!」
「えっ、うん。そうだよ」
「えぇ!良いなぁ!かっこいいね!」
「だよね!めちゃくちゃイケメンだった!」
「「「良いなぁ」」」
土曜参観に来るという恥ずかしさや弁当を忘れた恥ずかしさも吹き飛ぶくらいに兄が褒められるのが嬉しかった。




