剣仙の道場【二】
今章は思ったよりも長くなるかもしれません...。
腕立て774回!!!!
「うおぉおおぉおおおおぉぉぉ!!!!」
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腹筋1240回!!!!
「ごるぁあぁあああぁぁあぁぁああ!!!!」
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ランニング20キロ
「あぁ...あぁ....あぁ...」
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右片手腕立て622回!!!!
「.............」
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「坊ちゃん...目から光が無くなっとるがホントに剣術学べるのかの?」
「おい!てめぇ!クソジジイこらぁ!教えねぇ気か?!何のために予定時間一時間前に終わらせたと思ってんだ!?」
殺したろか?クソジジイが。
「なんじゃ目に光出てきたじゃないか。これならいけるのぅ。」
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〈設定〉
時間加速空間。時間加速空間に入る為には専用のヘッドギアが必要となる。市販品では最大三倍までしか時間加速出来ないが剣仙は国から特別な許可を得ている為十倍の時間加速が可能なヘッドギアを五台だけ持っている。
市販品が時間加速三倍までしか出来ない理由は制作費があほみたいに高いからである。市販品は受験生に人気である。ちなみに値段は一台十四万円。
時間加速の技術を利用してEIOはゲーム内に学校を制作した。後リアルで二ヶ月もすれば開校するだろう。
人物紹介。
PN 剣仙
身長 157cm
名前 佐野 仙寺
性別 男
特技 剣術全般。体術全般。
自慢 日本の総理と友達。昔■■と戦い勝ったことがある。世界が一つの兵器として認めた人物の一人
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はぁ...はぁ...強いな...色々な技を教えて貰ったが実際出来たのは七個だけ...。クソっ...落ち込むな...。
「坊ちゃん。一旦休憩にしよう」
は?まだ一時間しか経っていないのに?
「全然経ってないだろ!」
まだだ。まだ出来る...!
「あちらでは一時間しか経っていないがコチラでは十時間じゃ。少し休んで体と頭を動かすのではなく。頭だけを動かし考えるのも必要じゃろ?それで頭で理解できたら実行するんじゃ」
確かに。一理ある。いや百理くらいある。考えろ。そして思い出せ。剣仙がいつも何をしているのかそして何を狙って動いているのか。
「だけどな坊ちゃん。考えるのもいい。が考えすぎるのもダメなんじゃよ?適度に。適度に動き考えるんじゃよ。適度に考え実行し時にはやめる。剣とはのおなごのような物なんじゃよ」
そう言って和やかに笑った後剣仙は一度あっちに戻ってあちらで十分たったら来ると言って加速空間から出た。
数十分考える。そして体を動かす。そして自分を客観視して正すべき課題を見つけまた考える。そしてそれをどうなおすかを考えたら実行してなおす。そして出来たらまた新しい技を練習し課題を見つける。それを数えられないほど続けた。
「坊ちゃん。お主ももう立派な棒振りバカになったのぉ」
「ん?来てたのか」
「もう何時間も前に来ておるよ。今何時か分かっておらぬのか?」
「何時ってあんたが来たんだからこっちでも一時間くらいしか経ってな...はぁ?!あっちの時間がもう夜八時だと...?!」
剣仙があっちに行ったのが四時くらいだから...四十時間近く剣振り続けてる?!
「坊ちゃんその集中力は確かな才能じゃが打ち込み過ぎるのはいかん。ちゃんと周りを見れるようになるんじゃ」
「それは素直にすまない」
「うむ謝れるのも自分の悪い所を分かっているという証拠。今日はもう晩飯も用意されとる。それを食って休むんじゃ」
「おう」
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剣仙と晩飯を取った後に布団に入った。時刻はまだ九時半。いつもは起きてる時間だから眠れるわけが無く。考え事をする。
はぁ...ゲーム内ではもう八日間も経ってるのか。でも今は別にやりたいとは思わないな。アイツらは強くなってるだろうが俺はもっと強くなってる。
物語の進み具合なんかはアイツらに聞けばいいだろう。
それよりも今は今日の剣術のことを考えよう。現実でもあの動きは出来るんだろうか?いや出来るんだろう。
それにしても剣仙が今日『儂の知ってる技は今全て見せた明日も見せるがやり方は自分で考えなさい。ではほれ。それじゃかかって来なさい。実際にやってみるのが一番の経験じゃ』とか言ってたな。
あのヘッドギアは貸して貰えないだろうから。ここら辺の庭でやってみるか。木刀は道場から借りよう。今日は剣仙も外で剣を振ってる訳じゃないしな。
剣仙から見せてもらった技も半分くらいには習得出来てるし。俺の考えた最強のコンボでも試してみようかな。
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ふぅ...ふぅ...難しいな。
最初は突き。次は切り上げそしたら腰に刺さってる刀を抜き斜め下から切りつけ回転斬り。そしたら最後に俺の考えた技!二本の刀を使ったコンボ!
来たぜ!とりあえず適当な形は出来たし成功したな。
「な、何をしておる!」
怒ったような悲しむ様な声で剣仙が話しかける。
「え?おぉ!剣仙どうし...」
「その...その最後のをどこで知った...!」
すごい剣幕で近付いてきた剣仙が肩を掴みながら聞いてくる。
どうしたどうした。そんなしちゃいけない技だったのか?いやもしかして...ははーん?さては嫉妬か?やれやれ...仕方ないこの技の秘密を教えてやるか。
「この技はな。俺が考えた剣仙のもつ全ての技術を統合して全ての技の隙を無くす為に作った流派。真之刃流で唯一あった...」
「隙を埋める為に作った。じゃろ?」
食い気味に次に言う言葉を代弁する様に言った。
「なんだよ知ってんのか」
「だがその技を儂の前ではあまり使わないでくれ」
そう言う剣仙の言葉からは哀しみを感じた。
もしかして何かこの技で昔何かあったのか?事情があるのか?まぁいい。変な詮索はしないでおこう。
「分かった」
そう一言だけ言った。
「今日はもう休みなさい。明日も今日のメニューをするんじゃ。休まないと明日はもたないぞ」
そう言ってトボトボと自分の部屋へと歩き去っていた。その時の剣仙の背中はいつものような覇気と威圧感はなく。歳相応の背中に見えた。
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「お月様よ。これは貴女からの先に進めという暗示ですか?だから坊ちゃんを彼を儂の所に行くように仕向けたのですか?お月様よ...そんなのあまりに残酷じゃありませんか...!」
月を見上げ一筋の涙を零す。
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