『暴神MOMONA』
後半はももかちゃんです。
⚠️ヒロインを出す予定はまだありません。
エクスカリバーで落とせないのか…硬ぇな。
属性の耐性もあるみたいだし多分こいつソロプレイヤーだな。プレイヤーかどうかは知らないけど。
剣に込める力を強め剣を振り抜きスキル<パリィ>を発動してグロウを吹き飛ばす。吹き飛ばした瞬間
「きゃあっ…」
と女の子の声がする。
「お、おい…その声…もしかして…お前ももな?!」
「えっ?どうしてそれを?じゃなかった。どうしてそれを知っているんだ?」
最初は高い女の声だったがじゃなかったと良い咳払いすると先程のグロウの声に変わる。
あの声。戦闘スタイル。間違いないWORLDランキング8位『暴神MOMONA』だ…
「とりあえず最後に『偽・聖剣斬撃』」
〈WIN・ペンドラゴン!〉
ふぅ…裏で話すかな。
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「ももな!」
「お!来たか!ペンドラゴン!」
ももな改めグロウがバシバシと背中を叩く。
「おいおい!俺の声聞いてだれかわからねぇの?!」
「ん?何を言っておるのだ?」
くそこいつ完全に忘れて嫌がる…なら…無理やり思い出させるしかないな…!
「グロウ。一回寝っ転がってくれ」
「こうか?」
グロウが手を広げ寝っ転がる。そして俺はグロウの腕を固める。
「いたたた!はっ?!この技…もしかしてたつくん?!」
「やっと思い出しやがっ…ムグッ」
「たつくん!なんで格神来ないの!私いつもやってるのに!」
ちょっ…その巨体と腕あとそのガチムチ筋肉で抱きつかれても嬉しくねぇよ?
「てか、なんで声そのまんまなんだよ」
「設定でね切り替えられるんだけど私は『思考設定』にしてるからねたまに意識し忘れて取れちゃうの」
なるほど。思考設定慣れないとムズいよな。
俺もイベント始まる前にアイテムBOX思考設定練習しまくってやっと出来たしな。
「ま、それはそれとして腕上げたな」
「えへへ…ありがと…」
そのアバターで照れるなよ気持ちわりぃな。
てか、試験生でこいつ出るとかチャンピオンは心配ないとしてアモン達大丈夫か?無理っぽそうだな…
こいつめちゃ強いし。
ちらりとグロウ(ももな)を見るとパチパチと瞬きをして首を傾げる。
「とりあえずまた今度な。会えて嬉しかったよ」
「ち、ちょっと待って!フレンド登録だけしよ?」
「ん?おう」
素直にフレンド登録を忘れていた少年ひとりと色々な心のモヤモヤを持つ少女がひとりそこを立ち去る。
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〈設定〉
【闘技場】【コロシアム】
名前はPNではなく登録名で呼ばれ正体を隠したい者達は覆面的プレイが可能で一部のプロレスファンのプレイヤー達は【闘技場】を使ったプロレスを大地人に布教している。
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たつよが立ち去った後ゲームをログアウトする。
「たつくん居たぁ…やっぱかっこいいなぁ…」
そう呟くは一人の恋する少女。顔は赤くなっておりとても健康そうに見えるがその少女は白い病院のベッドの上にいて年頃の少女としては少し痩せ過ぎている。
コンコンとノックがして扉が開き一人の医師がトレイを持って来る。
「ももなちゃ〜ん。夕飯の時間で〜す。」
「あ、ありがとうございます」
「あれ?ももなちゃんなんだか今日は機嫌がいいね。何かいい事でもあった?」
そう言われ飲んでいたお茶が器官に入り咳き込む。
「あぁ、ごめんごめん。その話はまた今度聞かせてよ。所で足の調子は大丈夫?動きそう?」
そう言われた少女の足は一見健康そうだが動かない。
そして少女が首を横に振る。
「そっかそっか。焦らなくても大丈夫。この治療法、VR身体障害改善治療は世界でも数百人しか挑戦してないんだ。だから大丈夫。焦らないで」
「はい…」
少し下に俯き答えるが医者は笑顔で言葉を発する。
「なんだか今日はいっぱい返事してくれるね。あのゲームの男の子に会えたのかな?」
少女が首を素早く医者に向ける。その目は『なぜそれを?!』そう言いたそうな目をしていた。
「ハハハ、最近会えないって看護婦さんに相談してただろ?それが聞こえてきちゃってね。ごめんね?
でも、良かったよ。あの日からだんだんと元気なくしてたから取り戻してくれて」
少女は少し恥ずかしそうに顔を赤らめ下を向き髪で顔を隠す。
「君も今年で高校生だ!夏休みが明けたら転校生として久瀬高校の生徒さんなんだからね!あそこに入れるなんて凄いよ!勉強頑張ったね。車椅子で行くかは今後の治療の具合で見るからね頑張ってね!でも、焦るのはダメだよ」
はいっと少女は力強く頷き医師が部屋から出ていく。
その後の少女はあの彼。たつくんと呼んでいた少年が高校生である事を強く願う。
『たつくんと同い歳で同じ学校でありますように…!』
そんな願いを強く。強く願う。
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