物語【終】
男は子供達に魔銃と呼ばれる木の筒を渡しこう言った「俺は裏切ればお前達を殺すし裏切らなければ絶対に保護してやる」と。
そして彼は数年かけて子供達に世界を渡る為の知識と能力を身に付けてくれた。
彼は十分と思ったところでとある命令をします。
「このクズ共を殺してこい。犯罪歴はレイプ五回
殺人七回強盗二十二回だ。救いようのねぇクズだ今すぐに殺せ」
子供達は命令道理殺しに行きます。
だが、何度も犯罪を成功させてきただけあってその男も強かったのです。それも相手は教育を受けているにしろ二人の小さな子供。大人相手に剣と拳では勝てるわけがありません。
ですが、後ろには金色に輝く髪の少女が一人。
魔銃を構えている。少女はよく狙いここぞという時に引き金を引く。魔力が体から吸い出され魔銃から放たれる。
そこから発せられた魔力の弾は男の頭を撃ち抜いた。
少女はその時初めて人を殺し手が震えたが同時に初めて心を殺した。
そして子供達は男のところに戻り報告する。
男はニヤリと笑い「下がっていいぞ」と子供達に言うが金色の髪の少女は行きません。
「早く行け」そういうがその場から離れません。
少女は座っている彼の足に抱きつき「良かったね」
と一言言ってどこかに行きます。
男は少しキョトンとした後ボロボロのソファーの中から若い男と幼い少女が一人写った写真を一枚取り出し「ありがとう…ありがとう…仇を…取ってくれて…ありがとう…」と言いながら。
写真の中の幼い少女を指で撫でる。
その後彼はもう子供達に命令はしませんでした。
子供達も十二歳になり大きくなった頃一人の男が隠れ家に入り込んできます。
「シモ・ヘイヘ!貴様に人殺しの罪がある事を
『裁きの瞳』で確認した!ついてきてもらう!
済まないな兄弟…こうするしかないんだ…」
「いいんだよ。スロ。俺は元々覚悟をして仇を取ったんだ。殺したのはあのガキ共だがどうか見逃してやってくれ。大事な子供たちなんだ。
お前のユニークスキル<忘却>を使えば肉体の記憶を完全に消せるだろ?ガキ共に新しい人生をやってくれ。そうだな、ガキ共は優秀だ。特に金髪のガキはな。
お前の推薦で士官学校に入れてやってくれ。」
男は軍服のスロ・コルッカと呼ばれる男に連れ去られそうになりますが。
スロ・コルッカは泣き崩れこう言い放つ
「兄弟…俺はお前をずっと探し続けて来たんだ…
なのに…感動の再会がこんなんだなんて…残酷だろぉがよぉ…お前はきっと処刑される。軍人じゃなくなったお前はただの大量殺人鬼だからだ…
俺はこのチビ達を士官学校に推薦したらすぐにお前の後を追いかける。俺も疲れちまったよ…」
「そうかよ。好きにしな。あっ、記憶を消す前にガキ共に名前を付けても良いか?名前がないと不憫だろうしな。
赤髪お前はクラル。黒髪お前はクロルだ。
性別は違うがお前達双子だろ?俺の『眼』がそう言ってる。そして最後に金髪。お前はシムナを名乗れ。
シムナお前には俺の真名シモ・ヘイヘも授ける。」
赤髪の男の子がクラル。黒髪の女の子がクロル。
そして金髪の女の子シムナ。真名を授けると言われたその女の子は一瞬光り輝きすぐに光は収まった。
「おい!シモ!なんてことしてやがる!真名を託す事がどういう意味か分からない訳がないよな!?」
「おいおい、スロ。俺はもうシモでもヘイヘでもねぇぜ?名無しだ。とりあえずシムナ!お前は殺しの天才だが殺しちゃいけないものが三つある!
一つ!殺したくないと思う心!二つ!人を好きになるという心!三つ!空を綺麗だと感じるその心だ」
最後の言葉を言うと男は微笑み一筋の涙を流し。
声を発さずに唇の動きだけで『愛してるぜ』と言い消え。
スロと呼ばれる男が子供達の頭に触れ記憶を消す。
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そして少女達が目を覚ました時そこに居たのは
三人の子供達ではなく。
クラル、クロル、シムナの三人の美男美女だけだった。
真名。
その名前を継承し続ける事によって『歴史』に名を残すことが出来る。その名前は魔力を帯び。より強固に名前によってその者の身が守護される。
だが、名前を使用する事によって召喚または支配が可能になる。
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