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3

…しかし少女にとっては、予想もつかないことが、身近に起こっていた。


いつも通りオマジナイを終えた少女は、残り1日であることから、気を抜いていた。


物陰から、先輩が自分のオマジナイをしている姿を見ていることを気付かず―。


教室を出て行った。


そして物陰から、先輩は出てきた。


女の子の机を手で触れ、僅かに険しい表情をする。




―そして44日目。


少女よりも早く、先輩は学校に来ていた。


やがて女の子が教室へと近付く中、先輩は先に少女の机の前に来ていた。


先輩の目には、ドス黒く、紫がかかったモヤが映っていた。


モヤは机を取り囲むようにして、蠢いていた。


今日、この嫉妬と殺意の気に触れれば、間違いなく女の子は命を落とす―。


それだけは、避けたかった。


だから―マカは手に『気』を込めた。


少女が教室のドアに手を触れた。


―そして、『気』を込めた手で、机を叩いた。


バンッ!


「ぐあっ…!」


少女は目を開き、ノドを掻き毟った。


大きく見開いた目、そして鼻に耳、口から大量の血が溢れてくる。


「あがっ、ぐふぅっ!」


少女の体から、一気に血液が流れる。


やがて、少女の体は床に倒れた。


しぼんだ体は冷たく、硬くなった。


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