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第3話③ 火属性の魔法って?

「そうだ! これで気になってたこと思い出したんけど、あんたの火の魔法、工程そんなに組まれてなかったように見えたんだけどどういうことなの?」


「そう言われても、こっちにくる時に渡されたこの説明書って書いてある本に書いてあった通りにしただけだから、それによると個有魔法(こゆうまほう)? ていうのが関係してそうな気がするって事くらいしか分からない」



「それに威力。火が発生させにくくなった世界とはいえ、他の属性と変わらない工程で魔力もそんなに高くなさそうだし、相手が金属性とはいえあんな効果があるのはなんか変ね。どれくらい込めたの?」



「初めて使うから感覚がいまいちわかんなくて発動させなきゃっていっぱいいっぱいで、加減する余裕もなかったし、わかんないけど全力だと思う」


「どうりで。さっき溶けるのは変って言ってたけど魔力のこめすぎってのが主な原因かも。てかそんなに魔力使って疲れてんじゃないの? 」



「そっか。あの妙な疲れ、それが原因か!」


俺の中の魔力使い果たしたイメージだと、魔法の存在しない世界では必然的にアニメや漫画といった創作物になる。その感じで言うと主に体力的、もしくは精神的な疲労だったから、普通に動けるし精神的にもそこまできてないのに、例え辛いなんとも言えない体験したことのない疲労感のようなものの正体が魔力切れだとは思いもしなかった。


宿泊先に戻ってから異世界に慣れていないっていう理由からくる不具合みたいなやつかなとか考えてみたりしたけど、魔力の消耗だったのか。



「そういやさっき言ってた火が発生させにくくなったってどういう事? 火って水と並ぶくらいの生活必需品じゃないの? 前いた世界も代わりになるような電気ってものが出来てからでも火とは切ってもきれないようなものだったけど」


そもそも電気を発生させるのにも火の力を使ったりもするし。



「火や火の魔法は存在しないな等しいくらいのものだけど、火属性の魔法は存在しているから困りはしないの。大元の火が珍しいだけで、同じ属性の熱魔法とかの派生系みたいな感じの魔法があるし、料理だったらそういうのは熱魔法を使ってるの」


「火が発生させにくくなったっていうのはまぁ、おとぎばなしや都市伝説みたいなどこまで本当でどこから嘘なのか分からない様な話なのは覚えてるんだけど、ざっくりとしか覚えてないんだよね。私が覚えてる範囲だと――」


そう言って彼女は火の魔法についてのことを話してくれた。



 火属性の魔法は大昔確かに普通にありふれたものとして存在したし、その記録のようなものは残されているそうだ。ある日を境に人口がなだらかに減っていくのと比例するかのように火自体が発生させづらくなっていったらしい。


その原因は神がすごい揉め方をして、人間もそれに参戦したりしたそうで結局なんとか勝てはしたけど呪いをかけられてしまった影響で一部のバランスがおかしくかったとかなんかそういう話との事。


原因はさておき、火というものが日常的だという事は空想上だったり、この世界では存在しないに等しいけど地球、この世界でいうところの異世界では存在するから転生者の話から知っていたとかいう訳でもなく、ちゃんとこの世界に日常的に、それこそ地球での火の認識と同じくらいありふれたものとして存在はしていたというのは長い間の研究がすすみ証拠のような物が見つかり明らかになっているそうだ。


ただ、その原因はその神話のような話にあった呪いの類なのか、別の魔法的要因なのか、地球でいうところの資源のようなもので火は有限で使い切っちゃったみたいな理由なのか、それともそんなのは全く関係ないもっと科学的だったり、物理的や理由なのかはまだ解明されていないらしい。


 その神話みたいな話は確か説明本に書いてあった気もする。ただ、必要そうなところだけちゃんと読んだけどそれ以外は気になるところ以外ざっくりパラパラとしか読まなかったから知らなかった。



「て感じだったと思う。所々話がうろ覚えで詳しくは知らないけど」


「そうなんだ。ありがとう」



会話してて食べるのを忘れてて自分のが全然減ってないことに気づき食事を進めた。


 懐かしい味でもなければ、いわゆる日本人好みの味系統ではないけど、味は普通に美味しい部類で、海外では有名なチェーン店なんだよーって言われたら信じるくらい地球にあっても違和感のない味だ。


飲み物は一気にたくさん飲んでも飽きないタイプの味ではないが、全然この量なら完飲できるレベルの味で飲み物はなんか異世界感があるかなって味。異世界感あるって自分でもよくわからないけど。

うまく例えられないような不思議な味。強いて分類するならジュースの部類になるのかな?って感じの味だった。


決して不味くもないしむしろ普通以上の味ではあるけど、地球人……少なくとも日本人はこれ飲んで味の感想を一言言ってください。っていわれたら、大敵の人は、何この味? とか、なにこれ? って最初に言うだろう。



火属性魔法の話の他にも普通の世間話のようなら会話をしたりしているうちに食べ終わって外に出た。



 そう言えば今日魔法士カードができてるとか言っていたのを思い出した。ついでだしする事もないし確かそんなに遠くなかったはずだからカードを受け取りに行くか。


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