逆転メイドの前に朱音さんの性癖をなんとかしたい
秋の体育祭ときたら次に来るのはやはり文化祭。
これまた可奈はガチ勢。
「えーっとクラスの出し物を決めるので何か案がある人はいませんか?」
可奈のその質問に対して挙がった候補は、メイド、逆転メイド、お化け屋敷、劇。
個人的には逆転メイドにならなければ……。
「じゃあ、多数決で1番多かった逆転メイドやります」
俺の寿命の縮む音が聞こえた気がした。
しかし、やはり男子からは反対の声。
これなら変更される可能性も……。
「変更はなしでいきたいと思っているのですが……ダメ、ですか?」
俺のやることをことごとく否定しないでくれ。
それに男子の勢力よ、なぜ弱まるんだ!
しっかりしろ!
ここは俺がいくしかないのか。
「反対でーす」
「それでは決定でいいですね」
「いや、ちょっ!反対だって!」
「和也はいいのよ」
「いやよくねぇだろ!」
気合いの次は気分か?
振り回されるのは勘弁だぜ。
「いいのよ、私も和也の女装見たいし」
一言で空気が凍った。
男女ともから送られる凶器の視線に黙るほかなかった。
なんでこんなに俺は恵まれないんだよ……。
放課後生徒会室
「へぇ〜、和也のクラスは逆転メイドか。見に行くしかないな」
「来なくていいですよ。俺休みたいんですけど」
「サボったらお父様に報告する」
「ですよね。まあ、サボるのは本意じゃないからしませんけど」
なんだろう。
俺の義務ってこんなに打開策ないことばかり。
ある意味すごいよな。
「大丈夫、安心してくれ!和也のメイド服は私が着て温めておくから!」
「グッドサインが怖いわ!」
「そこはキモいと言ってくれて構わないのだぞ」
「え、キモいですね朱音さん」
「はぁぁぁん!和也に罵られてるぅ」
この人のMって言葉だけでいいのかすごいな。
「あっ、そうだ。この前貰ったネックレス。ずっとつけているぞ」
「気に入ってもらえたんですか……よかった」
あんな雰囲気だったから微妙なのかと思ってた。
そこで可奈と優希さんが来た。
「和也、採寸するから来なさい」
「全力で逃げたらここ3人俺に追いつけないよな」
「もう、私達から逃げれても時間からは逃げられないのよ?」
「最もらしいこと言ってるけど手で台無し」
ワキワキと効果音のつきそうな手の動きをしてる。
よだれも垂れてるし。
いつも風呂で見てるだろ。
「採寸か、私も手伝う!」
「朱音さんまで……よだれよだれ」
「はっ!すまん」
この2人って意外と気が合うよな。
「私もお供しましっ……します」
「そうですか、そのまま鬼ヶ島まで行っちゃってください」
「私だけ扱いがひどいれす!」
泣きながらポカポカと叩いてくる。
そして、まあ採寸だ。
途中で朱音さんがアウトワード叫び出しそうだったので、「我慢したら後で踏んであげますよ」と言ったら頑張って抑えてた。
今、その踏む時間。
「ホントにいいんですよね?」
「早くっ!早く私を踏んでぇ!」
犬みたいになってる。
地面に這ってねだるさまはもう犬だ。
ゆっくりと足を乗せる。
「あぁぁぁっ!踏まれてる!今私和也に踏まれてる!はぁはぁ……私もうこれだけでイッ」
また言いそうだったので足に力を入れた。
さっきはこのフレーズじゃないけどな。
「にゃぁぁぁ!御主人様!もっともっと!踏んでくださぁい!」
放課後の学校に喘ぎ声が響いた。
次の日から文化祭の準備が始まった。
まずは教室の飾り。
全員で色々と作り、これでもかと飾った。
まるで本物のメイド喫茶のような完成度まで仕上がった。
教室の飾りが終わると料理の出来る男子が集められた。
俺と竜次とあと1人。
学級委員になった騎堂一閃。
なかなか器用らしい。
この3人だけで料理を作れとのこと。
客さえ多くなければ俺1人でも大丈夫なんだが……まあ、念には念をってところだな。
そして着実と準備が進んだ。
当日




