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Sense And Madness Online  作者: 一二 三四五
◆第二章
24/50

「いやー、悪い悪い。止めようと思ったんだけどな、面白かったもんだから、つい」

「つい、じゃねーよ。俺がどれだけ恥ずかしかったか分かってんのか?」

「分かってるって。それが面白かったんだからな。早く人見知り直しとけよ。委員長なんだからこれから苦労するぜ」


 今、俺はシン達とパンを食っている。勿論パン屋で、だ。ここのパン屋、ベーコンや野菜も単品で売っていたりする。低レベルの『料理人』はパン屋で買った食材でハンバーガーを作って、それをパン屋よりも低価格でPCに売るらしい。金は減る一方だけど、それでも捨てるよりはマシだし、センスレベルもどんどん上がる、という訳だ。早速俺も試しに作ってみたら10個作って4個成功という結果になった。6個の失敗作は後で敵に投げるために道具袋の中に入れている。その成功した4個を俺達は食べている。


「しかし、このハンバーガーまずいな。D級宿のおにぎりの方が美味しかったぜ」

「まずくて悪かったな」

「まあ、腹は膨れるから気にしないんだけどな」

「それに、タタリ君のセンスレベルも上がりまつからね。これくらい我慢できまつ」

「ハンバーガーならレベル5くらいで成功率100%になるはずだから、それまで頑張ればいいよー。味も頑張ればだんだん美味しくなっていくよー」


 評価は……まあ、身内ですら悪い。実際、俺自身まずいとわかるくらいのまずさだ。肉と野菜をパンで挟んで、どうやってこの味を出したのか自分でもわからない。失敗作なんて、本当に肉と野菜をパンで挟んだだけでできるものなのかという代物だ。


「それで今後の予定でつが、デスゲームではないとはいえ、痛みはありまつ。でつから、格上狩りはほどほどに、防具はしっかり整えるようにしてくださいね」

「今日はトカゲ湿地帯行くんだろ?あそこは『釣り』もできるから釣竿持っていくといいぞ。現地で刺身作るのもいい。刺身は包丁が必要だからそれも持っていっとけ。難易度は高いけど、その分成功した時に入る経験値は多いし、失敗しても投げれば『投擲』上がるだろ」

「あー、私から言う事無くなっちゃったなー。とりあえず、無理しないようにねー」

「……ありがとう」

「気にすんなって。すぐに魔王倒してログアウトできるようにしてやるさ。それまでは、街周辺でモンスターでも狩っとけ」


 シンは親指を立てながらニッカリ笑って言う。ああ、頼りになるやつだ。昔から困ったときは何度も助けてもらったし、きっと今回もなんとかしてくれるはずだ。この笑顔は信じられる。

 安心して微笑みかけたその直後、シンの良い笑顔は薄目を開けて口元を歪めた黒い笑顔に変わった。



「ところでよ、さっき胸が本物だとか言ってたよな」

「……言ったな」

「確かめたのか? というか揉んだのか?」


 シンの目はいやらしく光っている。チラリとアカリとハムを見るが、ハムは苦笑い、アカリはシンと同じくいやらしく目を光らせていて、止めてくれる様子は無い。二人も内心気になっているんだろう。アカリには、一緒に暮らしている俺がそういう変態ロリコンだと思われるのは非常によろしくない。断じて違うと言わせてもらおう。


「……風呂場でウィンディに揉まれた」

「女と風呂入ったんだからいいじゃねぇか」

「よくねえよ!」


 アカリは興味を無くしたようで、ハムと色々話している。なんとか興味を逸らせたようで、ほっとため息をつく。シンの方を見たら、呆れてため息をついていた。


「はー、どうしてこいつには情動ってモンが欠けてるのかねぇ」

「理性が欠けてないだけマシだろ」

「はー、枯れてるねぇ。思えば中学の頃から欠けてた気さえするよ」

「お前は理性が中学の頃から欠けてたと思うがな」


 中学の頃と言えば、修学旅行で女子風呂を覗きに行こうとしたこいつを当時委員長だった俺が取り押さえ、部屋まで連れ戻した事だろう。部屋へ連れ戻すや否や、覗きは修学旅行の醍醐味、やらなければ男じゃないとさんざん喚き散らしていた。


「うちのレギオンに入れる事ができれば良かったんだが、あいにくレギオンマスター殿は堅物でね。ガチガチに固めないと入れてもらえないわ」

「私のとこも、女性限定だから無理かなー。黙ってても変身解けちゃったら全殺しにまで発展しちゃいそうだし」

「僕も無理でつね。まだまだcβの頃の仲間すら入れてないのに、タタリ君を誘ってしまったら文句が出ちゃいまつから」


 仕方ないんだろうな。とは言え、俺もギガント達とPTを組んでる手前、入れと言われても今すぐには入れない。


「じゃあ俺達はもう行くわ。またな」

「おう、またな」


 そう言ってシン達は席を立ち、店外に出て行った。

 時刻を見る。7時30分。

 ギガントにテルを送る。


「終わりました。これから防具屋に向かいます」

「わかった、俺達も切り上げて防具屋に向かう。じゃあな」

「はい」


 テルを切り、店外に出ていく。店を出る時、後ろからパン屋の魔法少女だの地雷少女だの聞こえた。また渾名が変わるのかな?そういえば、俺の渾名って魔法闘士じゃなかったっけ?なんで魔法少女になってんだ?あの渾名は☆とガチムチさえ除けてもらえればよかったんだけどな。魔法闘士タタリとか、なんかかっこいいし。現実はそう甘くないってことか。次の渾名は名前負けしない程度にかっこいい渾名を付けてもらいたい。そんなを考えながら、防具屋に向かって歩く。



――――――――――


698 名前:不死アナさん

ガチムチ☆魔法闘士☆タタリ


699 名前:シンジくん

もういいよその渾名は


700 名前:ヒヒマント

TATARIが魔法幼女だった件について


701 名前:IDATEN

おはよう。

>>700

それどこ情報だよ


702 名前:オセロで碁

>>701

おはよう。パン屋の幻影少女報告板Part2の>>200辺りから見てこい


703 名前:IDATEN

>>702

なんだよその板wwwww


704 名前:COTTON

まとめ

【性別】:魔法少女(元男)

【容姿】:髪は少し薄い青緑のショートカット。目は青色。肌は白い。

・中二病

・胸は真正巨乳

・ガチ初心者

・身長は130くらい

・声が小さい

・GIGANT、SIN、HAMU等有名人物の知り合い

☆渾名一覧☆

ガチムチ魔法少女タタリ

ガチムチ☆魔法闘士☆タタリ

熊殺しの格闘少女

タタりん

パン屋の幻影少女

究極地雷少女


705 名前:神戸県兵庫市

少し薄いってハゲって事?


706 名前:モリータ

TATARIちゃんとフレンド交換したCOTTONさん、まとめは裏切りですよね?裏切りですよね?


707 名前:COTTON

>>705

色が薄い。

>>706

TATARIとはフレンドだが、まとめはやりますよ。


708 名前:トロの紳士

生えてるか、生えてないか、これが重要だ


709 名前:コメヒカリ

>>708

お前・・・消されるぞ


710 名前:貴腐人

中身がおっさんなのか少年なのかの方が重要に決まってるだろゴルァ


711 名前:試練の地H道

腐女子は隔離(ry


――――――――――


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