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Sense And Madness Online  作者: 一二 三四五
◆第二章
21/50

――――――――――

雑談板Part103


1 名前:HackYou

ログアウトできないけど、慌てず騒がず情報交換しましょう。


2 名前:HackYou

まとめ

・痛覚が追加されてる。

・防御力が高ければ攻撃を受けてもあまり痛くない。

・デスゲームではない。死んでも復活ポイントで生き返る。ただし、死ぬほど痛い。

・腕を切り落としたり、潰しても回復すれば瞬間的に元の場所、元の状態に戻る。ただし、回復量が少ないと元の場所に戻るだけ。

・睡眠は必要無い。

・性欲はある。

・生理は無い。

・アレルギーは無い。

・便意は無い。

・汗はかこうと思えばかける(アクション扱い)

・武器装備は壁を貫通したりしない。

・臭い追加。毛皮が臭い。消臭剤が道具屋で売っています。川で洗うのも手。


3 名前:HackYou

[重要]デスゲームではありません!

『トカゲ湿地帯PT募集板Part3

149 名前:浮いてる忍者

さっき奥地から死に戻りしたけど生きてるよ。ただ死ぬほど痛かった。

あと道具袋の中のトカゲの皮が異臭放ってるんだけど対処法ありますか?』


――――――――――


「え!?」


 『デスゲームではありません』という文字を見て、驚きで声を漏らす。

 ギガント達の方を見ると、同じスレッドを見ていたようで、それぞれ驚いた顔になっている。


「おい、デスゲームじゃねえってよ。これなら死に戻りも安心だな」

「でも、死ぬほど痛いって書いてるよ。これ、ログアウトできたらショック死してましたーって事は無いのかな?」

「ま、そん時はそん時やな」


 俺はそこでウィンディが会話に参加していない事に気付き、ウィンディの方を見ると、ウィンディはいまだに画面を見ていた。ギガント達はそのまま会議に突入したようで、入り辛い雰囲気だからウィンディに話しかける。


「ウィンディ、何かあった?」

「む。これなんだが、タタりんの事じゃないか?」


 どれどれ、とウィンディが指さす『雑談板Part101』を俺の方の画面で開く。


――――――――――


591 名前:KOTARO

昼前にパン屋で幼女見かけたんだけどこのゲーム15禁だよね?幻覚?


592 名前:もるだう

幻覚だろ


594 名前:電車でYOU

昼前から異変があったのかよ


――――――――――


 ガチムチ扱いされていたと思ったら、今度は幻覚扱いされていた。『魔法少女』ってそんなに珍しいセンスなのかな。『無刀流』は有名なのに。


「このまま放っておけば七不思議とかになるんじゃないか?」

「ですねー」

「……何か書き込まないのか?」

「はあ、俺が書き込んでも、『ガチムチ乙』とか書き込まれて終わりですよ」


 それもそうか、とウィンディは軽く言い放つ。そしてその言葉は俺の心にグサリと刺さる。悪意は無いんだろうけど、肯定されたようでこれはこれで悲しくなる。

 項垂れていると、ウィンディが頭を撫でてくる。



 時刻は午前3時。あれから1時間ほど続いた会議はようやく終わったようでギガントが話しかけてくる。


「ウィンディ、タタリ、予定変更だ。昼まで中央広場で情報を集め、そして防具屋で防具を揃えてからトカゲ湿地帯に行く事になった。一応タタリも一緒に町を出る事になったから、話が終わったらテルしてくれ」

「分かった」

「はい、分かりました」


 そう言ってギガントは布団に潜る。エレアとウィンディとリンゴも布団に潜ったので、俺も布団に潜る。


「タタリ、この部屋は7時まで居れるから、それまでここで横になっていていいぞ。どうせ寝れんだろうからな」

「ああ、じゃあお言葉に甘えてそうするよ」


 そして気持ち良さが襲ってくる。

 何度味わっても気持ちいい。このベッドには魔法がかかっているのだろうかと思うほどの寝心地だ。やわらか過ぎず、かた過ぎず、寝やすい形に変わる。これでC級、となればB級、A級、S級はどんな寝心地なんだろうか。


「ふおおおお」


 体が震えて変な声が出る。極楽極楽である。

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