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泡沫の魔術師  作者: NaMa86
序章 入学編
1/32

1.2099年 すべての始まりの日

3作目ですが、プロットも何も(前二作含めて)一切ないので不定期更新です。ぶっちゃけ書きたかったことの三割くらいはこの冒頭だったので、モチベが続かないかも知れません・・・。

 2099年12月31日23時55分


 2000年が終わり2100年が始まるという事から例年よりも世界中が活気づいているように思われる中、その放送は始まった。


「あー、あー、テステス。え?もう始まってんの?ちょ!?早く言ってよ!んん!・・・レディース&ジェントルメン!初めまして、我々は始まりの7人(セブンス)。有体にいえば超能力者です。」


 そういってテレビ・パソコン・携帯などのあらゆる機器に映し出されていた映像が引いたものになる。そこに映し出されたのは7人の人物。一名を除いて全員がまるで仮面舞踏会に行くような服装と仮面をしていた。一人は仮面にタンクトップにマント。そして見事な筋肉を見せつけるポージングだったが。


 その全員を上から、下から、右から、左から、様々な角度、距離から断続的に移していく。全員が映るようになったところでお辞儀をした。


「あと少しで2000年も終わるという事で、皆様の・・・なんだ?興奮?2100年への期待?・・・も高まっているのをひしひしと感じます。そこで、我々からもあるものをプレゼント致します。セブン、頼んだ。」


 その声に合わせて映像がタンクトップに集中する。そして腹から声を出し始める。


「オオオオオオオ!!ハァァァァァァァ!!」


 突如として男の後ろから炎でできた東洋風の竜が突如として出現した。その数、10頭。大きさは分からないが、大きいように思われた。竜はその身をくねらせながら空を飛び回っている。


 しかしこの放送を真に受けるのは一人もいなかった。いくつものカメラを使って撮影したものを合成したり、CGを駆使しているのだろうと誰もが思っていた。


「なにこれ?特番?どこにもこんなのやるって番組欄に乗ってないんだけど?サプライズ?」

「聞かれてもしらないよ。」


 こんな会話が全世界で話されていた。次の瞬間までは。これ以降、人々は会話する余裕がなくなったからだ。


「ツー。頼んだ。」


 そういうと一人の女に寄る。その女は口端を吊り上げると指を鳴らすと、空中に半透明の膜が出現した。膜の向こう側にはどこかの住宅街やビル街が見える。


 その膜に向かって炎の竜が飛んでいく。そしてくぐった瞬間、全世界の十か所の地点に同時に炎の竜が出現した。出現した竜はまず地上すれすれを膨大な熱を放ちながら進んだのち、空へと舞い上がり大爆発。夜空に特大の花火がさいてきらきらと銀の光が舞う中、炎の文字で


「HAPPY NEW YEAR」が夜空に残されていた。


人々は上空で竜が爆発したのに驚き、きらきら輝く銀の光の幻想的な光景に心奪われる。カップルはいい雰囲気になったことだろう。


「では皆様、良きお年を。」

 その声の直後、映像は途切れちょうど除夜の鐘の音が響く。そしてそれは始まった。

生き残った人はあれは地獄だったと語る。


 ある者は、突然体が爆発して死んだ。

 ある者は、体の一部を残して忽然と消えた。

 ある者は、目を開けたまま一切動かなくなった。

 ある者は、突然家が倒壊して下敷きになった。


そして全世界のあらゆる都市で大地震が起こり、大火災が発生した。政府の人間が軒並み死に、政治家たちがいなくなる国も出てきた。


 2100年1月1日00時00分

 後に血の元旦または始まりの日と呼ばれる日の出来事だった。

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