2. *悪役令嬢はご乱心
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ぱうう:こ、ここはどこかしら
ぱうう:随分と豪奢な部屋...天蓋付きのベッドを部屋の真ん中に置いているような身分の人物
ぱうう:鏡を見てみましょう(トンッ
ぱうう:な、なによこれええええええええええええええええ!(絶叫)
執事 「何かありましたかお嬢様!」
ぱうう:!?え、えっ
執事 「お嬢様の身になにかあれば私たちにお申し付けくださいませ」
ぱうう:(え、この人なんで人の部屋に勝手に入ってきてるの?お嬢様?なら...)
ぱうう:なんでもございませんわ、下がりなさい(緊張)
執事:かしこまりました、常々もお気をつけください(パタン
ぱうう:ビッ、ビックリしたわ...今ので対応は良かったのかしら
ぱうう:お嬢様?まさか私がなんてねぇ、そうだ、鏡を見てみようかしら
ぱうう:そういえば何でさっき叫んでしまったんだっけ...!?そうだわ、ドレスを着ていてそれで驚いて
ぱうう:うわぁ...これ汚したらダメなやつ、凄い高そう
ぱうう:さて、鏡を見てみましょう(ジーーーー
ぱうう:えっ、お嬢様ってそういうこと?
ぱうう:主張の強い金髪をクルクルと前に下ろして作った縦ロールに、派手めのメイク、そしてまるでお姫様のような格好...
ぱうう:まさか悪役令嬢!?
ぱうう:どうしましょう、悪役令嬢なんて高笑いして機嫌を良くする生き物としか分からないわ
ぱうう:れ、練習しておきましょうか、怪しまれないようにね
ぱうう:あ、テーブルの上に扇があったわ
ぱうう:確かこの扇を口元に持ってきて、背を逸らして首の角度を少し上に上げて
ぱうう:お菓子がないならパンを食べればいいんですわ、オーッホッホッホッホ
ぱうう:(すごく疲れる、というか喉が痛い)
ぱうう:(さっきのセリフでは嫌味なお嬢様感は出せても悪役令嬢ではないのかしら)
ぱうう:...確か悪役令嬢最大の高笑いポイントは自分の婚約者を狙う令嬢を圧倒的なまでに叩き潰すところね
ぱうう:(コホン あなたのような下賤な人が私の婚約者を誘惑しようなど百年早いのですわ、オーッホッホッホッホ
ぱうう:見た目と相まってライオンのようだわ...(ゲンナリ)
ぱうう:(もしかするとこの高笑いも違うのかしら?オーッホッホッホッホ?オーッホホッホホッホホ?)
ぱうう:悪役令嬢って高笑いをして生き生きしているように見えたけど、精神的にも強かったのね
ぱうう:あなたの田舎?存じ上げない家名ですわ、もう少し有名になってから声をかけてくれてもよろしくてよ、オーッホッホッホッホ
ぱうう:つ、疲れた...(バタン
ぱうう:このベッド、フワフワ度がヤバイからすぐ寝れるわね、疲れたししばらく...
執事 「(ガチャ お嬢様に問題はなかった」
らむる:ありがとうございます、お嬢様は常にあんな感じで?
執事 「寝る時と旦那様の前以外ではあのようになさっている」
らむる:なるほど(かなりイカれているように思えるんですがそれは)
執事 「らむるには、ぱううお嬢様の身の回りの世話ができるよう私が教育していく」
らむる:えっ、今なんておっしゃいました?
執事 「なんだ、その歳で難聴か?お前の目標はぱううお嬢様の身の回りの世話を完璧にこなせることだ」
らむる:ぱ、ぱううお嬢様?まさかそれって
執事 「亡くなった父上から家名と家訓を正式に譲り受けた、当家の当主だ」
らむる:えええええええええ
執事 「これ以上、物忘れには付き合わないからな」
らむる:ってことはお嬢様は実際のお嬢様でこの家の当主ってことですか
執事 「お前、何か様子がおかしいがまさか辞めたいとでも言うつもりか!」
らむる:い、いえっ!このらむる、執事見習いとして職務に真っ当していく所存であります
執事 「固くなりすぎず、早くお嬢様と打ち解けていってくれ。なにせお嬢様は...」
らむる:えっ、なんて言っているんですか?
執事 「うるさい、くれぐれも失礼のないようにな」
らむる:(なんだか...すごく厄介な役回りについてしまったな)
-------------オーッホッホッホッホ
らむる:この耳に響く高笑い...お嬢様ですか?
執事 「お嬢様が元気なだけで私たちは嬉しいことでございます」
らむる:(部屋から漏れるほどに大声で高笑いをしてるのか、気になるな)
らむる:お嬢様の様子を見に行ってきてもよろしいですか?
執事 「うむ、しっかりと挨拶は済ませてくるように」
らむる:まさか執事とは思わなかったが、これはこれでよく周りが見えるからいいか
らむる:さて、あの破天荒がどんなお嬢様になっているのか(ガチャ
悪役令嬢ってこんな感じだったか?
悪役令嬢を動物に例えると...?