第九回真話ラジオ Aパート
今回のラジオは対談形式で進行します!
ハクやアリエスたちの口から物語のあんなことや、こんなことが語られていきます!
では第九回真話ラジオです!
出演者・ハク+アリエス+アナ
※注意・この番組に登場するキャラクターたちは本編の中にいるキャラクターとは別の観点からラジオを進めていきます。ですので、もしかするとキャラクターのイメージを著しく崩してしまう恐れがありますのでご注意ください。
【真話ラジオ】
ハ「………えー、はい。とうとう、とうとう終わってしまいましたね、第二部。自分自身そんなに大きく絡んでいたわけではありませんが、アリエスとアナが紡いだ物語は本当に尊いものだったと感じています。なんだか物語に登場しているキャラクターである自分が物語を読み返すというのはちょっと変な気分になってしまうんですが、それでも涙が溢れてきました。………まったく、男なのに泣くとは情けない。そんなツッコミを皆さんから受けてしまうかもしれませんね」
ハ「なんて、シリアスなムードで始めてしまった第九回真話ラジオですが、今日は、今日こそは特別なゲストを呼んでおります!まあ、冒頭から名前を公開しているので誰が出るかはわかってしまっているんですが。とはいえ、今まで物語の中心に立ち続けた二人の登場です。貴重な話をたくさん聞けると思うので、今回は余計なコーナーは一切挟まず進めて行きたいと思います!」
ハ「というわけで、ティカルティア編の最後を飾る真話ラジオ、最後までお楽しみください!」
ハ「『………さすがにお遊びが過ぎたな、お前。妻を傷つけられて黙っている俺じゃないぞ』」
アリ「きゃあー!もう一回、もう一回言って、ハクにぃ!」
ハ「だあああー!もう言わない、絶対に言わない。というか何言わせてるんだよ、シリアスに始まったラジオで!こういうのはもっとこう、しんみりと優しく始まっていくものだろ!?なんで初っぱなから赤っ恥かかされなきゃならないんだ!」
アリ「それはまあ、やっぱり私とハクにぃの仲だから。夫の格好いい台詞は何度だって聞きたいものなんだよ。一応夫婦ってこういうものだと思うんだけど?」
ハ「大勢の人が見てる前で夫が恥をかく仲ねえ………。まあ、いいや。今はそれよりもこのラジオを進めることが優先!………はい、というわけで始まりました真話ラジオ!今回は長らく間が空いてしまいましたが、続きも続いてなんと九回目、ティカルティア編最後の放送となります!パーソナリティーを務めますのは、本編でのセリフを読み上げさせられたハク=リアスリオンです。で、今回のゲストは………」
アリ「はい、えーと、今回第二幕第二部ティカルティア編の主人公を務めさせていただきました、アリエス=フィアルファ、もといアリエス=リアスリオンと」
アナ「その妹のアナ=フィルファです。よろしくお願いします」
ハ「お、おお………。やっぱり物語の中心人物が揃うとそれだけで迫力があるなあ………」
アナ「そうですか?私からすればハクさんのほうがよっぽど迫力も威厳もある気がしますけど。やっぱりほら、今まで主人公として頑張ってきたわけですし」
ハ「まあ、そうなんだけど、よく考えてみたら俺が主人公として表に出てるお話って全体の半分くらいしかないんだよ。あとはユノアとか、それこそアリエスとか、別のキャラクターがメインで動いてる部分が多いのが現状で………」
アリ「そういえば、そうだね。でも最後はやっぱりハクにぃが美味しいところ持っていくんだからズルいっちゃズルいんだけど。今回だって私が死んだ直後に現れて、ずばあーって色々解決しちゃうし。今回は私が主人公のはずなんだけどなあ………」
ハ「お、おっと、なにやらアリエスの背後から黒いオーラが………。これは見なかったことにしたほうが良さそうな気がする………」
アナ「でもお姉ちゃんが言ってることは事実ですからね。私も実際、ハクさんは出番が多いし、美味しいところ持っていくし、正直言って羨ましいと思ってます。それこそ、ここで斬り伏せたいくらいに」
ハク「あ、あれえ………?今日こそは穏便に進められると思ってたのに、早々に雲行きがあやしいんだけど!?というか、俺と君ってほとんど話したことないよね?知らないうちに打ち解けてるんだけど、これはどういうこと!?」
アナ「それはまあ、主人公補正というやつですね。今回のお話の主人公は確かにお姉ちゃんですけど、私も私なりに一人称で語る機会も多かったですから、それなりの補正が入るんですよ」
ハク「なにその、ゲーム的パロメーター………。主人公ってなんでもありなんだなあ………」
アリ「それをハクにぃが言っちゃうと全然説得力ないよ………。主人公補正、ご都合展開、主人公最強主義なんていう属性の全てを持ってるのがハクにぃなんだから。さすがにこればっかりは妻でも助け舟はだせないかなー。さりげなくアナを会話しちゃってることも含めて」
ハ「う、うん………?そ、それはどういうことかな………?」
アリ「私っていう妻がいるのに、アナにばっかり話を振って、ちょっと目を離したらすぐに女の子の意識を引いちゃうその人柄。その主人公気質の全てに対して」
ハ「あらぬ誤解を受けてる!?というか俺はいつからアリエス以外の女の子と話すの禁止になったんだ!?」
アナ「そんなの決まってるじゃないですか、この物語が始まったその時からですよ」
ハ「って、君も敵なのか!?」
アナ「当然です!お姉ちゃんっていう最高の奥さんがいるのに、私を含め他の女の人とお話しするなんて言語道断です。ここがラジオブースじゃなかったらペインアウェイクンでぶった斬ってます!」
ハ「さらっと怖いこと言わないで!放送できなくなっちゃうから!と、というか、いい加減やめるぞ、この話!茶番はこのあたりで終了だ。そろそろまじめな話に入っていかないと、視聴者の人たちに怒られるから!………ってなわけで、今回はティカルティア編の中心に立っていたアリエスとアナをお招きして、最終話が投稿された今だからこそ語れるお話をしていただきたいと思っています。というわけで、ここからは冗談抜きで本編について語っていきたいんだけど、ぶっちゃけ二人的には今回のお話はどうだった?その、なんというか、いざ読み手側に回ったときに、感動したとか、ここ面白かったとか、そういう意見を聞きたいんだけど………」
アリ「うーん、そうだねえ………。とにかく言えることは、すごく泣いたなあってことかな。劇中でもそうだし、改めて思い出しても涙が止まらないよ。今だってすごく平気な感じでアナの隣にいるけど、マイク回ってなかったらずっとアナに抱きついてそうな気がするし」
ハ「ってことはやっぱりアリエスにとってこの物語は本当に色々な意味で大きかったってことなのか?」
アリ「うん。今までの私って明るくて、元気で、ずっと女の子みたいな感じが強かったんだけど、そこから一皮向けたって感じかな。ハクにぃならわかると思うけど、元の世界にいたころの私ってずっとハクにぃ、ハクにぃっていってその背中追いかけてたし。過ごした時間も当然長いんだけど、それに伴ってなんだか色々なものが見えるようになったっていうか」
ハ「ほ、ほお………。す、すごい………。冗談が入らないアリエスってこんなに大人だったんだ。なんだか意外というか、それすら通り越して感心するというか………」
アリ「あ、あれ?私、変なこと言ってるかな?え、えっと、もし前の私がいいっていう人がいるんだったら、今からでもここでハクにぃを襲うんだけど………」
ハ「やめて!そういうことしないで!まじで放送できなくなるから、倫理的に!」
アリ「でも実際のところ、私、ハクにぃと喋るのも久しぶなんだよね。えーと、確か前に会ったのがアナが十五歳のときだったから、約一年くらい会ってなかったってことになるのかな?さすがに愛する夫と一年も会えないと色々溜まっちゃうっていうか………。それに一年前に会ったときは私の体が弱くなってるから、お預けだったし」
ハ「だーかーらー!そういう話はこんな場所でするもんじゃないって言ってるの!はい、次、アリエスそういう話題出したら、このブースからつまみ出すから」
アリ「な、なんで!?夫婦間でのやりとりって考えたらすごく自然な会話だと思うんだけど!?」
アナ「お、お姉ちゃん、さすがにそいうことはやっぱり………」
アリ「あ、アナまでそういう反応しちゃうの!?も、もう!これじゃ本当に私がただの変態みたいになっちゃうよ!」
ハ「いや、それは認めて」
アナ「うん、認めて」
アリ「ガーンッ!?」
ハ「というわけで、アリエスが沈んでいる間に、アナにも同じ質問を聞いておきたいんだけど、アナ的には何か印象に残ってるシーンとかってある?」
アナ「そうですねえ………。やっぱり私的には何と言ってもお姉ちゃんに魔術を放つシーンが衝撃的でした。あの場面だけは思い出すだけで胸の奥が痛くなります。血が繋がってなくてもお姉ちゃんは家族ですから」
ハ「あー、なるほど。確かにあのシーンは色々な感情が交差していて重たい場面だったな。それもアナが使った魔術がアリエスの得意技っていうところもなんとも言い難いというか………」
アナ「あのときはお姉ちゃんになんとかして私を諦めてほしかったので、あの魔術がお姉ちゃんの得意技だと知っていて繰り出しました。多分それが一番ダメージがあると思ったので」
アリ「本当だよ!本当にあれは傷ついたんだから!あの後の私は塞ぎこんじゃって、精神的に死にかけたんだよ!」
アナ「ご、ごめん、お姉ちゃん………。それはもう、なんというか私が全部悪いから………。謝罪しかないというか………」
アリ「ほーらー!ハクにぃが真面目な話しようなんて言い出すからアナがいじけちゃったじゃん!どうするの、この空気!」
ハ「ええぇ!これって、俺が悪いの!?今の話題に俺、無関係なはずなんだけど!?」
アリ「だってハクにぃが一年前の時点でアナが特別な存在だってこと私に伝えてくれてればこんなことにはならなかったわけだし」
ハ「そ、それは確かにそうかも………」
アリ「ああ、ちなみにこのラジオを聴いている皆さんに言っておくと、ハクにぃはアナを一目見た時からアナが世界に選ばれていることを知っていたらしいです。だったらもっと早く教えて欲しかったですよねえ、本当」
ハ「そ、それはやっぱり物語の進行上話せないこともあったから………」
アナ「言い訳無用です!それとは別にハクさんがもっと早くレトダールを倒してくれていれば、まだ私はお姉ちゃんと一緒にいられたんです!その責任もハクさんにはあるんですからね!」
ハ「また君に怒られるのか!?というかいつの間に俺が責められる展開になったんだ、これ!?」
アリ「なんて言ってるけど、本当のところはハクにぃが助けにきてくれなかったら色々と取り返しのつかないことになってたわけだし、すごく感謝してるんだけどね。あのとき、私はもう死んじゃってたから。心臓に剣が刺さって、それはもう壊れたポンプみたいに血を流して、目すら開けられなかったの。というか、ものすごく痛かったんだから!なんなの、あれ、死ぬ痛みってあんなに痛いの!?思い出すだけで寒気が………」
ハ「ま、まあ、確かにすごい傷だったもんな、あのときのアリエス………。俺も誰かさんに腕吹き飛ばされたり、体を真っ二つにされた経験あるからなんとなくわかるけど、なんかもう痛いなんて言葉じゃ表現できない痛みだよな。それこそ死んでもまた死ねる!って思うくらいには」
アナ「だ、誰かさんっていうのがものすごく気になるんですけど、それ………」
アリ「アナ、だめだよ、そこに突っ込んじゃ。その話をするとハクにぃを追い込んだ人が私の世界から本当にやってきちゃうから。そうなったらもう誰にも止められなくなっちゃう」
ハ「しかもその連中、一度このブースに来てるからなあ。おっかないったらありゃしないぜ」
アリ「とか言いつつ、私はちゃんとサシリ姉とアリス姉にいいつけるのであった」
ハク「おおぉい!?やめろよ!というかやめてください、お願いします!アリスはともかくサシリは本当にシャレにならないから!もう少し夫を大切に扱ってください!」
アリ「うーん、仕方ないなあー。それじゃあ、このラジオが終わったあと、ぎゅーっていっぱい抱きしめてね?十六年間も一緒にいられなかったんだから、それくらいの我儘は聞いてもらいたいなーって思ってるんだけど」
ハク「それでよければよろこんで!」
アナ(う、うーん、やっぱりハクさんってお姉ちゃんのお尻に敷かれてるよね………。まあ、こうなったときにお姉ちゃんは少し怖いから、何も言わないけど)
ハ「え、えっと、少々脱線しましたが、今回はまだまだ話すことがありそうなので、前後編に分けてお送りしたいと思います。というわけでAパートはこれにて終了になります。Bパートではもっと物語のエピソードや設定に踏み込んでいきたいと思います!では、また!」
Aパート終了。
少し長くなりそうだったので、A、Bパートで分けることにしました!明日はBパートを投稿するので、そちらもよろしくお願いします!
誤字、脱字がありましたらお教えください!
次回の更新は明日の午後九時になります!




