表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
86/94

第85話:答え

 両親を亡くしたあの日から、私の中に宿る炎はその性質を変えた。多分、一族以外の人間にはその違いはよく分からないと思う。

 今の自分の炎はというと、見た目で言えば、青から赤へ。本質的な変化は、無から有へ。

 記憶を無くしてからの自分の炎は、何も宿らないただの炎。

 それ以前と枷を外した自分の炎には、命が宿り意思がある。

 ―――――ヒサシブリダネ、カノン。オカエリ

 ―――――サァ、ボクタチハナニヲスレバイイ?

 聞こえてくるのは、炎に宿る火精の声。

 何をすればいい?

 そう問いかけてくる彼等に何を命じればいいのだろう?

 記憶の中の幼い自分が望むのは、自分の家族と幸せな日常を奪い去った人間達への復讐。

 でも、それが一番良い道なのだろうかと今の自分は問いかけてくる。

 分からない、どうすればいいの?

 沙紀は固く握りしめていた両方の手のひらを開き、それらを見つめる。

 この力を使うべき事は、復讐かそれとも未来の為?

 沙紀が自分の進むべき道を考えあぐねている時だった。彼の声が聞こえたのは。

 「駄目です! 沙紀さん! 復讐なんてあなたの家族は望んでません」

 振り返ると息も絶え絶えといった様子の大祐が部屋に駆け込んできた。

 「あなたの家族が望むのは、あなたが笑って過ごすことです。笑って幸せになることです。言っていたじゃないですか、家族は優しかったって。そんな人達が大切なあなたが闇に堕ちるのを望む訳ないじゃないですか!!」

 その大祐の心からの叫びは、沙紀の心を蝕み始めていた何かを晴らす為の十分な光になった。

 「…………ありがとう、タロ。危うく道を踏み外すところだったわ」

 沙紀は、右手を大きく上から下に振って千夏の作りだした檻を破壊する。その沙紀の顔には先ほどまで浮かべていた暗い笑みとは違う迷いを振り切った清々しい笑みが浮かんでいた。


ここからかなりのテンポで話は進んでいきます。

ホントにかなりピッチが上がります。

そのせいかしばらく1話、1話が短め。

言えることは、ラストが近いということです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ランキング

HONなび
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ