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第59話:使い

 一足先に教室を後にした安藤は、嬉しそうに礼拝堂へと向かう。

 この学院から招待者が出るのは、自分以来のことだ。基本的に、良家の子女が通う学校であるせいか生徒達には、少しばかり上にいこうという気迫が薄い。

 まぁ、ほとんどの生徒が大学を出たら見合をして結婚というプロセスを進むのが当たり前という考え方だから仕方無い。

 三瀬 沙織は、高等部に入学した頃から目を付けていた。成績は文句なく優秀、後はもう少しだけ社交性が高ければいいと考えていた。そして最近の彼女はそれさえも身に付けている。だからこそ、推薦したのだ。

 やっと、願いが叶った。この学院から有資格者を出す。この目標をかかげてそれとなく生徒を導いてきた結果だ。これでこの学院の裏の評価が上がる、やっと!

 礼拝堂の前に着くと何人かの生徒が奉仕の一貫として清掃活動を行っている。

 (まぁ、こういう子も必要だけれどね。だからこそ、表の評価が高いのだから)

 生徒達は安藤の姿に気づくと軽く一礼してくる。それに笑顔で答えながら礼拝堂の扉を開く。

 そして奥に進み、祭壇の裏に隠された地下への入り口を開けて下へと進む。

 一番下まで行くと目の前に扉が現れる。その扉を静かに開き、中へと入る。すると部屋の中央に1人の少女が立っているのが目に入る。

 「遅くなりました。お待たせしてしまいましたか?」

 「いいえ。招待状は渡したのかしら?」

 安藤の言葉に軽く首を振った少女は、問い返す。

 そこにいたのは、黒髪のどこか影を帯びた表情をする少女。彼女は、裏社交界を主催する人物の使い。

 「はい。ずいぶんと驚いておりました」

 「それだけ?」

 少女の言葉に安藤は、困惑する。

 「それだけとは?」

 「分からないならいい。ただ、あの娘には気をつけることね」

 「三瀬 沙織の宴への招待は、あの方も承知されていること。何か不満でもあるのですか?」

 声を幾分か荒げて反論してくる安藤を見て少女は肩をすくめて謝る。

 「不満はないわ。ただの私の杞憂よ。じゃあ、次の宴で会いましょう」

 少女はそう言うと、自らを取り囲むように水で柱を作る。そして、その水柱が無くなるとそこに少女の姿はない。

 「あいかわらず不思議な娘よね。あの子も」


キャリア志向の強い先生なのです。

お嬢様学校という設定ですが、あくまで作者のイメージっす。

現代のお嬢様は、きっとキャリア志向は高いのではないでしょうか。


人物設定

藤田 皐月

年齢、27歳。

とてもナイスバディなお姉さん。

沙紀をとてもかわいがっている。

能力は、暗示。香などを使用します。

防御能力も高い。基本的に、後方支援がメイン。

最近は、現場に出ることが多い。

お酒には強く、ザル。その為、課の人間にはそっちの面で恐れられてます。

特異課に来た経緯は田丸と似たような感じ。


次は、田丸です。

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